エントリーシートを書いていて困るのが、資格欄。いったいどんな内容を書けば正解なのかわからなくなりますよね。そもそも資格自体取得していない人もいますし、どのくらいのレベルから書いていいのかその基準もよく分かりません。
ということで今回は、エントリーシートの資格欄のすべてがわかる情報をまとめてみました。誰に聞けばいいのか分からなかった人も、この記事を読めばきっと疑問点が一気になくなるはずです。何となくわかっていなかった人も、これをきっかけにして正しい情報を仕入れてみてくださいね。内定ゲット率もグッと上がるかもしれません。
・エントリーシートで資格欄がもたらす効果とは?
–努力し続けた証拠
そもそも、どうして企業側は学生に取得している資格を書かせるのでしょうか。
まず一番に考えられるのは、何か一つのことに熱中して努力し続けたことがあるか、を見極める基準だからです。簡単にとれるような資格はそんなにありませんし、エントリーシートに書けるレベルの資格になると相当の努力を積まないと取得できないものがほとんどです。
社会人として一緒に仕事をする相手を見極めるために選考を行っている企業側からしてみると、努力する術をしっかり知っている学生を採用したいというのが本音です。目標に向かって努力できる根性やガッツを持ち合わせていることを、エントリーシートごしに伝えられるということですね。
–将来性
社会人になってからも、仕事で必要になる資格を取得するために勉強を課されることがあります。出世や仕事の規模を拡大していくためには、必須のセクションとも言えます。
資格取得の大変さを前々から知っている学生は、きっと入社してからも資格のために計画性を持って勉強することができるでしょう。つまり、学生時代から資格を持っている人は将来性が高いということですね。エントリーシートを見ただけで、他の学生と差を付けることが出来るのです。
–志望度の高さ
もしも志望企業の業務内容に関連する資格をすでに取得していたとしたら、確実に企業側からの印象は良くなります。内定をもらうために、前もって地道に勉強していたということですから、志望度・本気度の高さをはからずとも伝えることができます。
「こんなに御社で働きたいんです!」という気持ちを言葉で伝えることはカンタンですが、なかなか本気度をそのまま分かってもらうことは難しいもの。でも、資格という目に見えるもので表現することができれば、一気にわかりやすくなります。採用担当者があなたを見る目もガラッと変わるはずですよ。
–頭脳の良さ
これはそもそもの話ですが、やっぱり資格を取得していると頭が良く見えます。頭脳の良しあしはあまり選考に関係ないとは言いますが、やっぱり出来ないよりは出来た方がいいに決まっています。
頭が切れたり、スマートに物事が考えられたりするのは社会人にとってとても大切な能力です。努力でどうにかなるものでもないので、資格という手段を使って採用担当者にその頭の良さを見せつけてみてください。
–計画性
資格は、ただがむしゃらに勉強したからと言って取得できるものではありません。大学生は忙しい生き物ですから、綿密な計画を立てた上で勉強しないと合格することは難しいです。計画性を持って勉強を進めないと、取得できないと言っても過言ではありません。
社会人になってからもそれは同じです。あらかじめ決めた計画通りに仕事を進めないと、良い結果が返ってくることはあまりありません。自分は既に計画性を持って行動できる能力が備わっているとアピールして、良い印象をゲットしましょう。
・エントリーシートで評価される資格ベスト5
–英検、漢検
ここからは、エントリーシートに書いてあると高評価が得られやすい資格をまとめてみました。
まずはオーソドックスですが、英検・漢検です。中高の時代から勉強してきた人も多いと思いますが、やっぱりその知名度はピカイチ。英語ができること、基礎教養があることを伝えるにはうってつけの資格です。
他の語学系資格と違うのは、スコア式ではないこと。「◯級合格」と書けるのはやっぱり大きいですし、より強烈なインパクトを残せるのが嬉しいですね。あまり資格に深い知識がない人でもなんとなく凄さが分かりますし、しっかり勉強してきたことをいちいち説明しなくても理解してもらいやすいです。
ちなみに就活のエントリーシートで記入できるのは準2級から、というのが一般的な基準だそうです。参考にしてみてください。
–秘書検定
社会人になってから取得することも多い秘書検定。大学時代から既に取得していると、採用担当者から「おっ!」と思われるはず。ビジネスマナーや常識は、普通に学生をやっているだけではなかなか身につかないスキルです。もしもしっかり事前に勉強してきたとしても、なかなかエントリーシートだけではそれを伝えることは難しいでしょう。
そんな時に役立つのが秘書検定なのです。資格という形で自分のスキルを証明してくれるので、とても心強いですよね!
-TOEIC
英検と並んで、語学系資格の代表格であるTOEIC。外資系企業などだと、取得している最低ライン点数を提示してくることもあるそうです。社会人になってから海外で働くことを視野に入れているなら、高スコアを取得しておくことは必須と言ってもいいでしょう。
英検と違うところは、「TOEICで◯◯点取った」という事実は世界中どこでも使えるということ。自分の英語スキルを盾にして働いていくなら、これ以上役に立つ語学系資格はありません。まず受けておく資格であるとも言えるでしょう。
–教員免許
教員免許を持っている人は、絶対に書いておきましょう。教育関係の企業を受けなくても、それは変わりません。一種・二種に関わらず、教員免許を取得するには相当の時間と労力が必要です。企業側も、それをしっかり理解しているからです。
また、いざ面接選考に進んだ時に話のネタになることもあります。教育実習の際のエピソードを求められるかもしれませんし、その時の印象がきっかけで内定をもらえた人もたくさんいます。
-MOS
MOSとはMicrosoft Office Specialistの略で、エクセルやワード、パワーポイントを適切に使えることを試す資格です。IT化が進んだ現在、パソコンスキルは就活生をふるいにかける重要事項となってきました。口だけ「パソコン使えます!」と言っても信ぴょう性がありませんが、この資格があれば自分のスキルをすぐに理解してもらえます。
社会人になってからも確実に役立つ実用的な資格なので、どれを受けようか迷っている人にはおすすめですよ。未来の自分のためになります。
・エントリーシートの資格を書く時に大切なこと
–正式名称を記入する
では、具体的に気を付けるべきポイントを紹介します。
意外とみんな省略してしまいがちなのですが、エントリーシートの資格欄は正式名称で書くようにしましょう。エントリーシートは正式書類です。のちのちまで残ることを考えて、正しい名称で記入することが一番大切です。
例えば、「英検」→「実用英語技能検定」「漢検」→「日本漢字能力検定」「自動車免許」→「普通自動車第一種運転免許(オートマかマニュアルかも記入しましょう)」「秘書検定」→「秘書技能検定」「TOEIC」→「TOEIC公開テスト」「日商簿記」→「日本商工会議所簿記検定」など、公式ホームページ等で正式名称を調べて書くようにしてください。
ちなみに教員免許は一種か二種か、科目などで書き方に違いが出ます。小学校教諭の場合は「小学校教諭一種免許状」で大丈夫ですが、中学校・高校の場合は一種・二種の違いや科目もカッコ付で記入する必要があります(「中学校教諭一種免許状(国語)」など)。
–取得年は西暦か和暦で統一する
エントリーシートに大切なのは、「採用担当者がストレスなく読めるようにすること」です。特に資格欄で気を付けるべきなのは、取得年の表記を統一させることです。最初の資格は西暦で記入しているのに、二個目の資格は和暦で書いていたら…どう考えても読みづらいですよね。
ちなみに、西暦と和暦どちらを選んでも選考に直接的な影響はありません。取得の経歴が明確にしてあればそれで大丈夫なので、とにかく年表記だけは統一してください。採用担当者への配慮は、きっと本人に伝わるはずです。
–書く順番は取得順にする
悩みがちなのが、資格を書く順番です。一般的によしとされているのは、取得した順番で記入することです。重要度が高い資格から書いた方がいいのかな?と思いがちですが、それだと逆に時系列がわかりにくくなるのでおすすめしません。
上から順番に、取得した年が早い資格から羅列していくだけで大丈夫です。特別な配慮などはいらないので、シンプルにいきましょう。
–語学系のスコアは良い結果だけ書く
あまり良いスコアではなかったのに、「書かないよりはまし」と思って語学系資格のスコアを書いてしまう人がいます。確かに、資格欄が白紙なのは少し恥ずかしいかもしれません。でも、それは逆効果です。語学系資格は、良いスコアを取れた時のみ記入するようにした方がいいです。
企業側からしてみれば、「資格欄に書くということは、それなりに勉強してきたはず。それなのに、この点数?」と思われてしまいます。TOEICなら600点以上(外資系企業なら700点以上は欲しいところです)は必須。悪いスコアしか取れていないなら最初から記入をあきらめ、他の項目で自己PRする方法を考えた方がいいでしょう。
–書ききれなかったら厳選する
資格マニアの人も多いですよね。書きたい資格があり過ぎて、記入欄の中に書ききれない場合もあるでしょう。その場合は、無理に全部の資格を書く必要はありません。重要度が高い資格を厳選して記入してください。前項で紹介したような、企業から評価されやすい資格をピックアップしましょう。
書ききれなかった資格は面接選考の時まであたためておいて、後出しで披露した方が面接官の印象に残りやすくなるでしょう。情報は、小出しにすることも必要です。その方が、強いインパクトを残すことができます。
・エントリーシートの資格欄Q&A
–書く資格が何もない
最後に、誰もが疑問に思うポイントをまとめてQ&Aとして紹介していきます。
書く資格が何もない人は、無理に新しく資格を取得する必要はありません。エントリーシート選考は、資格欄で合否が決まるわけではないです。資格欄が真っ白でも、そのぶん他の項目でたっぷり自分の魅力をアピールできたら問題はありません。
自分にない資格を記入している学生を羨ましいと感じることも多いでしょうが、資格を書いたからと言って内定をもらえるわけではありません。面接まで進んだら「他の学業や活動で忙しく、資格を取得する時間がなかった」と説明し、ガクチカなどでアピールの穴埋めをしてください。
–嘘をついてもバレないのでは?
これは就活、エントリーシート選考全体で言えることですが、嘘をつくことはおすすめしません。特に資格は、嘘がばれた時に弁明の仕様がありません。最悪の場合内定取り消しもあり得ますし、他の社員からの信用は一気に落ちます。
そんなにリスクが高い行動であるのにもかかわらず、資格欄で嘘をついてもそこまでの高評価が期待できるわけではありません。つまり、ハイリスクローリターン。嘘をついてもそこまで良い結果が待っているわけではないので、真面目に真剣に取り組んだ方が良さそうです。
–正式名称がわからない
正式名称で表記しなければならないのは分かったけれど、どこを見ればいいのか分からない。先ほども述べましたが、その資格の公式ホームページを見ることをおすすめします。どんな資格にも公式ホームページは絶対に存在します。検索エンジンでサーチするだけですぐに出てくるので、軽い気持ちでやってみてください。
それでもよくわからなかったり、正式名称に思える名前が複数あったりする場合は、運営している団体に電話で聞いてみることもおすすめします。正しい名前が分かるまで、粘り強く聞いてみてください。
–仕事に関係の無い資格でも大丈夫?
一般的に就活で評価される資格はもっていないけれど、趣味関係の資格なら取得している、という人も多いでしょう。他に特に書く内容がないなら、一応記入しておくことをおすすめします。
面接選考まで進んだ時に、話のネタとして突っ込んでもらえる場合があるからです。就活らしい質問には緊張したとしても、自分の趣味関係の話ならリラックスして話せるものです。自分の緊張をほぐしてくれる薬として、念のために書いておきましょう。もしかしたら、採用担当者も同じ趣味で話が弾むかもしれません。
–取得予定のものがある
就活中には、まだ取得できない資格もあると思います。例えば、卒業しないと資格取得できない教員免許などが挙げられます。その場合は、資格名を書いたあとに「◯年◯月取得見込み」と記入しておけば問題ありません。
面接で「どうしてまだ取得していないのか?」と質問された時のために、回答テンプレートを用意しておくともっと良いでしょう。しっかりその理由を説明できれば大丈夫なので、心配はいりません。
・おわりに
さて、いかがだったでしょうか。エントリーシートを書くときについつい筆が止まってしまいがちな資格欄。何を書けばいいのかいまいちわからなかった人も、この記事をきっかけにして書くコツを掴んでくれたらうれしいです。
一度気を付けるべきポイントを掴んでしまえば、あとはとってもカンタンです。エントリーシート選考で少しでも良い評価をもらえるように、自分にできることは全部やって挑んでみてくださいね。頑張るみなさんのことを応援しています!
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