銀行と信用金庫の違いってなんなの?わかりやすく徹底解説!

業界研究

金融業界に就職したいと思っている人は多いと思います。でも、どんな業種があるのかちゃんと勉強していますか?金融業界に対して、ふわっとした印象しか持っていない人も目立ちます。でも、それでは就活戦線は勝ち抜けません。同じ金融業界の中でも仕事内容の差をきちんと説明できないと、内定は遠い夢!

ということで今回は、金融業界の中でも人気の高い銀行と信用金庫の違いについてまとめていきたいと思います。少しでも気になる人は、ぜひ見ていってくださいね。

・銀行と信用金庫、そもそも何が違うの?

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まずは、銀行と信用金庫のおおまかな違いについて紹介していきます。時間が無い時は、ここだけでも読んでおくとこれからの選考に役立ちます。金融業界へ絶対入りたいなら、最低限でもこれくらいは説明できるようになっておかないとあとが大変ですよ!

 

‐業務を行う対象が違う

まず1番の違いは、「業務を行う対象」です。銀行の方が難しそうな業務を行っているイメージがある人もいますが、あまりそんなことはありません。そもそも、銀行や信用金庫をはじめとする金融は、「貸出」「預金」「為替」の三大業務を本軸に吸えて業務を行っています。

銀行も信用金庫も、それ以外の金融…たとえば信用組合なども、この三大業務を共通して行っています。銀行と信用金庫の違いを聞かれた時、「業務内容が違うから!」などと答えるのはもってのほかだということです。

 

‐業務自体はほぼ変わらない

金融業界は前述した三大業務を主に行っているため、基本的な業務内容そのものに変わりはありません。その三大業務を具体的に説明します。

「貸出」…まとまったお金がほしい人に対して、そのお金を貸し出す業務です。もちろん、誰でもかんでもお金が借りられるわけではなく、厳しい厳しい審査があります。

「預金」…個人や企業が所有しているお金を、銀行に預けることです。銀行等が破綻したとしても、お金は戻ってきます。

「為替」…ある口座から別の口座へお金を振り込むことを、為替と呼びます。これも、個人の場合と企業の場合があります。

 

‐銀行→制限なし

これらの三大業務を行うのは銀行も信用金庫も変わりません。違うのは、これを行う対象です。銀行は、特に対象に関して制限は設けておりません。銀行は、銀行法という法に基づいて運営されています。でも、その銀行法の中で対象について定義されていないからです。

対象に対して特に制限がないからこそ、全国的・世界的に業務を行うことが出来るということですね。

 

‐信用金庫→地域の中小企業がメイン

特に対象に制限を設けない銀行に対して、信用金庫は対象について明確な基準を定めています。簡単に説明するとそれは、「その地域に住んでいるかいないか」。特に、メインとなるのは該当地域で営業している中小企業です。

つまり、信用金庫は利用する人の基準を細かく設定することで、「地域の人のために営業する、地域の人のための金融」になったということです。地域活性化のためになにか仕事がしたい!という人にはおすすめですね。

 

‐規模も違う

銀行は利用者に制限を設けていないため、どんどん利用者を増やすことができます。そのため、扱う規模の大きさもかなり大きいことが特徴として挙げられるでしょう。

これに対して信用金庫はとにかく「地域の人のために」行う業界ですから、規模感は銀行に比べると少し劣るかもしれません。でも、そのぶん利用者と密接なコミュニケーションをとることができるので、どちらにも良さはあります!

とにかく、銀行と信用金庫の違いは利用者の対象が違うから。これだけでも理解しておくと、いざと言う時に助かったり正答が導きやすくなるはずです。是非チェックしてくださいね。

・就活を行う上で気をつけるべきこと~銀行と信用金庫~

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ここからは、銀行と信用金庫に関する就活の注意事項についてまとめていきます。就活は、頭を使ってやらないと思いもよらぬ失敗をしてしまう可能性があります。エントリーシートを書くにしても面接に挑むにしても、重要ポイントは何なのか考えながら対策に入りましょう!

 

‐銀行は「なぜその銀行なのか」

銀行の志望動機を書く際は、メインの話題を「どうして数ある銀行の中からこの銀行を選んだのか」にえ据えてみると、好印象を受けやすくなります。対象に制限がない銀行は、金融業界=銀行と思われがちなくらい金融業界全体を内包している業種です。そのため、銀行特有の特徴をピックアップするよりも、その銀行にしかない特徴を挙げながら話を進めることをおすすめします。

銀行なんてどれも同じでは…?なんて言わないでくださいね。業界研究をしてみると、各行で得意とする分野があります。チェックしてみてください!

 

‐信用金庫は「なぜ信用金庫を選んだのか」

これに対して信用金庫は、その信用金庫ならではの特徴ではなく、「なぜ、信用金庫という業種を選んだのか?」について深く話すようにすると良い印象がもらえるでしょう。信用金庫は、銀行に比べると金融業界の中では知名度や浸透度が劣ります。「なぜ銀行ではなく、信用金庫に魅力を感じたのか?」をきちんと説明できないと、説得力のある自己アピールはできないでしょう。

エントリーシートはもちろん、面接でもほぼ確実に質問されるのがこの疑問だったりします。しっかりと答えられるように準備してください!

 

‐銀行は「慎重でまじめな人」

どんな人に適性があるのか。これも、就活には大切な情報です。銀行は、やっぱりひとつひとつの物事に対して慎重に行い、まじめに業務に取り組める人が向いています。銀行は世間的に見ても社会的地位が高いと思われていますし、仕事に正確性は必須です。

また、窓口業務などで正しい情報を伝えられるかどうかも試されます。どんなお客様にも正確な受け答えができるような、まじめな人が銀行には向いています。

 

‐信用金庫は「人と話すのが好きな人」

これに対して信用金庫は、誰かと話すことが好きな人におすすめします。信用金庫は銀行と比べて地域密着型の業務なので、より親密なコミュニケーションを取りながら業務を進める必要があります。相手との信頼関係がダイレクトに伝わるので、さまざまな立場のたくさんのお客様と適切なコミュニケーションが取れる人に向いています。

普段から接客業のアルバイトをしていたり、人と話すことでストレス解消をしている人は能力を発揮することが出来るかもしれません。

 

‐自分の適性を考える

銀行にしても信用金庫にしても、自己分析をしっかりした上で業種を選ぶ必要があります。同じ金融業界でもこんなに適性が違うため、なんとなくのイメージで決めてしまうとあとで後悔するのは自分です。

また、数字が嫌いだったり、勉強するのがあまり好きではない人は金融業界そのものに向いていないのでやめた方がいいでしょう。お金を扱うということは、責任が重い仕事だということ。自覚を持って仕事が出来ない人は他の業界を探してみる方がいいでしょう。

 

・銀行と信用金庫、メリットとデメリット

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ここからは、銀行と信用金庫それぞれのメリットとデメリットをご紹介していきます。もちろん、どちらにも良い部分と悪い部分があるのがあたりまえ。正しい情報を得た上で、自分に合うのはどちらか考えてみましょう。

 

銀行

‐世間体は良い

銀行の1番の魅力は、社会的ステータスではないでしょうか。安定性は1番ですし、世間体に一切の心配がありません。家族も、銀行へ就職が決まったと言ったらおそらくみんな安心するでしょう。

もともと自分が銀行へ就職したいと思っていたなら、それはひとしおです。お給料もいいですし、周りから業務を評価してもらえる仕事だというのは魅力的です。

 

‐規模感に慣れない人もいる 

デメリットとしては、銀行の大きい規模感になかなか慣れずになじめない場合があることでしょうか。地方銀行といえども、その地域に住むたくさんの人のお金を管理するわけですから、かなりスケールが大きい仕事にはなります。これがメガバンクだったら、その責任の大きさと規模感のスケールは桁違いになります。

中小企業やベンチャー企業のスケール感に心地良さを感じている人は、銀行には向いていないかもしれません。

 

信用金庫

 

‐地域活性化に貢献できる

信用金庫の1番の特徴は、その地域を活性化させるために近い場所から支援できることでしょう。地域で頑張っている地元の企業や団体のために力を振るえますし、自分の仕事が直接誰かのためになっていることを確認できるのも嬉しいポイントですよね。  

安定した仕事がしたいけれど、地方創生や地域活性化に関連した仕事に興味がある!という人には、ぜひ考えて欲しい仕事です。

 

‐The金融に憧れている人には物足りないかも

一つだけ問題やデメリットをあげるとしたら、金融業界にずっと憧れを抱いている人にはすこし物足りないかもしれないということです。銀行のようにたくさんのタイプのお客様と接し、国を背負っていくようなスケール感で仕事をしたい人に、信用金庫はあまりおすすめできません。

「絶対にどこかの金融業界で働きたい!」というざっくりした希望しか持っていない人は、マッチングミスを感じてしまう恐れがあります。

 

・銀行と信用金庫、Q&A

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最後にお届けするのは、銀行と信用金庫における質問集です。これから就活を進めるにあたって、選考にそのまま使えるアドバイスや採用に関する素朴な質問まで、計6個の質問を用意しました。

今はわからないことだらけでも、それを一つ一つなくしていくことで自分の底力がついていくはずです。いつか役に立つはずなので、ぜひ見てみてください!

 

‐自分がどっちに向いているかわからない

これに関しては、自己分析を進めるしかありません。コミュニケーションがある方だと思っていたけれど、自己分析を進めてみたら意外と「信用金庫に向いています!」という結果が出たりします。

また、実際にその場で働いているOBやOGの話を聞きに行くのも一つの手です。自分はどちらに向いているのか、それとも金融業界自体はどうなのか、その場で聞けるOB訪問はまず行っておくべきでしょう。

 

‐給料が高いのはどっち?

ストレートに言うと、どちらもそんなに変わりません。メガバンクになるとさすがに銀行の方がお給料は高いですが、平均値にならしてみるとそこまで変わらないのが正解です。

具体的な金額は、だいたい600万円前後が相場だそうです。

しかし、これはあくまで平均値の話です。同じ銀行でもメガバンクと地方銀行ではまったく相場が違いますし、役職の有無でも金額は180度変わってきます。ただ単純に「銀行員の方が給料が高い!」などと決めつけるのではなく、職場環境を精査する必要があります。

 

‐倍率が高いのはどっち?

一般的に言って、やはり人気が高いのは銀行でしょう。先ほども言ったように、銀行は社会的ステータスが高いと思われているためネームバリューを求めて採用選考を受ける人が多いからです。

でも、だからといって信用金庫の倍率が低いわけではありません。そもそも金融業界は平均的に倍率が高い業界ですし、どんな業種を選んでも内定をもらうにはかなり難関な門をくぐらないといけません。余裕をかますでもなく、必要以上に考え詰めるのでもなく、適度な危機感をもって対応しましょう。

 

‐女性が働きやすいのはどっち?

これも、職場によるとしか言いようがありません。日本には数え切れないほどの銀行や信用金庫がありますから、その数だけ働き方はあります。「銀行だから、信用金庫よりも女性が輝ける!」「信用金庫の方が、結婚や子育てに優しい!」なんてことを断言するのは不可能だということです。

どちらの業種を選んだとしても、細かい部分まで企業研究を進めて、納得のいく準備を行っておく必要があるのです。

 

‐それぞれどんな対策をするべき?

銀行を受ける場合は、とにかく「各銀行の特徴」について説明できるように準備しておきましょう。銀行は、興味のない人にとっては「どれも全部同じもの」に見えますよね。だからこそ、銀行に就職したいと思っている人ならきちんと説明できるようにならないといけないのです。

また、信用金庫を受ける場合は「自分の歴史をスラスラと語れるように」なっておくといいでしょう。コミュニケーション能力が評価される業種なので、これは必須です。自分史などを作っておき、自己分析に穴がないようにしておきましょう。

 

‐銀行と信用金庫以外の金融って何があるの?

銀行と信用金庫以外にも、もちろんたくさんの業種があります。たとえば、保険会社や証券会社も金融業界に入ります。保険会社をもっと細かく区分すると、生命保険と損害保険に分けられます。

このいずれにも共通するのは「人の信頼がかかっている」ということでしょう。お金や財産を扱うため、どの仕事も責任感が必要な仕事です。そして、どの業種にもそれぞれの適性があるのも特徴です。自己分析をきちんと進めて、自分に一番合った業種を見つけられるよう工夫しましょう。

 

・おわりに

さて、いかがだったでしょうか。金融業界に入りたい!とおおまかな気持ちしか抱いていなかった人も、これを機会に自分が本当にやりたい仕事がなんなのかわかってきたのではないでしょうか。銀行を選んでも、信用金庫を選んでも、またはそれ以外の業種を選んでも、自分のするべき対策をしっかりとっていたらなんの心配もいりません。

銀行も信用金庫も、自分に合った方を選ぶことができたらバラ色の社会人生活が送れるはず!今回学んだことを参考にして、志望通りの企業からしっかり内定がもらえるように努力してみてくださいね。みなさんのご健闘をお祈りしています!

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