「総合商社に就職するには英語力がどれくらいいるの?」と気になっている就活生も多いはずです。グローバルに活躍する総合商社マンは、英語力バリバリ…そんなイメージはとても強いですよね。しかし、総合商社に務めるからといって英語力がかならずしも必要であるとは限らないのです。今回の記事では、総合商社に勤める際に求められる英語力について解説しつつ、英語力がなくてもOKな部署や英語力を身につけるための方法などについて紹介していきます。
総合商社で必要な英語レベルは?
先ほど、総合商社に務めるからといって英語力がかならずしも必要であるとは限らないとは書きましたが、まずは英語力が必要な部署前提で考えている就活生に向けて、総合商社ではどの程度の英語力が求められるのかについて解説をしていきます。
必要な英語レベルはTOEIC730点
総合商社で求められる英語レベルとしては、TOEIC730点というのが一般的なボーダーラインだと言われています。さて、このTOEIC730点というのはどの程度の英語レベルなのかというと「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる」と定められています。
TOEICの点数 | 英語レベル |
800点 | ノンネイティブとして十分なコミュニケーションが可能 |
730点 | どんな状況でも適切なコミュニケーションができる |
470点 | 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる |
220点 | 通常会話で最低限のコミュニケーションができる |
それ以下 | コミュニケーションができるまでに至っていない |
800点以上というのは、英語圏で生まれ育った人をのぞいて最高峰の英語レベルであるということを表します。総合商社の場合そこまでのレベルは求められていませんが、ビジネスシーンで英語を扱う上で適切なコミュニケーションを取ることができるスキルが求められていると言えるでしょう。
入社後に語学研修がある会社もある
さて上記では総合商社で働くためには、TOEIC730点以上のスコアが望ましいということを書きました。思わず腰が引けてしまったという方もいるかもしれませんが、実際のところ、英語力よりもその他の点を重視し、不足している英語力については入社後の語学研修で補うという総合商社もあります。
英語を使うのに抵抗感がないことが大事
採用時点で英語力があるということに越したことはありませんが、就活時点で英語力がないとしても今後、英語力を培っていくことができる人材であると評価してもらうことができれば、総合商社の採用を獲得できる可能性はあります。
たとえば、7大総合商社の1つである丸紅のホームページには以下のような記載があります。
「入社後には、自己啓発により必要な英語力を習得する研修制度も準備しています。」
参考URL:http://www.marubeni-careers.com/faq/index.html
このように、入社後の研修によって英語力をキャッチアップしていく姿勢を示すことによって、足りない英語力を補っていくという気持ちを伝えることはできるはずです。
英語力がなくてもOKな部署もある
さて、ここまで総合商社における入社後研修の話について触れてきました。必ずしもTOEIC730点というボーダーラインが必須であるとは限らないことがご理解いただけたでしょう。ただ上記でも確認した通り、英語力がなくても就職することができる部署が総合商社の中にはあります。
たとえば以下のような部署では、総合商社だといっても英語力を求められる機会はかなり少ないです。
- 国内事業が中心の部署
- 総務部
特に総合商社というと海外転勤や海外出張などのイメージが強いかもしれませんが、国内事業を担当するような部署の場合には、基本的に取引相手も国内となるため、英語スキルはほぼ不要だといっても良いでしょう。
総合商社の国内事業として有名なのは、平成におこった不況の影響から、大手のスーパーマーケットが子会社のコンビニエンスストアの株式を放流し、それを総合商社が取得したというものがあります。このこのような流れで三井物産がセブン&アイホールディングスに出資したり、三菱商事がイオンに出資したりするという状況になりました。
このように総合商社は国内事業におけるオーガナイザーとしての機能を担っている側面もあるため、国内事業を担当する部署に所属した場合には、英語力が求められることはないでしょう。
総合商社で英語力のほかに必要なスキル3選
さて、ここまで総合商社の中でも特に英語力が求められない部署について紹介してきました。しかし、総合商社を目指す就活生の多くが海外出張や駐在などを夢見ているのではないでしょうか。現状としてもし英語力が不足しているということであれば、総合商社が求める他のスキルをできるだけアピールするというのも1つの手です。総合商社が求める英語力以外のスキルとしては以下のものが挙げられます。
- コミュニケーションスキル
- リーダーシップ
- 問題解決能力
それぞれのスキルについて以下に詳しく解説をしていきましょう。
コミュニケーションスキル
1つ目に挙げる総合商社が求める英語力以外のスキルは「コミュニケーションスキル」です。総合商社は国内外問わず、日々さまざまな取引先とやりとりをしなければなりません。取引を担当するということは、いわばその会社の窓口になるということですから、適切なコミュニケーションを取り、良好な関係を築いていけるスキルが求められるのです。
リーダーシップ
2つ目に挙げる総合商社が求める英語力以外のスキルは「リーダーシップ」です。特に海外勤務になると駐在先でプロジェクトを推進する立場になる可能性もあるため、陣頭指揮を取ることができる能力が求められています。
問題解決能力
3つ目に挙げる総合商社が求める英語力以外のスキルは「問題解決能力」です。総合商社の売上は常に世界の動向と関わりを持っています。現状維持をするだけでも日々変わる世界情勢に対処しなければなりません。何か問題が起こった際に、自分なりの解決策を編み出し、実践していけるような力が求められます。
総合商社で必要な英語力を身につけるための方法5選
最後に総合商社で必要な英語力を身につけるための方法について紹介しておきましょう。もし就活までにゆとりがあるのであれば、以下のような手法で英語力を少しだけでも上げておくことがおすすめです。
- 独学
- 英会話スクール
- オンライン英会話
- 短期・中期留学
- ワーキングホリデー
留学やワーキングホリデーは時間と費用が必要ですが、オンライン英会話などは低コストで始められますし、独学をするにも最近ではオンライン上に安価かつ良質な教材が揃っているため、比較的簡単に英語の学習が始められるでしょう。もし現在1、2年生で時間にゆとりがあるということであれば、留学をして海外経験を積んでおくことで、総合商社の就職に有利に働くでしょう。
まとめ
今回の記事では、総合商社に勤める際に求められる英語力について解説しつつ、英語力がなくてもOKな部署や英語力を身につけるための方法などについて紹介していきました。
上記の通り、総合商社に勤める際のボーダーラインはTOEIC730点と言われているものの、英語が必要ではない部署があったり、入社後の語学研修などでフォローアップしてもらえる企業があったりするという点も押さえておきたいところです。もし、どうしても英語が必要な部署に入りたいということであれば、本記事で紹介した勉強方法を参考にしてみてください。
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