せっかくなら、見本のようなエントリーシートを書いてみたいですよね。でも、書きたいと思って急に書けるものじゃないのがエントリーシート。特に初心者だと、どう書けばいいのか全く分からないこともしばしば。
ということで今回は、見本のような素晴らしいエントリーシートを書くためには何をすればいいのか、情報をまるっとまとめてみました。高評価が得られるエントリーシートの定義から、具体的にどんな書き方をすれば内定がもらえるかまで、全部カバーしました!わかりやすいQ&Aまで付いているので、どんな人でも参考にできるはずです。エントリーシートに苦手意識がある人は、ぜひ一目でも見ていってください!
・見本にしたいエントリーシートって、どんな感じ?
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–綺麗で見やすい
まずは、企業側から良い印象を持ってもらえるエントリーシートの定義についてまとめてみました。第一条件は、パッと見た時の印象が「綺麗であること」でしょう。この時の「綺麗」とは、字が綺麗なことだけではありません。文字と文字の間隔が適切だったり、とめハネを丁寧に書いているかどうかです。
ただ文字が綺麗なだけでは、見本になるようなエントリーシートとは言えません。相手がストレスなく文字を追っていけるような、見やすい画面を作ることが大切です。
–具体例が魅力的
エントリーシートは、どんな具体例を出すかどうかで評価が変わるとも言われています。採用担当者は、まだ会ったことがない皆さんの人柄をエントリーシートに書かれた文章からしか読み取れません。文を読んだだけでイメージ出来るような、わかりやすい具体例が一緒に書かれていると内定ゲット率も高まります。
ただ「私はリーダーシップがあります!」と主張してもまったく心に響きませんが、ゼミでゼミ長として授業をまとめていたことや、インターンシップでグループ全体の売り上げを伸ばし、成果を残したことなどを例に出せば、担当者も「なるほど!」と思うこと間違いなしです。
–会社の利益に結びつく内容
企業側からしてみれば、「できるだけ会社の利益を上げてくれるような人材が欲しい!」と思うのは当然の流れです。それならこちらからも、会社の実益に貢献できることをエントリーシート上でアピールしましょう。そうすれば、企業側の関心もグッと高まるはずです。
「自分の強みは◯◯だから、御社の業務の●●な部分で活かすことが出来る」と説明すれば、ただ自分の強みを述べるだけよりもロジカルでわかりやすいです。せっかく選考を受けるなら、相手が求めているものを想像しながらエントリーシートを書けるようになるといいですね。
–表現が端的
ついついエントリーシートになると文章が冗長になってしまう人がいます。でも、これはかなりアウト。ただでさえスペースが限られているエントリーシート。それなのにダラダラと文字を書き連ねてしまっては意味がありません。結局のところ、何を一番伝えたいのかが分かりません。
人間は、シンプルな表現の方が意味を読み取りやすいものです。大切な部分はどこなのか一目でわかるので、評価される確率も上がるはずです。ついつい文章が長くなってしまう人は常に気を付けて、端的な表現になるように心がけてください。
–社会人の姿がイメージできる
いつまでも学生気分が抜けていないようなエントリーシートに勝機はありません。「自分はこんな社会人になりたい!」という気持ちが伝わってくるエントリーシートじゃないと、「この子を採りたい」と担当者に思ってもらえるような文面は書けないでしょう。
ただ口先だけで「こんな働き方に憧れる~」と言ってるだけでは何も伝わってきませんが、「自分の強みを活かせるのは◯◯部署なので、ぜひそこでバリバリと働きたい」などと話すと、社会人になった時の自分の姿をしっかり思い描けていることが伝わります。企業に対する本気度は、ここでアピールしてください!
・見本のようなエントリーシートを書きたい!すぐマネできるポイントまとめ!
–多重説明を削る
ここからは、すぐマネできるエントリーシートのポイントをまとめました。まずやってほしいのは、多重説明を削ることです。エントリーシートに書けるスペースは限られています。その中でよりたくさんの情報を担当者に伝えるために、類似した内容を見つけて削除する必要があります。
自己PRやガクチカに、同じ体験を使って文章を書いている人はいないでしょうか。それはあまりにももったいないです。違う材料を出来る限り持ちだして、内容が被る部分を減らしてみましょう。
–名称や数値を具体的に出す
就活に必要なのは、「自分をより印象的に見せ、どんな人間なのか覚えさせる」ということです。エントリーシートが持つ情報は、写真と文章しかありません。相手の想像力をより働かせるためにも、具体的な名称や数値は出来る限り文章中に起こした方がいいでしょう。
「バドミントンサークルで試合に出て、力を合わせて勝利を目指した」というよりも、「●●というバドミントンサークルに所属し、大学合同試合で入賞するために頑張った」と表現した方が分かりやすいですし、その時の心情がありありと伝わってきます。
-1度下書きをする
実際に使う文章を作る前に、一度下書きをして土台作りから固めた方がいいでしょう。普段文章を書き慣れていない人は、急に長文を書こうとしてもうまく筆が進まないことが多いです。まず、①書くテーマ②文章構成③各構成の文章量 などを事前に決めておくと、いざ文章を書きだす時にスムーズに進められるようになります。
最初は少し面倒かもしれませんが、この癖を付けておくだけでエントリーシートのコツがつかめるのでおすすめですよ。
–質問の余地を残す
就活初心者は、ついついエントリーシートに自分の情報量を全部詰め込んでしまいがちです。確かに、人柄をイメージさせるためにたくさんの情報を詰め込むことは大事。でも、エピソードの全部を書いてしまうと、面接で話せる内容がなくなってしまいます。
エントリーシートには「ん?」と気になるようなキャッチフレーズや基本事項だけを書き、実際に口で話した方がおもしろさがわかるようなエピソードはあえて少ししか書かず、質問の余地を残すといいでしょう。その方が、幅があって興味深い人材だと思ってもらえるはずです。
–会社にどう役立つか、を意識する
企業が選考を行う理由は、まさに「業務で使える人材を確保したいから」です。その理由を理解した上でエントリーシートを書かないと、企業側からすると的外れな自己アピールになってしまいます。
自分の強みは、この企業にとってどう役立つのか?それを軸にして文章を作る必要があります。「この学生を採用すれば、利益が出る」と思わせるような文章を意識しましょう。
–あいまいな表現を避ける
エントリーシートの第一条件として、「あいまいな表現を避けて、出来る限り端的に表現する」があります。あいまいでふわっとした表現を多用すると、「自分の意見がしっかりしていない人」と認識されてしまう恐れがあります。
これは面接でも言えることですが、「~だったと思います。」よりも「~です。」「~でした。」と断言するようにした方が、より頼りがいのある人物に見えます。就活は、印象が良いものが勝つと言っても過言ではありません。少し表現を変えてみるだけで、選考通過率も変わってくるはずですよ。
–マニアックな内容は噛み砕く
研究内容や卒論の内容を説明する時に悩みがちなのは、「自分の内容、マニアックだなあ…」ということでしょう。普段ゼミで話している内容をそのまま文章化してしまうと、全くその分野に明るくない担当者にとっては「???」の嵐。はじめて内容を聞く人でもおおまかな意味は分かるように、噛み砕いた説明にすることが大切です。
「日常生活では、◯◯の部品に使われているような…」など、誰でもイメージが湧きやすいような比喩を加えて文章を作ってみると、わかりやすいでしょう。
–経験そのものより人柄を伝える
エントリーシートでやってしまいがちな失敗として、「自慢大会」になってしまうことが挙げられます。自分がやってきた功績の凄さをアピールするだけで、「その時自分はどう思ったのか?」についてまったく言及されていないのです。
担当者の多くは、その学生が行ってきた功績よりも「人柄そのもの」を見たいと考えています。見本になるようなエントリーシートを作るには「自分の人柄」を軸に据えて、功績・実績はあくまでその軸の肉付けとして使うくらいがちょうどいいです。
–失敗経験を盛り込む
人柄を伝えるのに役立つのが、失敗体験です。ついついエントリーシートでは自分を良く見せようとして成功体験ばかりを書いてしまいがちですが、「失敗した時、こんな方法で克服した」という内容を含ませた方がよりリアリティが増して魅力的になります。
なんといっても、社会人は失敗の連続です。成功するには、数え切れないほどの失敗を積んでいかなければなりません。学生時代にその克服方法を知っていれば、社会人になってからプレッシャー等に潰されることはないでしょう。
–自己分析の結果を入れる
自己分析は、就活で必ず通らなければならないセクションです。エントリーシートにも、その結果を入れ込むことでより重層的な内容になります。
仕事をしていく上で、自分が大切にしていきたい軸は何なのか?面接では必ず聞かれる鉄板内容です。それを事前にエントリーシートの中に含ませておけば、担当者も「おっ!」と思うはず。面接で聞かれる内容もこちらでおおかた予想できるので、事前対策も立てやすいです。
・エントリーシートQ&A~見本~
–業種ごとに内容を変えるべき?
最後に、よく就活生から寄せられる質問とその答えを集めてみました。みんな疑問に思うのが、エントリーシートの内容は業種ごとに変えるべきなのか?ということ。単刀直入に言うと、時間があるなら変えた方がいいでしょう。
就活とひとくちにいっても、アピールすべきポイントなどは業種によってまったく変わってきます。飲食・接客業ならコミュニケーション能力は必須ですし、IT系なら関連知識の有無もエントリーシートで言及しておくべきです。
ただ、エントリーシートの〆切が集中している時期というのは、だいたい決まっています。一気に何枚ものエントリーシートを書かなければならない時もありますし、基本的に時間がないのが就活生です。
期限に遅れてしまったら元も子もないので、業種によって書く内容を変えるのは時間がある時だけにしてください!
–友達の具体例をそのまま使ってもいい?
友達のエントリーシートを見せてもらったら、そこで使っていた具体例がとても魅力的だったから真似したくなった…。そんな場合もありますよね。友達と同じ企業を受けないならルール的には大丈夫ですが、モラル的にあまり推奨できる方法ではありません。
エントリーシートというものは、自分の手で書くからこそ上手くなるものです。最初は失敗だらけでもいいから、自分の頭で文面を考えるからこそスキルは上がります。就活偏差値を上げるには、友達の真似をしているようではダメです。
–誰かにエントリーシートを見てもらいたい
見本のようなエントリーシートを描くためには、自分の感覚だけで書いていては少し努力が不十分です。そんな時は、キャリアセンターの先生にエントリーシートの添削をしてもらうことをおすすめします。
キャリアセンターの先生は、みんな何千枚ものエントリーシートを見てきています。あなたの文面にいったい何が足りないのかも、すぐに見抜いてくれるでしょう。企業に提出する前に少し自信を付けておきたい時も、一度添削してもらうだけで心持が全然変わってくるのでおすすめです!
–経験を上手く文章化できない
自己PRなどには自分の実体験を具体例として挿入することが求められます。でも、なかなか自分の体験を文章にするのは大変ですよね。そんな時におすすめしたいのが、「単語連想ゲーム」です。
まず「ゼミ」「アルバイト」などの主要単語を紙に書いて、あとはそこに線を引いていって連想する単語を周りに書き集めていくだけです。連想ゲームを進めていくと、文章の中で大事なパーツの根幹が見えてきます。それを軸にしてみるだけで、文章化する時の容易さがまったく違います。楽しみながらエントリーシート執筆ができるのでおすすめです!
–表現が冗長になってしまう
気を緩めるとついつい文章表現がダラダラ冗長になってしまう…そんな人は、「好きなように文章を書く→文節ごとに線を引き、文章を区切る→意味の切れ目を見つけて、そこで文章をに分割する」という方法を試してみてください。
冗長な文章は、二つか三つに分割してしまえば大丈夫なケースがほとんどです。半ば無理やりでも分割してみると、意外と読みやすい文章になったりします。この訓練を繰り返してみると、なんとなくコツが分かってきます!ぜひやってみてください。
・おわりに
さて、いかがだったでしょうか。エントリーシートを書き始めたころは「本当にこれで良いのかな…?」と心配になることも多いことでしょう。でも、書けば書くほどコツが分かってくるのがエントリーシートです。今回紹介したポイントをひとつでも多く文章にあてはけていけば、どんな企業の担当者の心にも響くエントリーシートが書けるようになるはずです。
見本のようなエントリーシートは、決して見本だけで終わるものではありません。しっかりポイントを掴んで努力すれば、誰でも書けるようになるものです。ぜひ、この記事内容を参考にしていろいろ試行錯誤してみてくださいね。応援しています!
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