居酒屋に就職したい人は、エントリーシートの志望動機の時点で気を抜いてはいけません。誰が読んでも「採用!」となる志望動機を書かないと、志望通りの企業から内定をゲットすることは難しいでしょう。でも、いったいどんなポイントに気を付ければ魅力的な志望動機を書くことが出来るのでしょうか。
ということで今回は、居酒屋に就職するための志望動機アドバイスをお届けします。お手本例文やダメ例文、Q&Aまで付いているのでかなり役立つこと間違いなし。これを読めば、誰でも非の打ち所のない志望動機を書けるはずです。気になる人は、ぜひ見ていってくださいね。
・居酒屋の志望動機で大切なポイントとは?
まず、居酒屋の志望動機を書くために必要なポイントをまとめていきます。書くことに困ったら、まずこの部分に力を注いで執筆するといい志望動機が書けるはずです。
–元気の良さ、威勢の良さ
居酒屋は、なんといっても元気が良くなければ仕事になりません。アルバイト募集のチラシの時点で「元気がある人、威勢が良い人大歓迎!」という一文が付いていることも多いですし、自分からガツガツ楽しんで仕事ができるような人材を居酒屋は求めています。
常に動き回るのが当たり前の業務ですし、身体が資本です。身体や気持ちが弱い人は、居酒屋の仕事はやっていけません。毎日元気いっぱいに働きたい!という気持ちを志望動機にも乗せて、アピールしなければいけません!
–声の大きさや元気さ、たくましさ
居酒屋の業務は、大きい声を出せないと始まりません。腹の底から声を出して接客し、オーダーを取らなければ、素晴らしいお客様の対応とは言えませんよね。騒がしい居酒屋の店内でボソボソ話していたら何を言いたいのか分かりませんし、業務に支障が出ます。
居酒屋に就職したいと言っている人がか細い声で話し、気弱そうな応対をしていたら…間違いなく、本選考の時点で落とされてしまうでしょう。ですから、志望動機から元気が良くてたくましいイメージを前面に押し出さなければなりません。
–アルバイト経験のアピール
もしも今までアルバイトとして居酒屋で働いたことがあるなら、その旨を志望動機に入れ込んでみるといいでしょう。経験がない人に絶対内定を出さないというわけではありませんが、少しでも経験がある人の方が有利なのは確かです。
いつごろから始めたのか・どんな業務を任されていたのか・アルバイト経験を通してどんな能力が伸ばせたかなどについてきちんと述べて、「居酒屋向きな人材」であることをアピールしてください。これから面接に進んだ時にそのアルバイト経験から話が弾むこともありますし、話せるネタが多いのはとてもいいことです。
–「居酒屋じゃないとダメ」な理由
志望動機の鉄則として、「この業界を選んだ説得力のある理由を述べること」が挙げられます。もしもふわっとした適当な理由にとどまってしまったら、「それなら、別に居酒屋以外の業界でもいいんじゃない?」と思われておしまいです。
自分はどうして居酒屋で働きたいのか?実体験を混ぜ込みながらその理由を論理的に説明できなければ、魅力的な志望動機は絶対に書けません。自己分析と業界研究を深くまでやりこみ、死角をゼロにしてください。
–「その中でもこの店じゃないとダメ」な理由
業界を選んだ理由と同じくらい力を入れるべきなのが、「この店を選んだ理由」です。ひとくちに居酒屋業界と言っても、中には数え切れないほどの企業があります。どうしてその中からこの企業を、この店舗を選んだのか?その理由を説明できなければ、志望動機とは言えません。
エントリーシートにせよ志望動機にせよ、「ネチネチ突っ込まれるポイントをなるべく減らすこと」が大事。誰が聞いても「なるほど!」と思ってくれるような志望動機を書けば、採用担当者も思わず唸ってしまうはず!業界研究に加えて企業研究もしっかり行って、自信たっぷりの志望動機を作り上げましょう。
・居酒屋の志望動機お手本例文
ここからは、今からでも真似したい居酒屋志望動機の例文をお届けします。まだ志望動機の書き方が分からない人も、これを読めばなんとなくコツが分かるかもしれません。
私が御社を志望した理由は、御社の「お客様のために誠心誠意尽くし、最高のサービスをスタッフ力を合わせて作り上げる」という目標に感動したからです。居酒屋は、お酒を通してお客様同士が親睦を深める、とても大切な場所です。だからこそ、居酒屋店は店員一人一人が意識を強く持って、最高のサービスを提供しなければなりません。その心意気が、集客やお客様の満足度にも繋がっていくと思います。
そもそも私が居酒屋業界を志望した理由は、「お客様が楽しそうに時間を過ごすところを見るのが好きだったから」でした。高校時代から地元の居酒屋で働き、居酒屋と言う居場所そのものにとても愛着がある私が、居酒屋業界を目指したのは自然な流れでした。
そんな中御社の説明会に参加して、上記の目標を目にした時、「ここだ!」と強く思いました。お客様の気持ちを一番に考えたサービスを心がけたいと思っている私にとって、御社で働くのは夢そのものです。
他店にはない◯◯や◯◯のような独自のサービスはその最たるものですし、このようなサービスをもっと日本中に広めて御社の魅力をアピールしていきたいと考えています。そして、御社のサービス精神を社員として学びながら、よりたくさんのお客様を満足させる接客を身に付けていきたいです。
この志望動機の良いところは、なんといっても「居酒屋業界を目指した理由と、その企業を選んだ理由を同時に説明できているから」です。この2つの内、1つでも欠けていると良い志望動機にはなりません。高校時代のアルバイト経験を例に出すことで説得力も出せていますし、これを読んで「よし、不採用!」となる採用担当者はいないでしょう。素晴らしい志望動機です。
また、志望動機には「これからどんな社会人になっていきたいか」という未来の展望を最後に書き加えると好印象です。ここまで書けば、完全に死角はありません。面接まで進んでも、おそらく重箱の隅をつっつかれるような質問をされることはないでしょう。
具体的に自分が魅力を感じたサービス内容の名称を例に出すのも、採用担当者にとって分かりやすい&嬉しいポイント。自分がどんな目標を持って社会人を目指すのかもわかりますし、積極的に入れていきましょう。
・居酒屋の志望動機ダメ例文
ここからは、絶対に真似をしてはいけない居酒屋志望動機のダメ例文を集めてみました。こんな志望動機を書いてしまったら、内定どころか書類審査通過も見込めません。確実に内定をゲットしたいなら、この例文を反面教師にして自分のスキルを上げていってください。
➀
私が御社を志望した理由は、大学時代に御社の店舗をサークルの打ち上げでよく利用していたからです。ただでさえ楽しくてテンションが上がる打ち上げが、御社の店員さんのいき届いたサービスのおかげで、もっと楽しくなりました。
そして私もそこで感じた楽しさをお客様に提供する立場になりたいと考えるようになりました。様々な目的で居酒屋を利用するお客様がみんな満足して時間を過ごせるように、気配りに気を付けて完璧な接客ができるように頑張りたいです。
これは、志望動機と言うよりは感想文に近いです。「お客として店を利用して、自分もこの店で働きたいと思った」というのは一見立派な理由に見えますが、客の目線から抜け切れていない&社員の目線になれていないので志望動機には向きません。「それなら、またお客さんとして来てくださいね」「アルバイトで働くのでもいいんじゃない?」と言われて終わりです。
また、店員から受けた魅力的なサービス内容をまったく具体的に述べていないのも気になるポイントです。志望動機は、具体的に内容を説明してなんぼです。採用担当者の想像力を刺激するためにも、具体的に述べられる部分は文字数制限が許す限り全部具体的に書いてください。
②
私は、大学1年生からカフェでアルバイトをしています。飲食店でアルバイトすることはとても楽しく、そこで知り合うお客様とのコミュニケーションも非常に価値のあるものでした。そして、社会人になってからも飲食店の一員として仕事をしていきたいと考えるようになりました。
今まで居酒屋に行ったことは、ゼミでの飲み会で数回しかありませんが、まっさらな気持ちで頑張るガッツだけはあるので大丈夫です。スムーズにお客様とのコミュニケーションがとれるように努力していきます。
まず、「どうして居酒屋業界を選んだのか&その店を選んだのか」の理由をまったく説明できていません。カフェでアルバイトしていたのに、どうして居酒屋を志望することにしたのか?その理由が一切分からないので、採用担当者も困ってしまうでしょう。
「居酒屋に行ったことは数回しかない」も、わざわざ言う必要はありません。「じゃあ、どうしてこの業界を志望したの?」と突っ込まれてしまうこと間違いなしです。頑張る気持ちやガッツを伝えているのはいいですが、それは適切な理由を述べてからの話です。ただただそれらしい文章を書き連ねるのではなく、企業側から求められている構成を理解しながら志望動機を書いていってください。
・居酒屋の志望動機Q&A
それでは最後に、居酒屋の志望動機を書く上で知っておくといつか役に立つQ&Aをお届けします。意外と誰にも聞けない悩みがたくさんありますよね。ここで、まとめて解決していってください。
–居酒屋でのアルバイト経験がない
居酒屋で就職するなら、アルバイト経験がないとだめなのでは?という人もいるでしょう。でも意外とそうではありません。居酒屋での経験がないということは、ゼロから正しいスキルを身に付けられるということ。逆に、そのまっさらな経歴が功を奏する場合もあるのです。
他のアルバイトを経験しているなら、そこで得た経験や知識を出してみるといいでしょう。採用担当者は、あくまで「志望動機から見えてくるあなたの人間性」を重視しています。居酒屋そのものの経験を見ているわけではありません。ですから、必要以上に心配する必要はないということです!
–接客経験がない
接客業そのものを経験したことがなくても、もちろん内定をゲットできます。確かに、接客業を経験していた方が志望動機は作りやすくなります。でも、「居酒屋での経験があるor接客経験があるため、社会人になってからも同様の仕事をしたい」と言う志望動機は、少しマンネリじゃありませんか?
採用担当者からしてみれば、「もっとバラエティに富んだ志望動機が読みたい」と考えるはずです。接客経験がない人が居酒屋を志望してきたら、それはそれは面白い人材だと思ってもらえるでしょう。自分の経歴を逆手に取って、「ん?」と思ってもらえるような志望動機を書いてみてください。
–そこまで志望度が高くないため、やる気が出ない
なんとなくノリで居酒屋業界に絞って就活を始めてみたけれど、なんだかやる気が出ない…。それなら、一度自己分析をやり直して自分がやってみたい仕事や業界について考え直した方がいいでしょう。
志望度が高くないと自分で理解しているなら、話は早いです。自分からドンドン就活したいと思えるような、魅力的な業界を探し直した方がいい結果に繋がるはずです。同じ飲食業界でも、レストランやカフェ、専門店…。数え切れないほどたくさんの業界や店舗があります。「居酒屋で就職する!」と強く決めずに、柔軟な頭でいろんな業界を見ていってください。暇つぶしがてら、大規模な合同説明会に出かけてみるのもいいかもしれません。
–目立ったエピソードがない
目立ったエピソードとは、何なのでしょうか?居酒屋で使えるエピソードという意味なら、そんなものはありません。なぜなら、志望動機で使えるエピソードはほとんど「エピソードの話し方」で評価が決まるからです。
たとえば一見何の関係もない「ゼミを頑張った」というエピソードも、「数十人のゼミメンバーを束ねて、毎回のディベートをまとめあげた。このスキルを活かして、多くの店員がいる居酒屋の店舗運営も頑張りたい」と繋げれば意味は通ります。何事も、大事なのは情報の伝え方です。嘘をつかずに、自分の持ち駒だけで内定をゲットできる方法は確実にあるので頭を使ってみましょう。
–自分に適性があるか心配
自分は本当に居酒屋で就職してやっていけるのか…?不安になる人は多いでしょう。でも、それはどの業界でも同じです。なんとなく志望業界を決めてしまった人は、どの業界を目指している人もぼんやりした不安を抱えています。
もし不安で仕方ないなら、自己分析や業界研究を最初からやり直して自分の就活を見直した方がいいかもしれません。入社してから気持ちのずれに気付いたなら少し大変ですが、今なら充分やり直しがききます。先輩方の話を聞いてみるなどして、自分の視野を広める作業に力を入れてみるといいかもしれません。
・おわりに
さて、いかがだったでしょうか。居酒屋で就職したいみなさんが、少しでも「役に立った!」と思ってくれたなら幸いです。就活の情報は、どんどん自分から能動的にゲットしていくことが求められます。納得いく結果で就活を終わらせるためにも、今回ご紹介した情報をひとつひとつ見返してみて、自分の志望動機に活かしていってくださいね。
今は無駄だと思えるようなことも、時が経てば意味があったと思えるはずです。志望動機も、頑張った分だけいいものが書けるようになります。自分が入りたいと思った企業に就職し、居酒屋で素晴らしい社会人経験が積めるように祈っています。みなさん、頑張ってくださいね!
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