インターネットの検索エンジンを駆使して、「エントリーシート(ES) テンプレート」で探してみると、たったの0.32秒で200万件以上、ヒットしました。トップに出てくるのは、エントリーシート(ES)のテンプレート画像です。つまり、世の中には、エントリーシート(ES)のテンプレートが溢れています。その気になれば、自分が選考を受けようとしている企業のエントリーシート(ES)だって入手することができるかもしれません。
ここでは、汎用性の高い、エントリーシート(ES)のテンプレート化を目指します。あなたはこれから企業を1社しか受けないかもしれません。あるいは10社、20社、30社受けるかもしれません。エントリーシート(ES)の質問が、昨年と同じとも限りません。であるならば、なるべく汎用性のあるエントリーシート(ES)のテンプレート化をしておくと便利です。
エントリーシートで良く問われる質問をテンプレート化
エントリーシート(ES)では、大きく分けて2つの視点から質問をしてきます。1つ目の視点は、過去・現在・未来・のあなた自身に関わることです。自己PRや学生時代に力を入れてきたことは、まさに過去や現在になります。一方、未来はあなたのキャリアビジョンについてなどになるでしょう。
2つ目の視点は、企業に関わることです。入社して実現したいことや志望動機などは、企業が関わってきます。就活では、過去・現在・未来のことで、自分と相手(企業)に関することを質問してきます。ケースによっては、それぞれを絡めながら、文章や話を展開していくことにもなるでしょう。
1汎用性のあるエントリーシートテンプレートを作成する前に
どの質問に対しても対応できるエントリーシート(ES)のテンプレート化が効率的です。ここでは、汎用性の高いテンプレートの基本項目を確認しましょう。エントリーシート(ES)にしろ、履歴書にしろ、文章には共通する基本的な部分があります。まずは、テンプレート化に際して、就活の文章作成で共通して意識しなければならない点をチェックします。
一文の長さは短くする。
一文が長いと読んでいる方も、理解が進みません。相手(企業)は何枚もエントリーシート(ES)を読みます。
読み手に負荷をなるべく与えない文章にするためには、一文の長さに注意してください。
語尾に配慮する。
語尾が単調な文章は読んでいてリズムが悪くなります。3回~4回程度、同じ語尾が続いたら、変更する意識を持ちましょう。
400文字の文章の語尾が全部「~でした」だった場合を想像してみてください。単調で稚拙な印象を拭えませんよね。
語彙は豊富に使う。
語彙力はエントリーシート(ES)に限らず、文章を構成する上で、非常に重要な要素です。
意図した場合を除き、同じ言葉の繰り返しは、避けましょう。言い換えができるのであれば、言葉を選んで書いてください。語彙力を身に着けるには、普段からのインプットが欠かせません。
「て・に・を・は」に注意する。
一文の中での「て・に・を・は」に注意してください。よく見かける悪文は、一文に「に」や「を」を何度も使用している場合です。
「が」やつなぎの「の」などにも注意しましょう。とても読みづらい文章になります。なるべく、一文には1回、使っても2回でしょう。それ以上の場合、くどい文章になってしまいます。
書き出しは、まず結論を述べる。
何はなくとも、書き出しは結論からです。なぜかと言うと、ゴールを先に示すことで、冗長を避けられるからです。
言いたいことを真っ先に宣言することで、読み手の意識がゴールに向かいます。読み手に結論の意識を喚起してあげることで、何が言いたいのかはっきりします。結論が明確であれば。気持ち良く読み進めてもらえる確率も上がるはずです。
結論を裏付けるエピソード
次にその結論を支える具体的なエピソードが必要となります。
一方的な、言い分は説得力に欠けます。根拠となるものを明示して、読み手に納得してもらわなければなりません。
エピソードは基本的に一つを掘り下げる。
いくら根拠となるエピソードが豊富だからと言って、あれもこれも書くのはおすすめしません。結局、何が言いたいのか伝わりづらく、印象度も薄くなります。
より印象度を高めるためには、一点集中突破です。濃度の高い一つのエピソードを掘り下げましょう。
エピソードに盛り込むべき点
企業が聞きたいことは、概ね決まっています。もちろん、企業によって比重は違いますが、ポイントを押さえておいて損はしません。企業はあなたの特性を知りたいのです。
そのためには、エピソードを掘り下げて、あなたの特性や人柄、考え方などを知ろうとします。下記の4つを押さえてください。どれも定番の質問です。
・目標や課題設定など
・困難や挫折、大変だったこと
・どのように乗り越えたか
・結果と学びや得たこと
最初はなるべくたくさん書く。
文章は増やすよりも削る方が楽です。汎用性を高めるためには、なるべく、文章量を多く書くことを目指しましょう。
できれば、800字~1,000字で完成させておくと、ほとんどのエントリーシート(ES)や履歴書に対応できます。
2自己PRのテンプレート化
それでは、上記の点を踏まえて、テンプレートに自分の出来事や考え方を当てはめて作成してみましょう。具体的に書くことを意識してください。そうすれば、自ずと文章量も増えてきます。
800字~1,000字で書くことをおすすめしますが、最初は半分でもかまいません。いきなり、ホームランを目指すよりも、ヒットを打てるようになればいいのです。ヒットの延長戦にホームランがきっとあります。
【自己PRのテンプレート】
・結論 ①私の強みは「 」です。 ①私は「 」には自信があります。 ・根拠 ②大学では「 」に所属しています。 ②「 」から「 」を続けています。 ・目標や課題設定 ③目標を「 」に設定ました。 ③課題を「 」に設定しました。 ・困難や挫折、大変だったこと ④当初は、「 」のため、上手くいきませんでした。 ④取り組んでいる中で「 」壁にぶち当たりました。 ・どのように乗り越えたか ⑤そこで私は「 」に取り組みました。 ⑤まずは「 」することに着手しました。 ・結果と学びや得たこと ⑥その結果、「 」となり、「 」を学びました。 ⑥「 」結果を残し、そこから「 」を得ることができました。 |
このテンプレート使用すれば、学生時代に力を入れてきたこと(学業)、学生時代に力を入れてきたこと(学業以外)でも書くことができます。100人いれば、特別な学生は1名いるかいないかです。普通は、その一人に入ることの方が少ないでしょう。しかしながら、あなたが体験したことを掘り下げれば、そこには個性が生まれます。個性があれば、あとは粘り強く取り組むことです。就活や人生には答えがありません。どこでどの企業とマッチングするかは、行動量に比例します。
3③志望動機のテンプレート化
志望動機の場合は、上記のテンプレートは使用できません。概ね、共通しますが、異なる部分もあるので、別のテンプレート使用します。
【志望動機のテンプレート】
・」結論 ①私は「 」を実現させたいと思い貴社を志望しました。 ①私の貴社で「 」を実現するため志望しました。 ・理由(なぜその企業じゃないとダメなのか盛り込む) ②貴社は「 」しています。 ②貴社は「 」取り組んでいます。 ・企業と自分の接合点(どのように貢献できるか、活かせることなど) ③学生時代に「 」に取り組んできました。貴社では「 」活かしていきたいです。 ③私も「 」です。貴社であれば「 」実現できると思いました。 |
就活では、集団面接や一次面接では、あまり落ちないタイプの学生であれば、あとは志望動機が肝になります。つまり、特性や人間性には問題ないので、志望動機に厚みを持たせる必要があります。なぜその企業なのか?なぜそれを実現したいのか?について深く掘り下げてきます。同業他社との比較や社会に関心を持ってアンテナを張ることが大事です。
選考が進めば進むほど、あなたにお金を払う立場の人間が選考に登場します。役員クラス、場合によっては社長も出てくるでしょう。この学生にお金を払ってもいいと思わせるだけの説得力が必要になります。
一方、志望動機が全く書けないの学生は、相手のことを知らなさすぎることが原因です。月並みですが、就活は恋愛、あるいはお見合いと同様にマッチングが重要となります。「私のどこが気にいったの?」と言われて「何となく」では通用しません。仮に「何となく」で最初は上手くいっても、長続きしないことの方が多いでしょう。マッチングとは、お互いを理解して、お互いが納得した上で、成立させていくものです。
エントリーシートのテンプレート使用時の注意点
エントリーシート(ES)のテンプレート化は、効率的で合理的です。テクニックの一部ですが、上記のポイントを押さえていれば、特段マニュアル的にはなりません。あなたの個性を発揮できます。ただし、テンプレート化も万能ではありません。定番以外の想定していない質問も出てきます。また、フォーマットを確認もせずにそのまま使用してしますと、質問と答えの齟齬が生じることもあります。
一社一社のエントリーシート(ES)は確認しながら、完成したテンプレートをカスタマイズしてください。
【注意点のまとめ】
テンプレートをそのまま使用してしまう。
人間焦っていると、ミスをおかします。WEBで提出する際は、特に注意してください。テンプレートをそのまま使ってしまい、間違って送信してしまうこともありえます。
テンプレートはバックアップを取っておくこと。
電子機器は紙媒体と違って何が起こるかわかりません。あらかじめバックアップを取っておくことをおすすめします。いざという時に、データが破壊されていて使えないと困ってしまいます。
必ず質問を確認して、回答とのズレがないかチェックする。
エントリーシート(ES)の言葉を良く確認してください。思い込みのまま、質問と回答のズレに気づかない場合があります。勘のいい読み手であれば、使いまわしがバレてしまいます。
要領や効率性を重視してしまう。
就活をしていると、面倒くさくなってしまい、機械的にテンプレートを利用するだけで安心してしまうことがあります。ときには、要領や効率性も大切ですが、将来を左右する場合もあります。慎重さも忘れないようにしましょう。
コピー&ペーストで文章の崩れがないか確認する。
エントリーシート(ES)のテンプレート化は便利なので、コピー&ペーストも行うこともしばしばあります。その際に、文章の崩れが発生することがありますので、十分注意してください。一度読み返しましょう。
企業名を含めて、何度か確認して、最終チェックを怠らない。
エントリーシート(ES)のテンプレートを使用する際に、企業名がそのままになっていないかなど、最終的には何度か確認して万全を期してください。企業名の間違いは致命傷になりかねません。
こうして書く!エントリーシートのテンプレート活用術!のまとめ
エントリーシート(ES)のテンプレート化について、実際のフォーマットを参照しながら説明しました。取っ掛かりがない学生は、このようなテンプレートを活用しながら、就活を円滑に進めてください。時間は限られています。あなたにとって有効な方法が何かが重要になってきます。
アメリカモトローラ社は、6つの「なぜ」で徹底的な原因の追究を行うと言います。日本のトヨタも「5回の『なぜ』を繰り返す」手法を取り入れています。トヨタ式などと言われ、「なぜ」の追求がうまく説明できない段階では、真因にたどり着けないということです。就活でも、この「なぜ」を応用してきます。つまるところ、就活にしてもビジネスにしても、「なぜ」という問いを上手に展開させることが成功の秘訣なのです。
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