自己アピールへの利用などを目的として、プログラミングを選択肢の1つとして考えている方も多いのではないでしょうか。たしかにIT業界を中心として就職前にプログラミングスキルを身につけておくことで、1つの優位性になるというのは本当のところです。しかし、なぜプログラミングを学ぶことで就職が有利になるのでしょうか?
今回の記事では、就職前にプログラミングを学ぶべき理由について解説をしつつ、プログラミングスキルを身につける方法や就職時に人気なプログラミング言語などについても同時に紹介していきます。
就職前にプログラミングを学ぶべき4の理由
それではさっそく就職前にプログラミングを学ぶべき理由について解説をしていきます。その理由とは以下の4点です。
・IT知識がある人材はIT業界以外でも需要があるから
・向上心・自己研鑽力がアピールできるから
・スキルのベースがあれば入社後研修の会社負担が少ないから
各ポイントについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
IT業界が圧倒的な売り手市場だから
1つ目に挙げる就職前にプログラミングを学ぶべき理由は「IT業界が圧倒的な売り手市場だから」ということです。
「doda転職求人倍率レポート」(2019年10月実施)によると、IT・通信技術系の有効求人倍率は7.85倍となっています。これはつまり、1人あたり7.8社程度の就職先があるということなのです。時点で有効求人倍率が高いのがサービス業ですが、それでも3.03倍。有効求人倍率2位の業界とIT業界ではダブルスコアの差があるということです。
売り手市場である現段階において、未経験・スキル未習得でも就職がしやすいのがIT業界の現状ではあるものの、やはり現場としては即戦力となる人材や、即戦力となる可能性が高い人材を欲していることに変わりはありません。そういった意味で、プログラミングスキルを一定保有している人ほど就活で有利になると言えるのです。
IT知識がある人材はIT業界以外でも需要があるから
2つ目に挙げる就職前にプログラミングを学ぶべき理由は「IT知識がある人材はIT業界以外でも需要があるから」ということです。「フィンテック」「エドテック」「アドテック」「アグリテック」など、さまざまな業界にIT導入が進められています。これはつまり、従来のIT業界にIT知識が必要とされるにとどまらず、どの分野においてもITへの先進的な知識が求められているということに相違ありません。
ただしIT業界以外ではIT人材の不足が問題視されていますし、ITスキルを持った人材を採用したいと考えている企業は多いのです。そういった意味で、プログラミングなどへの知識・理解があるというステータスは就職時において強みとなるはずです。
向上心・自己研鑽力がアピールできるから
3つ目に挙げる就職前にプログラミングを学ぶべき理由は「向上心・自己研鑽力がアピールできるから」ということです。プログラミングというのは習得難易度が高いスキルのうちの1つです。プログラミングスクール「侍エンジニア」調べによると、「プログラミング学習の際に、挫折や行き詰まりを感じたことはありますか?」という質問に対し「はい」と答えたのは87.5%。プログラミングへの注目度が高まる中で学習しようとする人は増えているものの、そのうちの9割程度が途中で諦めてしまっているというのが現状なのです。
そんな中で、例えば「自分なりに勉強してポートフォリオサイトを作った」「成果物を作成した」といった目に見える成果があれば、向上心・自己研鑽力をアピールする材料となるのです。何しろ挫折率9割のプログラミングであるため、一定のスキルを身につけることができたというのは、就職時に強みとなるはずです。
スキルのベースがあれば入社後研修の会社負担が少ないから
4つ目に挙げる就職前にプログラミングを学ぶべき理由は「スキルのベースがあれば入社後研修の会社負担が少ないから」ということです。IT業界では実務未経験の社員に対してプログラミングスキルの研修期間を設けるというのが一般的な慣しです。
ただし、まったくスキルがない状態からプログラミングスキルを1ヶ月程度で身につけるというのは、正直かなり難しいでしょう。特にクライアント先のいる実務では責任のある仕事をしなければならないため、企業としてはあらかじめプログラミングスキルを一定保有している人材を採用したいと考えるのは当然のことなのです。このような背景もあり、プログラミングへの理解を深めておくことで就職が有利となるのです。
就職前にプログラミングを学ぶ方法3選
さて、ここまで就職前にプログラミングを学ぶべき理由について解説していきました。プログラミングスキルがあれば就職が有利となることは十分ご理解いただけたでしょう。ただし、プログラミングスキルは挫折率が高いため適切に学ばなければ途中で諦めてしまう可能性もあります。
そこで、こちらでは就職前にプログラミングを学ぶ方法についてメリット・デメリットを含めて紹介していくことにします。その方法とは以下の3つです。
・プログラミングスクール
・書籍による独学
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
オンライン学習ツール
1つ目に紹介する就職前にプログラミングを学ぶ方法は「オンライン学習ツール」です。オンライン学習ツールには以下のようなものがあります。
- ドットインストール
- PyQ
- Progate
オンライン上で学習ツールをサポートしているこれらのオンライン学習ツールのメリットは、月額1,000から学べるコストパフォーマンスの高さや学習教材の充実度にあります。数多くのオンライン教材が提供されており、順序立てて学習していけるため、特に学習スタート段階においておすすめです。ただし、わからないところを質問することができない、もしくは質問できる機会が少ないというのがデメリット。問題を自己解決できる力が求められる方法でもあります。
プログラミングスクール
2つ目に紹介する就職前にプログラミングを学ぶ方法は「プログラミングスクール」です。プログラミングスクールの多くは対面式・オンライン式に対応しており、マンツーマンレッスンを受けられることがメリットです。また独自カリキュラムが提供されており、最適な学習順序かつ受講者のニーズにあった学習内容・学習方法を用意してくれることが魅力でしょう。ただし、数ヶ月単位で数十万円というコストの高さはデメリット。手厚いサポートの中でスキルを身につけられる一方で、費用面の負担は大きいのです。
書籍による独学
3つ目に紹介する就職前にプログラミングを学ぶ方法は「書籍による独学」です。従来の学習方法としてはプログラミング入門書などを読むことによってスキルを身につけるという方法がありました。ただ書籍という性質からアップデートに対応していないということなどデメリットも多く、現在ではオンラインツールや公式ドキュメントを読みながら学ぶことが推奨されています。
就職に有利!利用者数の多いプログラミング言語ランキング5
ここまでプログラミングの学習方法を紹介してきました。各自のニーズに合わせて学習方法を選んでいただければ、と思います。ただ注意点としてプログラミングは言語がたくさんあるため、せっかく学んでも学習した言語が使われていないという場合が挙げられます。そこで汎用性が高く、多くの会社が使っている言語を以下にピックアップしました。以下は、440人に対し「普段使用しているプログラミング言語を3つ挙げてください」としたアンケートです。アンケート結果を見ていきましょう。
順位 | プログラミング言語 | 回答者数 |
1位 | C/C++ | 136人 |
2位 | Python | 127人 |
3位 | JavaScript | 110人 |
4位 | SQL | 106人 |
5位 | C# | 96人 |
6位 | Java | 94人 |
7位 | VBA | 91人 |
8位 | HTML/CSS | 58人 |
9位 | PHP | 42人 |
10位 | VB.NET | 42人 |
(参考:プログラミング言語人気ランキング2020、2位に「大躍進」したあの言語 – 日経 XTECH https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01068/111100001/ )
上記はプログラミング言語の人気率ではなく、実際に利用者数が多いプログラミング言語です。このランキングを参考に学び始めてはいかがでしょうか。
まとめ
今回の記事では、就職前にプログラミングを学ぶべき理由について解説をしつつ、プログラミングスキルを身につける方法や就職時に人気なプログラミング言語などについても同時に紹介していきました。
特にIT業界を中心として圧倒的に売り手市場であるということや、今後IT業界以外でも需要が広がっていくことなどが、主な理由として挙がりました。ただし独学ではなかなか身につきづらいスキルでもありますのでオンラインサービスをはじめとした学習サポートサービスなどを駆使して、効率よく学んでいくようにしましょう!
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