2020年から急激に需要が高まった「WEB面接」は、直接相対して行われる面接と同様に、細かな注意点や就活マナーがあります。WEB面接に必要な物や、準備しておくべきことなどを紹介します。
コロナの影響でWEB面接が増えている
2020年のコロナの流行により、就活の面接の状況が変わりつつあります。
就活生が会場に出向く対面式が主流でしたが、2020年からは、インターネット上を介して行われるWEB面接が急速に増えてきています。
大手企業も続々とWEB面接を導入しており、WEB面接の就活マナーも確立されつつあります。
WEB面接の注意点や、面接の流れなどを紹介します。
WEB面接とは
WEB面接、またはオンライン面接は、インターネットを介して行う面接です。
就活生が会場まで出向くことはなく、基本的には、パソコンやスマートフォンを用いてビデオ通話で面接がされます。対面式と違う点は、WEB面接にはマイクなどの必要な道具があること、そして面接環境を整えたりする事前準備があることです。
対面式と同じ点は、服装・髪型などの身だしなみ、礼節を心得た振る舞いです。
WEB面接も、対面式と同じく気を引き締めて取り組みましょう。
WEB面接に必要な3つのもの
WEB面接はインターネットを介して行われるため、対面式とは違う準備が必要になります。
WEB面接に必要な道具を、三つにわけて紹介します。
- ①インターネット接続環境
- ②ビデオ通話可能な通信機器
- ③マイク付きイヤホン
①インターネット接続環境
WEB面接は、インターネットを介して行われる面接です。
面接中に通信状況が悪いと、音声のタイムラグ発生によるスムーズな問答の妨げになるほか、中断・切断などのトラブルが生まれやすくなります。
安定した通信速度が保てるように、Wi-Fi環境や有線LANケーブルのある場所で面接を行えるようにしましょう。
②ビデオ通話可能な通信機器
WEB面接は、基本的にSkypeやZoomなどのビデオ通話で行われます。
ビデオ通話に必要なものは、カメラの内蔵されているパソコンやスマートフォンなどの電子機器と、専用のアプリです。
カメラが内蔵されていない場合や、画質を向上させたい人は、外付けのカメラを購入して用意しましょう。
アプリは、企業側からの「Skypeで行います」「Zoomで行います」などの指示に従い、準備しましょう。
アプリの使い方に慣れるためにも、あらかじめ家族や友人とテストしておきましょう。
③マイク付きイヤホン
電子機器に備え付けられている通話機能でも、ビデオ通話自体は行えますが、WEB面接の際はケーブルタイプのマイク付きイヤホンを用意すると良いでしょう。
備え付けのイヤホンやマイクだと、音声が上手く拾えないこともあります。
面接官の声をしっかり聴きとるために、また、自分の声を相手にきちんと届けるために、マイク付きイヤホンを使ってWEB面接に取り組みましょう。
WEB面接で失敗しないための4つの注意点【準備編】
WEB面接は、通信の切断や雑音・騒音による音声トラブルなど、様々なハプニングが発生するリスクがあります。
WEB面接の準備中に気をつけるべき4つの注意点をおさえて、無用なトラブルが生まれないようにしましょう。
- 注意点1:通信環境が良い場所で接続する
- 注意点2:静かで雑音のない環境で接続する
- 注意点3:使用ツールの使い方に慣れておく
- 注意点4:面接に相応しい服装を用意しておく
注意点1:通信環境が良い場所で接続する
WEB面接はインターネットを介して行われるため、安定したネット環境の用意が不可欠です。
WEB面接中に通信環境が悪くなると、音声のタイムラグでスムーズな問答ができなくなったり、通信が切れて面接が中断されるトラブルが発生しやすくなります。
通信環境には最大限の注意を払いましょう。
フリーのWi-Fiの利用もリスクが高いです。
有線LANケーブルでインターネットに接続できる場所や、強力なWi-Fi、それに類する電波が強い場所を確保しておきましょう。
注意点2:静かで雑音のない環境で接続する
WEB面接は、雑音の少ない静かな環境で行うようにしましょう。
車の通る音や他人の話し声、これらもすべて雑音です。
雑音の入りやすい屋外は、特別な理由がない限りWEB面接の場所には選ばないようにしましょう。
屋内でWEB面接を行うときも、人の話し声や外の音がマイクに乗らないように、窓を閉める・家族や同居人がいる場合は騒がないよう配慮をお願いする等の対策をしましょう。
音楽やアラームなども鳴らないように気をつけましょう。
注意点3:使用ツールの使い方に慣れておく
使用するツールは、ぶっつけ本番で起動するのではなく、あらかじめ使い方に慣れておきましょう。
家族や友人に協力してもらい、実際にビデオ通話を試してみると良いでしょう。
カメラの位置や照明の具合なども確かめられます。
またプロフィール画面の写真や待ち受け画像なども、企業側に見られています。
写真や待ち受け画像だけが選考に大きく影響することはなかなかありませんが、悪趣味・破廉恥と思われる画像に設定している人は、フォーマルな写真にしておいた方が無難です。
注意点4:面接に相応しい服装を用意しておく
WEB面接は、対面式と同じ髪型・服装・姿勢で挑みましょう。
カメラに映らない下半身の部分は気を抜いてスウェットだったり、足を崩していたり、そういった気のゆるみは相手に伝わります。
WEB面接は、ディスプレイ越しの遠距離であるだけで、就活において非常に重要な段階であることは何も変わりません。
WEB面接でも、画面の向こうの面接官が目の前に居るような緊張感ある意識を持ちましょう。
WEB面接で失敗しないための4つの注意点【本番編】
WEB面接は、本番中にも注意すべき点が4つあります。
思いもよらぬところで失敗しないように、あらかじめ家族や友人に協力してもらい、ビデオ通話のツールの使い方を確認しながら、4つの注意点にも気をつけて本番に備えましょう。
- 注意点1:スマートフォンは固定して使う
- 注意点2:背景に映り込むものに気をつける
- 注意点3:照明をつけて明るい環境にする
- 注意点4:画面と適度な距離感を保ちながら話す
注意点1:スマートフォンは固定して使う
ビデオ通話の際、通信機器は手で持たないようにしましょう。
人間は、長時間微動だにせず同じ姿勢を保つことはできません。
手振れは必ず起こります。
通信機器は、机やテーブルに固定して使用しましょう。
スマートフォンを固定するためのクリップや専用スタンドは、各社からたくさん発売されています。
中にはLEDライト付きのスタンドもあったり、自分で好みの高さに調節できるスタンドもあります。
また、せっかくカメラを固定しても、テーブルや机に手足をぶつけて揺らしてしまっては元も子もないので、身動きする際は気をつけましょう。
注意点2:背景に映り込むものに気をつける
WEB面接の際、背景の色は白が望ましいとされています。
物が雑多に置かれた生活感のある背景や、外の風景が写り込んだり自分以外の人間が画面に入ることがないように気をつけましょう。
ビデオ通話のツールによっては、「バーチャル背景」で好きなように背景を変えることもできます。
「バーチャル背景」は、予期せぬ不具合が生じて突然背景が消えたり、画面の調子が悪くなったりする可能性もあります。
使用する際は、もしバーチャル背景が消えても大丈夫なように、念のため周囲の環境を整理整頓しておきましょう。
注意点3:照明をつけて明るい環境にする
WEB面接の際は、照明の具合に気をつけましょう。
照明が位置や明るさが悪いと、顔がよく見えなかったり顔が黒く見えたりすることがあります。
照明は逆光にならないよう、通信機器の後ろから自分の顔に向けて当てましょう。
眩しすぎて目を開けられないくらいの光は、顔つきが悪くなるので逆効果です。
自然光に近い優しい光を選ぶようにしましょう。
注意点4:画面と適度な距離感を保ちながら話す
WEB面接でのビデオ通話では、通信機器の位置と適切な距離感が大事になります。
通信機器が下の方にあると、必然的にカメラを見下ろす姿勢になり、相手の画面に「こちらを見下してくる就活生」が写るため失礼にあたります。
通信機器は目線の高さか、少し上くらいに固定しましょう。
また、カメラに自分の顔が近すぎるのもよくありません。
証明写真を撮るときのように姿勢を正し、カメラの中央に写り、頭の先から肩の下あたりまでがしっかり収まるようにしましょう。
WEB面接の基本的な流れ
WEB面接がどのように行われるのか、開始前の流れの一例を3つのステップに分けて紹介します。
- STEP1:開始10分前にログインする
- STEP2:開始時間に企業に連絡する
- STEP3:企業から着信で面接を開始する
STEP1:開始10分前にログインする
使用するツールやアプリによっては、自分のログイン時間が相手に伝わる場合があります。
開始の10分前か、5分前にはログインしておくように心がけましょう。
企業側から、「○分前にスタンバイしてください」と指示がある場合もあります。
そのときは、「企業の指示の10分前にログインする」のではなく、きちんと「指定された時間にログイン」しましょう。
待ち時間には、通信状況の確認やカメラ・マイクの動作チェック、身だしなみの最終確認や問答のシュミレーションなどを行い、面接開始に備えましょう。
STEP2:開始時間に企業に連絡する
開始時間になったら、企業からの着信で面接を開始するようにしましょう。
就活生側からビデオ通話を繋げることはありません。
開始時間になったら「本日はよろしくお願いいたします」などのメッセージを送ると、自分のスタンバイは完了しているというアピールになります。
STEP3:企業から着信で面接を開始する
企業から着信が来たら、面接の開始です。
通話を開始した時点でビデオ通話による面接がはじまるので、呼吸を整えてから着信を受けましょう。
第一印象は非常に重要になります。
明るい表情と聞き取りやすい声量を意識し、好印象を与えられるようにしましょう。
WEB面接の疑問について
WEB面接は対面式とは違い、画面に映らないところにカンペを用意したり、メモを取ったりすることができます。
しかし、「できる」=「やっていい」ではありません。
WEB面接を受ける際の疑問点を2つピックアップして、解決策を共に紹介します。
- 疑問1:面接中はカンペを見ても良いか
- 疑問2:面接の背景は何色が良いか
疑問1:面接中はカンペを見ても良いか
WEB面接中は、カメラに写らない場所にカンペを用意することが可能です。
カンペの用意も面接対策の一環です。
WEB面接ならではの対策のため、上手に活用すれば面接をスムーズに進めることができます。カンペを用意して面接中に見ても良いのです。
ただし、カンペの使用は最低限にとどめましょう。
また、文章を読み上げているだけの答弁にならないよう、発話練習も必要になります。明らかにカンペを見ながら喋っているとわかってしまうと、悪い印象になってしまいます。
目線をカメラから離す時間は短くする、頻繁にカンペを見ないようにする、などの対策は必要になります。視線の対策として、カメラの後ろにカンペを置く人が多いです。
会話の流れを重視するために、カンペには、志望動機や自己PRなどの重要な部分だけを箇条書きにして置いておくという人もいます。
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疑問2:面接の背景は何色が良いか
WEB面接での背景の色は、白が好印象です。
WEB面接を受けたい場所の背景が白く無い場合は、バーチャル背景の利用や背景紙の購入を検討しましょう。
バーチャル背景を利用する際も、色は白いものを選ぶようにしましょう。
ただし、トロフィーや表彰状を飾っている場所を「自己アピール」として見せたい人などは、あえて部屋の中を写すこともあります。
自分の評価にプラスになると考えた場合は、背景に物を入れても大丈夫です。
WEB面接は失敗しないよう事前準備して備えよう
WEB面接は、思わぬトラブルや失敗のリスクもつきまとうものです。
しかし、入念な準備とリハーサルにより、失敗の心配を最小限に抑えることができます。
もしトラブルが起きたときも、慌てずに落ち着いて対応すれば高評価に繋がることもあります。
事前準備をしっかり済ませ、真摯な姿勢でWEB面接に臨みましょう。
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