就活で書類選考やグループディスカッションを通過して次は面接という段階でどんな質問をされるのか不安に感じている就活生の方も多いと思います。
面接では必ずと言っていいほど聞かれる定番の質問もあれば、予期せぬ想定外の質問もあります。ただ全ての質問に面接官の意図があります。自分の視点のみで面接の質問に答えるのではなく面接官の意図をくみ取って回答することが出来れば評価も上がります。
今回は就活の面接を乗り切るためのポイントについて解説していきたいと思います。
就活の面接で聞かれる3つの頻出質問
面接官は面接用の質問をたくさん用意している場合があります。しかし、どこの会社の面接でも必ず聞かれる頻出の質問というのが存在します。
なぜ頻出なのかと言うと、面接をするうえでこの質問をすることであなたの人柄や入社の熱意などがわかるからです。頻出の質問TOP3と評価を上げる回答法は必ず対策しておきましょう。
第一印象を決める自己紹介
多くの場合、面接会場に入ると「自己紹介をして下さい」と言われます。この自己紹介であなたの第一印象が決まります。自己紹介は、初対面の相手に対してあなたが「どこ」の「誰」であるのかを紹介するためのものです。具体的には、氏名、大学、学部学科、経歴、趣味や特技を紹介します。清潔感のある身だしなみやハキハキとした元気の良い声で1分を目安に話すようにしましょう。
就活生の中には経歴や特技などエントリーシートに書いてあるのに、なぜ面接前に再度言わないといけないのか…と素朴な疑問として質問されることがありますが、面接官からすると1日にたくさんの人数を面接していますのでこれから面接するあなたの「詳細を知りたい」という目的と、自己紹介をすることで緊張をほぐすという狙いがあります。第一印象は重要ですので表情が硬くなっていないかとか1分で話せているかなど面接日の前日にしっかりと確認しておきましょう。
重要度高!志望動機に関する質問
志望動機はとても重要です。面接官がこの質問をする意図は2つです。あなたの志望動機から「入社の熱意が感じられるか」と「会社の社風やビジョンとブレていないか」を確認する為です。
回答する際のポイントとしては「あなたの強みがどのように企業に貢献できるのか」や「なぜその企業でないとダメなのか」は必ず回答の中に入れたいです。
例えば、食品メーカーで志望動機を聞かれた時に「私は大学時代に食品の●●についての研究をしてきました。食品を通してより多くの人を幸せにしたいです」と答えたとします。
実際はこんなに短い回答ではないと思いますが、この回答をしたあと面接官は「食品業界はたくさんあるから別の会社でもいいよね」と心の中で思ってしまいます。この回答には「なぜその企業でないとダメなのか」という部分が抜けているのです。志望動機を答える際はこの2つのポイントだけは絶対に回答に含めるようにしましょう。
頻出!学生時代に力を入れたこと
所謂、ガクチカです。ガクチカは成果の大きさを強調することで評価が上がると思っている就活生が多いのですが、それは間違いです。例えば海外に1年間留学をして海外企業のインターンに参加をして特別なスキルを身に付けたなど際立った経験がある人はこの経験の大きさだけで乗り切る事が可能ですが、こんな経験値の高い学生はごくわずかです。
ガクチカで評価を得るには成果を出す過程の中であなたがどのような役割を果たし、どう貢献し何を学んだかということを具体的なエピソードとともに回答することが重要です。
就活の面接で評価の上がる逆質問の具体例
面接と言うと面接官からの質問に答えるのが一般的ですが、面接の最後に「なにか質問ありますか?」と聞かれることがあります。これが逆質問です。この逆質問の際に気をつけるべきポイントが2つあります。
逆質問としてふさわしくない2つの質問
1つ目は「面接官が質問内容に的確に答えられる質問かどうか」という点です。例えば技術職を志望している学生が「技術職をするうえでやりがいを感じた瞬間はどんな時ですか?」と逆質問したとします。その場に技術職部門の人がいればこの質問はOKなのですが人事担当者しかいない場合はNGとなります。人事担当は採用活動をするうえで必要な最低限の技術の知識は持っていますが技術職が専門ではありません。人事が専門だという人に技術の質問をするのは違和感がありますよね。
2つ目は福利厚生や残業時間などに関する内容です。もちろん皆さんからすると聞きたい内容かもしれませんが募集要項に載っているケースもありますし、逆質問でこういった質問を嫌う傾向の会社が多いのも事実です。このような内容は正式に内定通知をもらったあとに確認するようにしましょう。
評価が上がる逆質問の例
「御社で活躍されている方々に共通する資質はありますか?」とか「一番やりがいを感じた仕事でのエピソードを教えて下さい」などがオススメです。理由はさりげなく入社の熱意を感じる事ができるからです。このように逆質問は思った以上に差がつきやすいのです。入社の熱意が感じられる質問や面接官の印象に残る回答が出来る学生と、ホームページに書いてあり自分でも調べられるような質問をする学生では大きな差がついてしまいます。逆質問は相互理解の為のツールと表面上は言われていますが、選考の場である事を理解して熱意が感じられる質問を準備しておくと良いでしょう。
就活の面接は質問する面接官の視点で答えることが重要
面接で自分をPRすることだけに終始してしまう学生が多いのですが、あくまでも企業の視点に沿ったPRをしないと意味がありません。PRがPRでなくなってしまうという訳です。
例えばエントリーシートの添削をしてほしいと思った時にあなたなら次の3人のうち誰に頼みますか?
・サークルで知りあった東大生でいま就活中のAさん
・超大手企業で営業の仕事をしている父親Bさん
・毎年500人以上の就活生を指導し、大手内定を複数出している就活予備校の先生Cさん
いかがでしょうか?3人とも素晴らしい実績のある優秀な方です。しかしあなたが求めている人物は「エントリーシートを添削してくれる人」です。そうなった時にほとんどの人はCさんに依頼するでしょう。
これを面接に置き換えたときに、質問に対してどんなに素晴らしい回答をしても企業が求める回答になっていないと評価が上がらないという事です。
面接で質問された内容から面接官がどんな答えを望んでいるのかを推測し、その意図に沿った回答が出来れば完璧です。ここまでのレベルに達する為には企業研究がしっかりと出来ている事が必須となります。
就活は1次面接と最終面接で質問の種類が全く変わる
面接は1次面接から最終面接まで複数回行われます。1次面接は集団面接で2次面接以降は個人面接となるケースが多いです。
集団面接で聞かれる質問の特徴
集団面接ではエントリーシートの深掘りの質問が多いです。この質問を通して入社の熱意や企業が求める人物像とマッチしているかを確認しています。企業によって確認項目は多少異なりますが次の選考に進めてよい人物かどうかを見極めるための面接です。
それを確認するためにはエントリーシートを基に質問することが一番わかりやすいのです。
最終面接で聞かれる質問の特徴
一方で最終面接では「抽象度の高い質問」や「価値観を問う質問」が多くなってきます。
具体的な質問として
①どんなことが好きですか?
②今まで受けた指摘の中で一番成長につながったと思うものは何ですか?
③あなたに取って成功とは何ですか?
といったような質問です。
①は非常に抽象的な質問です。趣味として好きなのか、仕事として好きなのかなど様々です。これだけ幅の広い質問をされた時は「仕事についてでも宜しいですか?」など的を狭めるために聞き返してみると良いです。
②はあなたの成長の伸びしろや、人とのかかわり方などが問われていると思って下さい。指摘をされた要因がどこにあって、指摘されたことをどう改善していき現在も意識している内容を具体的なエピソードに基づいて話すと良いでしょう。
③は仕事の優先順位を問われていると思って下さい。昇進を目指すタイプの人なのか、お客様に貢献できる事を第一に考えるのかなどあなたの目指す社会人像を企業の求める人物像に合わせて回答していきましょう。
このように集団面接と最終面接では面接の目的が大きく異なります。
そういった観点から集団面接と個人面接は全く別物で対策も異なるという訳です。
就活で面接が不安な時は誰に相談するのがベストか
就活は長い人生の中でせいぜい半年から1年程度の期間しかありません。ただこの期間で面接で全滅したりすると精神的なダメージも大きくなりモチベーションが下がってきます。
そうなら無いためにも、面接を終えるたびにどんな質問をされてどう答えたかを第三者に伝えてフィードバックをもらうようにすることで改善点が見つかります。この繰り返しが面接力を上げていく上でとても重要になってきます。また面接でのやり取りでどう回答するのが良かったのか誰かに質問したいというケースも出てきます。
的確なアドバイスを一貫してもらえる人に相談するべき
面接のフィードバックや質問は的確なアドバイスがもらえる人に聞くのが一番です。更に言えば一人の人に一貫して聞くことが出来ればなお良いです。色々な人に質問をするとアドバイスに一貫性がなくなり何が良くて何が悪いのかの判断がつきにくくなってしまいます。
具体的な相談相手とは
上記の条件を満たしている事が前提で、大学のキャリアセンターや、大学の先輩、ご家族などあなたが一番相談しやすい人に相談するのが良いでしょう。また就活支援をしている人材系の会社や、有料にはなりますが就活予備校なども視野に入れて志望企業から内定を獲得するために一番的確なアドバイスをもらえる人を探しておくことをオススメします。
おわりに
面接で質問される内容は集団面接か個人面接かでおおまかな予測は出来ますが、具体的に何を質問されるかは当日に面接が始まらないとわかりません。本番で慌てない為にも事前に面接対策をしっかりとしておきましょう。どんな質問にも冷静に答えられるように場数を踏んでおくことや、なぜこの質問をされたのかの意図をくみ取り企業側の視点に立って回答することを意識しておきましょう。また質問を予測して回答を丸暗記するのではなくキーワードを覚えて自分の言葉で答えるようにしましょう。
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