エントリーシート(ES)を書く際、「文字数ってどれくらいが最適なんだろう?」と迷ってしまいませんか?エントリーシートでは、各項目300字〜600字程度で文字数を指定されることが一般的です。しかし、どれくらい書けば良いのか、もしくは評価に影響しないかは悩んでしまいます。
また、手書きのエントリーシートの場合には文字数が決まっていません。余計に、どれくらい書けばいいのかがわからなくなってしまいますよね。
そこで今回は、文字数が指定されている場合とそうでない場合に分けて、エントリーシートの最適な文字数とその文字数に合わせた文章構成をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
文字数を気にする前に!エントリーシートで好印象を与える4つのコツ
1手書きの場合は丁寧に書く
丁寧に書くというのは必ずしも上手な字を書くということではありません。癖のある字しか書けないとしても、できるだけ綺麗な字を書こうという努力の跡が見られれば、エントリーシート(ES)を読む人に好印象を与えることができます。
誤字脱字があるエントリーシートは、それだけで印象を悪くしてしまいますので、とくに注意しましょう。
2結論から書いていく
印象の良くないエントリーシート(ES)には、何が言いたいのか分かりにくいという特徴があります。好印象を抱いてもらうには、すんなり内容が頭に入ってくる構成でエントリーシートを書きましょう。
ただし、一般的な論作文などで使われる「起承転結」は、少ない文字数で書かなければならないエントリーシートには向いていません。
結論から書く構成法としては「PREP」と呼ばれるものがあります。「PREP」は「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の頭文字をとったもので、冒頭と結びで結論を繰り返す構成法です。
読み手にとって、なにが大事なことなのか伝わりやすいエントリーシート向けの構成法です。
3具体例には個人的なエピソードを使う
PREP法のなかの「Reason(具体例)」には、一般例ではなく個人的なエピソードを使いましょう。
エントリーシート(ES)はあなた自身を説明するための文章です。あなたの個人的な経験を伝えることで人柄や能力・考え方などがよりいっそう読み手に伝わりやすくなります。
たとえば、長く続けている趣味などがあればエピソードには最適です。もし仮に読み手が同じ趣味を持っていた場合には、あなたの人柄に親近感を抱くきっかけになることでしょう。
4背伸びをしない
あまりに背伸びをして難しい言葉や言い回しを使ったエントリーシート(ES)は好印象を与えられません。できるだけ丁寧に書くのは良いのですが、身の丈にあっていない表現などを無理に使用するよりは、なるべく平易な無理のない言葉遣いで書いていきましょう。
「~~だ」「~~である」にこだわるのではなく「~~です」「~~ます」で文章構成をしてもまったく非礼にはあたりません。丁寧に自分の言葉でエントリーシートを書きましょう。
エントリーシートに文字数制限がある場合の目安
まずはエントリーシート(ES)に文字数制限が明記されている場合についてご紹介します。企業によってはエントリーシートに文字数制限を設けていることがあります。特にWEB上でエントリーシートの提出を募っている金融業界や人気企業などに文字数制限を設けていることが多いです。そこで、文字数制限があるエントリーシーの目安やどう書けば良いのかをご紹介していきます。
最低でも8割以上は埋める
まず、文字数に制限がある場合はその制限の8割、できれば9割以上を埋めるようにしましょう。
例えば、文字数制限が400字であれば8割以上の320字以上書かなければなりません。500字であれば400…。という感じです。文字数制限×0.8/文字数制限×0.9で最低限必要な文字数を割り出しましょう。もちろん、8割書けば絶対に大丈夫ということはありません。企業によっては8割埋めていてもマイナス評価が下される場合があります。
ですから、やはりできることなら9割以上埋めることを前提として各項目の回答を考えましょう。ただし、無理やり文字数を9割以上にしようとして、同じ表現を使ったり、不必要なことを書いたりすることはNGです。
そもそも、エントリーシート(ES)の書き方を正しく理解できていれば、「文字数が足りない!」と制限文字数に悩むことはありません。もし、文字数に悩んでいるようであれば以下の記事でエントリーシートの正しい書き方を見直してみましょう。
できれば制限文字数ジャストで提出する
そうはいっても、やはり制限文字数ちょうどに各項目を埋めることが望ましいでしょう。
多くの就活生はエントリーシート(ES)の全項目をできる限り埋めてきます。その中で自分のエントリーシートだけ文字数が少なければ、採用担当者には「この人は志望理由が低い」と判断されることでしょう。エントリー数の多い企業であればそれだけで篩に掛けられてしまいます。
他の就活生のエントリーシートと比較された際にディスアドバンテージにならないよう、文字数制限ジャストで項目を埋めることが望ましいです。
エントリーシートの制限文字数は絶対に超えてはならない
エントリーシート(ES)の文字数制限は必ず守るようにしてください。
時折、400字の文字数制限があるのに、それを越えて書いたエントリーシートを提出する就活生がいますが、これは良くありません。というのも、文字数制限を守れなかった場合、それだけで評価はマイナスになってしまうからです。文字数を多くすれば良いというわけではありません。文字数制限に対して大幅に文字数が足りないこともマイナス評価ですが、超えてもいけないというわけです。
何事もバランスが大切です。「文量が多い分には良いだろう」などと考えて文字数を超えてはいけません。
エントリーシートに文字数制限がない場合の目安
次に、エントリーシート(ES)に文字数制限がない場合をご紹介します。手書きのエントリーシートで郵送提出を求める企業や、金融業界などに比べるとエントリー数が比較的少ないメーカー、中小企業などに文字数制限のないエントリーシートが見られることが多いです。
そこで、目安となる文字数制限がないエントリーシートはどう書けば良いのかをご紹介していきます。
解答欄を全て埋めることが望ましい
やはり、解答欄は企業が準備している枠ですから全て埋めることが最も望ましいでしょう。空欄があるとその分だけ「志望度合い」に響きます。また、自身をアピールする機会を逃してしまいます。そうすると、もちろん面接官に良い印象を与えることができませんから、選考でも当然不利になってしまいます。
ですから、上記で述べたように文字数ジャスト、枠いっぱいに書くことが望ましいです。
しかし何度も言っているように、文字数を無理に稼ごうとして無駄な言葉や文章を付け加えることはやめしょう。無理に文字数を稼ごうとすると、結果として読みにくい文章になってしまいますし、かえって評価を悪くしてしまいます。
文字の大きさは面接官が読みやすい大きさに
手書きの場合、エントリーシート(ES)の文字の大きさをどうすれば迷ってしまうと思います。文字の大きさは、面接官が読みやすい大きさにしましょう。一般的には、枠や罫線に合わせた文字の大きさで書くと良いでしょう。
「文字数は出来るだけ多く書いた方が良い」と考え、文字を小さめに書く就活生がいますが、これはかえって逆効果です。担当者は1日に何十何百というエントリーシートを読んでいます。そんな中で、エントリーシートを小さめの文字で書いてしまうと担当者に「読みにくい」という負の感情を与えてしまいます。なので、文字の大きさは枠、もしくは上下の罫線に合わせて書くと良いでしょう。
また、加えて「文字を綺麗に書くこと」にも意識してください。というのも、字は人の心を写すものだからです。エントリーシートを乱雑な字で書いている人は評価されません。ここで言っていることは決して、綺麗な字で書けということではありません。丁寧な字を書くことを心がけてください。
段落分けにも要注意
WEB上で提出するエントリーシート(ES)の場合、段落分けは必要ありませんが、手書きの場合はそうもいきません。必ず区切りの良いところで段落分けをしなくてはいけません。文字数にばかり気を取られていると、「段落分けすると枠に入りきらない」と悩むことになります。その際に、「文字数多い方が評価につながりそうだし、詰めて書いちゃえ」と考える就活生も時折見受けられますがやめましょう。
エントリーシートでは文字数ももちろん大切ですが、「見やすさ」も非常に大切な指標の一つです。段落分けされていない文章を読むことほど苦痛なことはありません。
ですから適時段落分けを行い、面接官に「見やすい」だと思ってもらえるようなエントリーシートを目指しましょう。
文字数制限が400字の志望動機の例文
最後に、医療機関を例にした志望動機をご紹介します。
御社を通し、生まれ育った地域医療を支える一助となりたく応募いたしました。私の兄は国から難病指定を受けている疾患を抱えており、定期的な通院と検査が必要な状態にありました。しかし、地域の医療機関は経営上の問題から閉院が相次ぎ、両親と兄は検査のために遠方の医療機関まで出向いておりました。そのような中、御社が「地域医療の受け皿を維持する」という理念によって経営困難となった医療機関を積極的な資本提携で救っていったことが、非常に強い感銘とともに私のその後のキャリア選択の理由となりました。残念ながら、医師のような直接的な医療技術を持つには至りませんでしたが、高度な医療機器のメンテナンスに関わる技術と知識を大学にて修得してまいりました。この知識と経験を通して、ぜひ御社の一員となり、地域の医療を支えることができればと考えております。
厳密な「PREP」の型通りではありませんが、好印象を与えるエントリーシート(ES)の5つのコツを意識し、結論からエピソード・理由そして再び結論という構成で作られた例文です。
その業界を志望する動機と、自分の経験をどのように該当業界で活かしていくのかということがエピソードと理由部分で述べられています。志望動機は一度、型を覚えてしまえば書くのは難しくありません。まずはPREPを意識して書いてみましょう。
PREPとは具体的にどういうことかについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、こちらを参考にしてみてください。
まとめ
今回はエントリーシート(ES)の文字数についてご紹介してきました。いかがだったでしょうか。
エントリーシートを初めて書く人にとっては、この記事を見てもどの程度埋めれば良いのかがわからないと思います。ですので、心配な方は一度第三者に相談してみることをオススメします。「百聞は一見に如かず」です。学校のキャリアセンターのスタッフや先輩、無料相談サービスを使っても良いでしょう。就活で自分の殻に籠ることは危険です。積極的に他人に添削をしてもらったり、アドバイスをもらうことで自分で納得のいくエントリーシートを書き上げていきましょう。以下の記事では、添削をお願いするのに適した相談相手をご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
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