金融業界に興味関心がある人は、銀行と証券会社にも興味が出てきているのではないでしょうか。銀行と証券会社と言えば、就活生から毎年猛烈な人気を集める人気業界。きちんと対策をしなければ、志望通りの企業から無事に内定をもらうことはできないでしょう。
ということで今回は、銀行と証券会社という二大人気業種の違いについて徹底的にまとめてみました。まだ何も知識がない人も、これを読めばきっとすぐになんとなくのイメージは掴めるはずです。ぜひ見ていってくださいね。
・銀行と証券会社の仕事内容の違いは何?
まず最初にまとめるのは、銀行と証券会社の仕事内容についてです。実際に自分の体を使って働くのは他の誰でもない自分自身ですから、仕事内容についてはきっちりと学ぶ必要があります。一見似たような仕事内容に見える銀行と証券会社。いったいどんな違いがあるのでしょうか?
-銀行は利子で利益を出す
まずは銀行について見ていきましょう。銀行には、三大業務があります。預金、貸出、為替です。預金とはお金を預けること。貸出とは、必要な個人や法人にお金を貸出すこと。為替とは、別の口座にお金を振り込むことです。これらの業務の中には、「利子」が存在します。銀行は、この利子によって利益を生み出しているのです。
何らかの理由でお金を借りたい人にお金を貸し、一定の期間がたった後にその金額+利子を返済させます。これによって生まれるお金の余剰分が、銀行の利益となるのです。
-証券会社は株式の売買で利益を出す
これに対して証券会社は、利子で利益を出すことはしません。たとえば、株。これは、持っているだけでお金が増えていく資産のひとつです。もちろん手放すタイミングを間違えると大損になるリスクはありますが、上手く使えば大儲けできる夢のようなアイテムなのです。
この株式の売買によってお金の余剰分を生み出し、利益を得ているのが証券会社なのです。顧客がより満足してくれるように、株式に関するさまざまなアドバイスをするのも証券会社の仕事のひとつです。
-銀行はお金、証券会社は株式
いわば、銀行はお金を、証券会社は株式をうまくコントロールすることで利益を生み出しているのです。
ここまで説明すればわかると思いますが、銀行も証券も「数字が嫌いだったら好きになれない仕事」です。お金は数字で成り立っています。お客さまが納得して取引できるようにするには、社員が徹底してサポートを行なわなければなりません。その意識を忘れてはいけませんね。
-「安心を売る」のは同じ
扱う商品は違っても、銀行と証券会社のあいだに共通する部分があります。それは、お客さまの安心を売るということです。この現代社会、自分の持つ資産やお金しか心の支えがないという人もいるでしょう。そんな人も元気に生活できるようにするには、銀行や証券会社をはじめとした金融業界の社員たちの仕事が必要不可欠なのです。
誰かのために働くこと、誰かから感謝されることによろこびを感じる人には向いている仕事内容かもしれませんね。
-具体的な仕事内容は全く違う
たしかに根本的な部分では似ている銀行と証券会社ですが、具体的な仕事内容は異なります。銀行の代表的な仕事は、窓口で入出金の手続きをしたり、電話応対・融資相談などです。これに対して証券会社の仕事は、営業やトレードのサポートアシスタントが代表として挙げられるでしょう。もちろん事務作業も証券会社には必要ですが、代表的なものは営業になります。
自分がやりたい職種は何なのか?を強く考えて、納得のいく選択ができるようにしておくといいですね。
・銀行と証券会社、やりがいの違いは?
仕事にはやっぱりやりがいも大事。銀行と証券では、やりがいにどんな違いがあるのでしょうか?ここを間違えてしまうと、入社後にマッチングミスを起こして早期退職につながってしまうかもしれません。
自分にとって大切な部分は何なのか?どう働いてどう生きていきたいのか?自分に問いかけてみましょう。
-銀行は「地域と繋がれる」
銀行の1番のやりがいは、その地域に根付いた仕事が出来ることでしょう。銀行とまったく関連のない生活をしている人はおそらくいないはず。生きている限り、銀行とはお付き合いしていくのが人間なのです。
特に窓口業務を担当していると、お年寄りやシニア世代をはじめとした地域の方と深い関わりが持てるようになります。顔や名前を覚えてもらうと「この地域のためにがんばろう!」とやる気が出ますし、自分のスキルを上げようという気になりますよね。
-「安定感がある」
なんといっても銀行は安定感があるため、1度就職したら食いっぱぐれがないのが良いところです。銀行といったら金融業界、金融業界といったら銀行という知名度の高さも魅力です。
よほどのことがない限り潰れませんし、人々の生活を内側から支えているという精神的な満足感もポイントです。もちろんだからといって安心慢心するのは間違いですが、仕事の魅力ややりがいのひとつであることは確かです。
-証券会社は「経済を回せる」
これに対して証券のやりがいは、もう少し規模が大きくなります。株式の売買によって利益を得るということは、気にしていないといけないお金の動きが日本国内を飛び出すということです。自分の仕事が日本を動かし、世界を動かすということです。
自分の仕事が確実に世の中の役に立っているという確信は、嬉しいもの。大学等でそのような勉強をしてした人にはなじみがあるかもしれませんね。
-「色んなお客様と話せる」
証券会社ではたらくひとつのやりがいには、「とにかくいろんなお客さまとコミュケーションが取れる」があります。主に顧客は富裕層に限られますが、それでも日本人にはいろんな人がいます。そんな お客さまたちと株取引を通じて会話を交し、自分の知識や経験をアッフデートできるのは大切な経験ですよね。
毎日のように誰かと話すのが仕事なので、会話術のようなトレーニングを定期的におこなっているようなもの。これから色んな仕事を覚えていく上で、誰かと話せる機会がきちんと与えられているのは嬉しいものです。
-「顧客から喜ばれる」のは同じ
ここまで2業務の違いを紹介してきましたが「特定の顧客に対応しておもてなしををして喜ばれる」という基本スタイルは変わりません。お金は誰でも持っている分、適切な使い方を考えないと後で大変なことになります。つまり、専門家による知識や注意勧告が必要だということ。
そんな時専門家である銀行や証券会社の社員が手助けしてくれたら、心配は一気になくなりますよね。そんな誰かから求められるよろこびが、銀行と証券にはあるのです。
・銀行と証券会社、向いている人の違いは?
ここからは、銀行と証券会社で適性のある人の特徴についてまとめていきます。自分では「向いている!」と思っても、意外と第三者から見たらそこまででもなかったりします。一般的に見て銀行に向いている人・証券会社に向いている人の特徴について知っておけたら、これからの自分磨きにも精が出るというもの。ぜひチェックしてみてください。
-銀行はとにかく真面目な人
いまさら!と思うかもしれませんが、銀行はやっぱり真面目な人でないと務まりません。なんといっても定期的にテストや検査がありますし、日常的に学び続けることに抵抗がない人じゃないと仕事が楽しめません。
銀行の仕事は、たった1円の誤差も許されないですよね。そのひとつのミスが、お客さまの信頼を損ねることに繋がってしまうのです。几帳面すぎるくらいの方がちょうどいいかもしれません。自分の仕事に責任を持って、真面目に取り組める人は銀行の適性があると言えます。
-数学が好きな人
当たり前かもしれませんが、銀行は数字とのにらめっこです。計算ももちろん日常的に行いますし、数学や数字が好きな人でないと嫌になってしまう可能性が高いです。
電卓は毎日使う必需品ですし、お客さまからの相談や質問に答える時はすぐに計算が出来ないとお話にもなりません。数字が嫌いで数学の点数が悪かった人や、なるべく勉強から離れた社会人生活を送りたい人は、銀行には向いていないでしょう。
-コミュ力がないと証券会社はつらい
証券に向いている人の1番の特徴は、やっぱりコミュニケーション能力に長けていることでしょう。証券会社の仕事は、お客さまと腹を割って話すことから始まります。富裕層が主なメインターゲットということもあり、どんな立場の人とも物怖じなく話せるような人でないと証券会社で活躍することは難しいでしょう。
コミュニケーション能力だけでなく、「あなたが勧めてくれたから、そうする!」と言ってもらえるような人間力も必須です。ビジネスといっても、結局は人と人のコミュニケーションから始まります。人と話すことにストレスを感じるような人はやめた方がいいでしょう。
-先をみとおす力がある人
証券会社が扱う商品は、いわば「未来を読んで商品を選び、手にするもの」です。ただ今注目を浴びているものを選んでも、大儲けできる確証はありません。大損する可能性も、大儲けできる可能性も半々です。
お客さまのために必要なのは、先を読む先見の明。社会の流れを読んで、これからどんなものが世間に受け入れられていくかを考えて行動できる人が証券会社では活躍できます。
-共通するのは「地道な仕事が好きな人」
銀行も証券会社も、同じ金融業界として共通点があります。それは、自分の仕事を地道に頑張り続けられる人かどうかということです。金融の仕事は、すぐに結果が出るわけではありません。正確で丁寧な仕事は大前提。その上で努力し続けられた人が、出世していく世界です。
もっと人に注目される仕事や、派手な仕事がやりたい!と思っている人は、金融業界に就職しても息苦しさを感じてしまうことでしょう。
・銀行と証券会社の違いQ&A
最後にお届けするのは、銀行と証券会社の違いに関するQ&Aです。普段はなかなか意識しなくても、いざと言う時に「?」が頭の中に浮かんでくるものです。事前に代表的な質問を学んでおくことで、急にパニくることを防いでおきましょう。今回は特に見ておいて欲しい5つの質問をピックアップします。
-各仕事のメリットは?
まず、銀行のメリットです。やっぱり1番嬉しいのは、社会的ステータスでしょう。銀行員は給料が高いですし、地位も安定しているので親をはじめとした親族からの支持率もダントツに高いことが特徴です。年功序列の価値観がいまだに根強いため在籍し続ければ確実に給料は上がります。
また、お金関係の情報に敏感になるため、自分の日常生活で金銭トラブルがあった時に役立ちます。
これに対して証券会社のメリットは、富裕層をはじめとしたハイレベルなお客さまと関わりを持てることでしょう。普通に生活しているのでは出会えないようなリッチな方々をお客さまとして扱うため、自分のレベルも上がります。
-各仕事のデメリットは?
銀行のデメリットは、やはり「昔ながらの働き方価値観が根強く残っていること」でしょう。前述の通り銀行はまだまだ年功序列社会ですし、若い社員が若いうちから実力をすべて発揮できるような風土ではありません。飲み会も多いですし、他人に干渉したい現代的な働き方がしたい人には向いていないかもしれません。
証券会社のデメリットは、ストレスを感じやすい職場であることでしょう。ひとりひとりに明確なノルマが課されることも多いため、その基準を満たせないとなるとストレスで体調を崩す人も少なくありません。精神的にタフな人でないと、せっかく入社しても早期退職の道を選んでしまうかもしれません。
-どちらの方が入りやすい?
銀行も証券も同じくらいの人気を集める大人気業界のため、「○○の方が入りやすい/入りにくい」と言うことは出来ません。ただひとつ言えるのは、「どちらもものすごく入りにくい!」ということです。
金融業界の中でも興味関心を持つ人が多いこの2業種。毎年数え切れないくらいの学生がエントリーしてくるため、生半可な対策では受かることはできません。どちらを選んだとしても、綿密な対策をとることが大切です。
-自分がどちらに向いているかわからない
銀行と証券会社、自分はいったいどちらに適性があるのか…。正直に言うと、「今の時点ではほぼわからない」と言った方が正しいです。実際に働いてみないとわからないことはたくさんありますし、就活生の時点では「この仕事に興味関心が持てるか」「これからこの仕事に一生懸命取り組めるか」という基準で考えた方がいいでしょう。あまり過度に心配しすぎても、良いことは起きません。
-おすすめの選考対策は?
銀行や証券会社に就職したいのなら、まずはOB訪問は欠かせません。ほかの業界に比べて根回しや先回りの準備が必要なため、ただ説明会に行くだけではなく、OBOGひとりひとりに濃い話を聞きに行った方がのちのち役に立つはずです。
あたりまえですが、筆記試験は最低でも半年くらい前から準備を始めてください。勉強に慣れている人でないと働けない職場なので、今のうちに勉強するくせをつけておきましょう。
・おわりに
さて、いかがだったでしょうか。銀行や証券会社は、毎年たくさんの就活生から人気を集める大人気業界です。だからこそ、細かいところまで気を配った準備対策ができていないと、あとで後悔してしまうのです。
銀行も証券もやりがいのある仕事ですから、ぜひ志望通りの企業から内定をもらって夢を叶えてほしいところ。あとで「もっとあれもこれもやっておけばよかった…」と後悔するのではなく、笑顔で就活を終えられるように頑張ってくださいね。みなさんの就活を全力で応援しています!
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