就活生の悩み!ガクチカと自己PRの違いとは?

ガクチカ

就活生の皆さんはガクチカと自己PRの違いとは何か、しっかりと理解できていますか?

エントリーシート(ES)でも必ずと言っていいほど問われるのが、「志望動機」「学生時代に力を入れたこと(以下ガクチカと略します)」「自己PR」の3つです。中でも、ガクチカと自己PRは面接でも深堀されますし、その違いに悩む人も多いです。今回は、自己PRとガクチカの差別化をはっきりさせて、より伝わりやすい自己PRとガクチカの作り方を紹介します!

自己PRとガクチカの違い

1自己PRの目的

まず、自己PRの基本的な考え方は、自分の強みや人柄をアピールすることです。では、ここでいう自己PRとは、誰に向けてアピールするのでしょうか。

もちろん、採用担当者・企業に向けてのアピールです。世の中に存在している企業は、どの企業も、まずは会社の利益を上げて存続し事業を拡大していく事を目的としています。企業の安定した存続があるからこそ、社会貢献や社会の発展に繋がるのです。だからこそ企業は、「将来、会社のために活躍してくれそうな人材」「会社にとってプラスをもたらしてくれそうな人材」を欲しがっているのです。

企業によってばらつきがあったりしますが、つまりは、基本的に成果を出せる人が求められていると思ってください。特に、企業のパンフレットやホームページに、その企業が求める人物像というのが載っていると思います。それを参考にするのが良いです。その人物像に合わせた自己PRを無理やり作るのはお勧めしませんが、自己分析で洗い出した自分の長所や強みの中から、その企業で求められていることに1番近いものを題材にするとよいでしょう。

以下の記事でも自己PRについて詳しくご紹介しています。

2ガクチカの目的

一方、ガクチカの場合は、長所や強みをアピールするというよりは、「物事に対する取り組み方」「成長の過程」「苦難にぶち当たった時、それをどう乗り越えたか」といったようなプロセスに注目されます。

なぜなら、社会人として会社で働く際に、学生の時には経験したことのないような辛いことや思い通りにならないことがたくさんあります。その際、その壁とどう向き合ってどう乗り越えていくのか、その中で何を学びどう成長していくのかが会社にとって非常に重要だからです。なので、学生時代に力を入れたことを聞き、その時の頑張りや成長が、社会人になってから再現できるか、生かせるかということを確認したいのです。

ポイントは、ただの体験談として語るのではなく、「自己成長」を強調して語ることです。自分がやってきたことをただ羅列してしまいがちですが、大事なのは、自分が何をどう感じそれを頑張ろうとしたのか、困難や壁をどのように克服したのかを伝えることです。事実や結果だけでなく、自分の考えた方や物事に対する取り組みの姿勢が伝わるように工夫してみましょう。

以下の記事でもガクチカについて詳しくご紹介しています。

自己PRやガクチカで採用担当者が評価するポイントとは

エントリーシート(ES)や面接で選考に受かるためには、みなさんのことをチェックする人事がどんなことを考えているかを知らなければなりません。正しい知識を見につければ、適切なアピールが可能になって、内定ゲット率もグンと上がることでしょう。自己PRとガクチカの2要素に分けて見ていきましょう!

1自己PRで見ているポイント

まずは、自己PRです。単刀直入に言うと、1番採用担当者が見ているのは「自己分析力」です。就活に、自己分析は必須。なぜなら、自分のやりたいことを分かっていない状態で志望企業を探しても無駄だからです。自己分析をさぼった状態で就活を進めても、本当に自分がやりたいことを叶えられない企業に入社してしまうので、結局早期退職してしまいます。そういう管理能力がない学生を、企業は必要としません。

また、就活の時点で自分自身の目標をしっかり立てている学生なら、いざ入社したあとも自分の目標を常に高く持ちながら働いてくれるはず。採用担当者は「一緒に働いてくれる仲間」を探すために選考しているのですから、そこのアピールも忘れてはいけません。自己分析力アピールは、そのまま仕事ができるアピールにもなるということです。

次に採用担当者がチェックしているのは、「経験の具体性」です。自己PRでは、実際に自分が体験した経験をどのくらい上手に表現できるかで、評価が変わってきます。

「学年の枠を超えて仲良くなれるよう頑張りました」など、あいまいな表現を多用してしまう人も多いですが、それだとダメ。「2年生と3年生のコミュニケーションを増やすために、合同レクリエーションの回数を倍増させて親睦を図りました」などにして、出来る限り具体的に表現するようにしてください。

また、細かいところまで叙述する具体性と同じくらい大切なのが、数字や正式名称でも正しい情報を伝えることです。「サッカーは、学生時代を通して十数年続けています。」というよりも、「サッカーは、小学校から数えて13年間続けています。」と表現した方が絶対に継続性の凄さが伝わりますよね。

サークル名や所属していた団体名も、出来る限り略称ではなく正式名称を選んだほうが良いです。ウソではなく、本当に経験した内容を喋っているんだという信ぴょう性が出ますし、聞いている採用担当者側も「それってどういうこと?」とついつい質問したくなるでしょう。

自分では十分にその経験について理解があっても、採用担当者はみんな初耳。なるべく相手の想像力を働かせるためにも、詰め込められるだけ情報を詰めてください。その方が、あなたの魅力を多方面から伝えることができます。

2ガクチカで見ているポイント

次はガクチカです。ガクチカが他の質問項目と違うのは、エピソードの構成そのものを考えなければならないことです。他の項目なら箇条書きのようにしても意味が伝わりますが、ガクチカならそうはいきません。漫談師が話すような感じで、相手を引きこむ話の構成を用意しなければなりません。社会人になってからも必要とされるスキルなので、採用担当者はしっかりと見ています。

気を付けたいのは、「最初に結論を述べること」。自分が学生時代に頑張った内容を、まず端的に述べます。その後に理由づけとして実際の経験談を話し、最後にその企業の業務との関連性をほのめかすと完璧です。採用担当者も、スッと内容が頭に入ってくることでしょう。

ガクチカは他の項目と比べると与えられるスペースが広いので、ダラダラと文字を書き連ねると本当に意味が通じなくなります。長い文章を読まなければならない採用担当者の気持ちを考えて、コンパクトで分かりやすい構成を意識してください。

また、「エピソードの独創性」も大事です。採用担当者は、一度に何百人もの学生のガクチカを見ます。それなのに他の学生のエントリーシート(ES)をまるごとコピペしたような普通すぎる内容だと、負けます。オーソドックスな経験が悪いと言っているわけではありません。ただ、インパクトを残すための演出は必要だということです。

ただ「ゼミ長として大人数をまとめ、活動が円滑に進むよう頑張った」というだけではインパクトが弱いですが、「20人という人数を有すゼミは、学部内では私のゼミだけでした。短い時間で話し合いが進むように、小グループ分けをこまめに行うことで時間短縮を可能にしました」などと表現すると、他の学生と差別化できます。

「こんなもんでいいや」という気持ちでいると、採用担当者には確実にばれます。本気でこの企業に入りたい!という気持ちを伝えるためにも、エピソード面や表現面で自分だけの個性が出せるように努力しましょう。

自己PRとガクチカの作り方の違い

1自己PRの作り方

最初に結論を言う

まず始めに、「私の強みは~です」「私は、~で〇〇なことができる人です」と結論を述べましょう。どこどこでアルバイトしていてそこでの経験が~~で・・・など、状況説明から入る人もいますが、わかりやすくするには結論を初めにいうことが大切です。

強みを発揮したエピソードを説明する

ここが最も重要です。例えば、「長所は何ですか?」の質問であれば、「私の長所は粘り強く努力をできるところです。」という答えのみで大丈夫でしょう。しかし自己PRにおいては、その根拠となる経験をしっかり伝えることが求められます。ここで注意しなければいけないのが、具体的に伝えるということです。以下は良くあるNG例です。何が悪いのか、考えてみましょう。

私の強みはリーダーシップです。学生時代は、学際運営委員会に所属し、委員長を務めました。学際を成功させるために、メンバーの意見をうまく取り入れ、全員が納得して企画を進められるように心がけました。結果的に、企画を成功させることができ成功を収めることができました。私はこのように、リーダーシップを生かして、社会人になっても活躍できると思います。

形的には一見OKのように見えますが、これではあなたが「どうやってそれを成功させたのか?」という事が全く分かりません。あなたのことを全く知らない人事の人が、文章だけを見てその出来事を理解できるよう、具体的に作りましょう。数字や人数、期間などを入れるとより具体的になります。

その強みを会社でどう生かせるか言及する

結論として、自分のその強みを会社でどう生かせるか伝えましょう。自分の強み→会社の何の利益につながるかという風に締めればOKです。

2ガクチカの作り方

ガクチカでも、まず最初に結論から述べることは同じです!その後の体験談を、自己PRよりわかりやすくする必要があります。詳細な状況 ・抱えていた課題 ・起こした行動 ・そこで得られた結果や成長といった流れを意識しましょう。

<例文 力を入れたこと:サークル>
私が学生時代に力を入れたことは、サークル活動の運営です。

①詳細な状況
私は、大学のフットサルサークルに所属し、経験者であったことから、練習メニューを考える役割を担当していました。

②抱えていた課題
しかし、私がその役割についた当初は、練習に来るメンバーの少なさが目立っていました。運営の代の中でもメンバーの少なさについて度々話し合いが開かれ、何か解決策はないかと考えていました。

③起こした行動
私は、この出席率の低さは、サークルの練習内容に満足していないことが原因の1つではないかと考えました。そこで私は、それまで一律だったメニューを一新し、経験者チーム・初心者チームに分け、それぞれに合ったメニューを考えなおしました。また、練習メニューをレベルに適したものにするため、月に1度双方の意見を聞く機会を設けました。

④そこで得られた結果や成長
この結果、練習への出席率も上がり、現在もその練習方法が続いています。この経験から、問題に直面した時は、原因を分析しそれに合った解決策を提案することの重要さを学びました。

自己PRやガクチカにおける「強み」の伝え方とは

ここからは、どうすれば本番で自分の強みを伝えることが出来るか?というテーマに突っ込んでいきます。採用担当者が求めているものが分かったら、あとはそれに沿った答えを用意するだけ。どんなポイントに気を付ければ、その答えを作りだすことが出来るのでしょうか。

1自己PRで強みを伝えるには

まずは自己PRからです。自己PRは、まさに自分の強みそのもの。すぐに使える実践的な方法としては、ぼやかすような語尾表現を取り除くことが挙げられます。たとえば、「~だと思います」、「~だったはずです」など。あまり就活経験を積んだことがない人は、ついついこういう表現を使ってしまいがちです。でも、断言しないあいまいな話し方は、聞いている側からすると不安になります。

「~です。」「~でした。」「~ます。」など、とにかく語尾は断言することを貫いてください。これを実践してみるだけで、今までの自己PRがまったく別物になります。自分の強みを話す時は、相手の関心をこちらに向けないとお話になりません。「いったいどんな子なんだ?」という気持ちにさせるには、文言上だけでも自信たっぷりな若者のイメージを与えなければならないのです。

また、あたりまえですが、企業が求めている人物像に沿わせることも有効な方法として挙げられます。企業が大規模な新卒採用を行う理由は、自分たちの企業理念に賛同してくれる有能な学生を早いうちから確保するためです。その第一条件が「同じ目標を持ってくれること」ですから、学生側からその人物像に合わせていくのは当然のことです。

「チームワークを大切にすること」を軸として掲げる社風なのに、「一人で黙々と作業に集中できること」を強みとして挙げたら意味がありません。その逆も然りです。採用担当者が本当に評価してくれる内容を吟味して、戦略的に内容構成を考えていくことが必要です。

2ガクチカで強みを伝えるには

次はガクチカです。ガクチカで評価されるのは、「どうしてそのエピソードを選んだのか?」という明確かつ論理的な説明です。そのためには、「自分はこの時、こう思った!」という気持ちの部分を述べておかなければなりませんただエピソード披露大会になるのではなく、自分の感情を述べておく必要があるのです。

「アルバイトの接客業務でお客様からおしかりを受けたので、毎日練習した結果店長からも褒められるようになった」というよりも「アルバイトの接客業務でお客様からおしかりを受け、非常に反省した。より心地よい空間を提供できるように毎日練習した結果、店長からも褒められるようになった」と表現した方が、その時の状況をより鮮明にイメージできるのでおすすめです。

また、文言に自分の感情を吹き込んでおくと具体性も増えます。前述したように、ガクチカで採用担当者がチェックしているのはなんといっても具体性。チェックできるエピソード性が増えたということなので、まちがいなく担当者からの評価は高くなります。

それと同じように「話を過剰に盛らないこと」も気を付けておく必要がありますついついエントリーシート(ES)や面接になると話の規模を大きくしたり、あることないことをエピソードに含めてインパクトを与えようとする人がいます。でも、採用担当者からしてみればこれはバレバレ。「この子は嘘をついているなあ」と思われたら、それからどんなに印象が良いことを言っても意味がありません。

それに、就活において「話を盛る」という行為がそのまま内定に結びつくことはありません就活で評価されるのは派手な経験ではなく、「企業が求める人物像と合致していることが分かる経験」です。それは、話を盛ったからと言って実現できるものではありません。ウソがばれるというリスキーな内容を選ぶよりも、冷静に地道にエピソードを述べていった方が評価されやすいです。強みを伝えるには、素直な表現が一番いいということです

自己PRとガクチカの内容がかぶってしまった時の対処法

両者の違いは、なんとなくわかってもらえたと思いますが、ここで多くの人に発生する問題が、自己PRとガクチカの題材がかぶってしまう!ということです。

そもそも、自己PRとはもともとあなたが持っている強みや特徴で、普段のあなたの行動や取り組みに現れています。対してガクチカは、物事に対する取り組み方や成長過程を伝えるものですが、その過程の中であなたの強み(つまり、自己PRの内容)が発揮されるのは、自然なことです。

なので、自己PRとガクチカがかぶってしまうという事は大いにあり得ます。しかし、同じ事柄でも、伝え方や例を変えるだけで自己PRにもガクチカにも使えます

例えば、「部活」について、自己PRとガクチカを作成しようとします。

ガクチカの例

①アルバイトとの両立がうまくいかず、部活でレギュラーから外されてしまった。とても悔しく感じた。

②自分の生活を見直し、朝練や放課後練習などに空き時間を上手く使うようにした。

③それを半年ほど続けていたら、コーチに頑張りが認められ、再びレギュラーになることができた。

上記のようなエピソードであれば、自分が困難や壁にぶち当たった時、どのように考えどのように解決していくか、というプロセスが良く伝わります。よって、こちらはガクチカに使えると言えるでしょう。

自己PRの例
①チームの中で、先輩と後輩の間に壁があり、それがプレーや試合にも影響していた。

②自分は、持ち前のリーダーシップや面倒見の良さを生かして、部全体の交流の機会を設けたり、先輩が後輩がペアになって練習する方法を提案した。

③そのおかげでチームの雰囲気もよくなり、以前よりも試合で意思疎通ができ円滑に進むようになった。

こちらのようなエピソードであれば、同じ部活を題材にしていても自己PRに使えるでしょう。こちらは、何かをするプロセスというよりは、自分のこういう所が強みでこんな時に役に立つという具体例が伝わります。

ガクチカと自己PRの違いのまとめ

ガクチカも自己PRも、みなさんの入社後の活躍イメージを判断するのに大切なものです。面接でもこの2つは深く突っ込まれることが多いので、しっかり準備をしておきましょう!

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