就活が不安…面接が不安…そんな就活生も多いと思います。就活を進めて行くうえでエントリーシートと同レベルかそれ以上にしっかり対策しないといけないのが面接対策です。面接といっても集団面接なのか個人面接なのか、また1次面接なのか最終面接なのかで面接官の立場(肩書き)も変わってきますし、質問される内容や質も変わってきます。今回は就活の面接について最低限押えておきたいポイントと対策法を解説していきたいと思います。
【就活の面接 対策ポイント①】集団面接の攻略法
就活の面接には集団面接と個人面接があります。「そんなの知ってるよ・・・」という声が聞こえてきそうですが、一番伝えたいのは集団面接と個人面接では評価基準が全く違うという事です。特に集団面接は1次面接など面接の初期段階で行われ、3名~4名の就活生に対して面接官2名程度というのが一般的です。しかも面接官は人事担当者であることが多いです。
〈集団面接の評価基準と面接時間について〉
集団面接の評価基準は「次の選考に進めてよいかの最低限の項目を確認すること」なのです。確認項目は企業の採用基準による訳ですが確認したい内容は決まっていて、それをクリアしていれば通過。クリアしていなければ選考終了となるわけです。だから面接時間は3人で20分とか短い時間で十分なのです。
〈短時間の面接で高評価を得るためのポイント〉
就活生からは「こんな短い時間の面接で不採用って納得できない!」とか「2問しか聞かれていないのに不採用って何だよ!」なんて声を良く聞きますが、厳しく聞こえるかもしれませんが人事からすると十分な質問量であり十分な時間なのです。1人5分の面接時間が確保できれば通過させるべきか、見送るべきかは人事の視点で言うと十分なのです。
だからこそ、集団面接に挑む際には自分の提出したエントリーシートをしっかりと見直しをして、ESと面接の回答にブレがないように準備しておきましょう。集団面接で聞かれる内容はあなたが学生時代に力を入れたことや、志望動機、入社後に活かせる強みなどエントリーシートの深掘りに近い形が多いです。
これらの質問を通してコミュニケーション能力に問題がないかや、物事の考え方が学生よりではなく社会人寄りになっているか等を確認していることが多いです。
【就活の面接 対策ポイント②】個人面接の攻略法
一方で個人面接になってくると、「会社にふさわしい人物」なのかとか「入社後の伸びしろ」や「入社の熱意」などを深掘りされます。その企業のことをどれだけ研究し、自分の強みとその企業の求める人物像の親和性をいかに高めていくかがポイントになってきます。
〈個人面接に挑む前にやるべきこと〉
面接前にあなたの強みをその企業でどのように活かせるかを整理し、なぜその企業でないといけないのかというところまでとことん突き詰めておくことが大切です。
その際に有効なのが自分自身で「なぜ?」を追求することです。
なぜその企業に入りたいのか?
なぜ自分の強みがその企業で活かせると自信を持って言えるのか?
なぜ他の企業や他の業界ではダメなのか?
などといったように「なぜ?」を整理することで面接で何を質問されても答えやすくなります。
そこで欠かせないのが企業研究・企業理解なのです。
特に大手企業や人気企業では会社パンフレットやHPを見たという程度では浅すぎます。その企業が業界の中で何位なのか、どういった分野が得意でどんな役割を果たしているのかなど業界研究もあわせてしておくことが必要です。
〈回答時間やマナーにも気を配るべき〉
また個人面接では回答時間やマナーも大切にしましょう。聞かれた質問に対して1分程度で回答することと、面接官の目を見て回答することを意識しましょう。話が長い就活生はどの企業でもマイナス評価になります。論理的に伝える事が出来ないと社会人として失格です。伝えたいことを1分でまとめるように準備をしておきましょう。
【就活の面接 対策ポイント③】想定外の質問をされた時の攻略法
面接で注意したいのが、いきなり想定外の質問をしてくる企業が多いという事です。この「想定外」には2パターンあります。
〈就活生の準備不足によるもの〉
1つ目は「準備不足によるもの」です。企業が意図して想定外の質問をしている訳ではないのに就活生からすると「想定外」に感じるというケースです。
例えば街づくりや都市開発の仕事をしたいという志望動機からA社の面接を受けたとします。その際に面接でやり取りをしているときに、面接官から「なぜ渋谷の都市開発がしたいの?東京駅じゃダメなの?」と聞かれたり、「あなたのやりたいことは都市開発事業ではなくても出来るのでは?」などと言われてしまうことが良くあります。こういった場面で面接官を納得させられる回答ができない就活生を多く見てきましたが選考という面から見ると明らかに準備不足です。このような質問をされないように企業理解をしっかりして志望動機を固める必要があります。
〈企業が意図して想定外の質問をする理由〉
一方で2つ目として企業側が意図して就活生を困らせるために想定外の質問をするケースがあります。
例えば、「当社の欠点は何だと思いますか?」とか「いま面接が始まって何分経つと思いますか?」などなど…。面接で志望企業の欠点をいうのはなかなか答えづらいですよね。でも「ありません」と答えるのは良くないです。例えばB to Bの企業であれば「学生に対する知名度が少し足りないと思います。私は就活をはじめて御社の事を知ったのは合同企業説明会でした。御社のような魅力的な企業があるということをもっと早く知る事が出来れば良かったと思います」などと欠点を答えつつもさりげなく褒めているみたいな構成で話せるとこのケースは合格です。
〈想定外の質問は場数を踏めば慣れていく〉
ただ、想定外の質問をされた時は冷静に適切な対応が出来るかを企業が試している訳ですから、慌てずに答えることを意識しましょう。そのためには場数を踏むことも重要です。第一志望の面接が1回目の面接にならないように志望度の低い企業で実践の面接を何回か実践してから第一志望の面接に挑むなど計画性も大切になってきます。
企業がなぜこんな質問をするかというと、実際に社会に出ると、お客様からのクレームなど予期せぬ事が日常的に起こります。そういった時の対応力を試すために、企業は想定外の質問をしてくるのです。
・【就活の面接 対策ポイント④】圧迫面接の攻略法
SNSなどで個人の情報発信力が強くなった現在では、一昔前のように圧迫面接というものは減少傾向にあります。しかし、数は少なくなったものの未だに圧迫面接をする企業もあります。
〈圧迫面接でよくあるケースとは〉
圧迫面接の特徴は、面接が開始されて数分経つとあなたが回答をしているのに面接官がスマホを見ていて聞いてくれなかったり、あくびをされたりといった態度で圧迫される場合と、質問で圧迫される場合です。「君のエントリーシートを見ると大学時代はバイトばっかりやっていたみたいだけど大学は勉強する場所じゃないの?」とか「志望動機見るととてもうちじゃ無理だね。もっと楽な会社に行ったら?」みたいに威圧的な質問をしてきます。
〈冷静な対応で圧迫面接を乗り切ろう〉
こんな態度や質問がきたら「圧迫面接が始まったなぁ」と心の中で思いましょう。そして面接官はあなたが憎くてこの質問をしている訳ではありませんから冷静に対応しましょう。面接官も仕事の一環で怖いおじさんを演じているだけです。つまり、圧迫面接も前述した想定外の質問と同様に冷静に対応することで乗り切る事が出来ます。
「なんでここまで言われなきゃいけないの!」などと逆切れしたい気持ちもわかりますが、通学電車で見かけるおじさんが演技で怒っているんだなと気持ちを切り替えて冷静に対応しましょう。
【就活の面接 対策ポイント⑤】最終面接の攻略法
就活生からの相談で一番多いのが「最終面接で落ちました」というものです。面接の質問と回答を聞いても際立って悪い部分はないケースがほとんどです。
〈最終面接に落ちるのはそれまでの過程に原因がある〉
最終面接で落ちたのは最終面接だけに原因があるのではなく最終面接に至るまでの過程に問題があるという事を知らない就活生が多いです。就活はトーナメントではありません。ESを提出した時からの累積で点数化されているというイメージで挑んでください。
例えば最終面接の手前までに一次選考から4次選考まであったとします。4つの各選考を3点で通過したA君と4点で通過したB君では最終面接前に4点の差がついています。この4点を最終面接でひっくり返すのはまず無理です。つまり、各選考を最高評価で通過すれば最終面接も通過する可能性がグッと高くなります。最近では最終面接=意思確認という時代ではなくなりました。最終面接では加点するよりもマイナス評価にならない事を意識してESに記入した原点にかえって回答しましょう。そして最終面接は人事部長や役員、場合によっては社長も出席する企業もあります。
社会人の視点に立って入社後にどのように会社に貢献していきたいのかという事を、自身の経験や強みとともに回答出来れば大丈夫です。
おわりに
このように就活の面接対策はやるべきことがたくさんあります。集団面接対策と個人面接対策も変わってきます。面接が得意な人は評価ポイントさえ理解してしまえば比較的対策に時間は掛からないのですが、面接が苦手な人が面接力を向上させるのはかなりの時間がかかります。そのためには実践練習を増やすことです。
志望企業でなくても早期選考などをやっている企業があればどんどんエントリーして場数を踏んでいきましょう。あと効果的なのがグループディスカッションの練習をすることで面接力もあがります。数多くの就活生を見てきた経験からグループディスカッションで高評価の学生は面接力も高いのです。
グループディスカッションは大学の授業で経験できる場合もあるでしょうし、無料の練習会が数多く開かれているので参加してみると良いでしょう。
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