自分を知る!就活に役立つ自己分析シート活用法

ガクチカ

就活の軸を定める上で、自己分析は必須といえます。就活では、自分のことを簡潔に相手に伝えなければならないからです。そこには、具体性も伴わなければなりません。自己分析にも様々な方法がありますが、自己分析シートを活用することをおすすめします。

1.自己分析シートを活用するとどんなメリットがあるか

なぜ、自己分析シートを活用した方がいいのか。とりもなおさず、自分の考えたことを可視化できることに尽きるでしょう。頭の中で考えたことを、アウトプットすることで、客観性を担保して、整理することができます

(1)過去の自分を振り返り、経験を棚卸できる

就活では自分自身のことを話さなければなりません。しかも、自己PRや学生時代に頑張ってきたことは、過去のことが中心になります。まずは、過去を振り返りながら、自分はどのような考えを持っているのかどのような人間性を備えているのかなど、過去の経験を自ら探りにいくことです。それをキャリア用語では、経験の棚卸と呼びます。

棚卸しの意味や、詳しいやり方について知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

(2)自分を形成している要素を効率よく明らかにできる

自己分析シートを上手に活用することで、自分の考えや行動などを可視化できます。頭の中で全て完結することはハードルが高すぎます。社会人でさえも、何かを準備する上でノートに書き出したり、整理することは普通のことです。効率よく就活を進めて、自分を形成してた要素、すなわち過去を明確にする手段の一つが自己分析シートなのです。

(3)未来の自分の見通しを立てられる

過去の経験を棚卸し、自分を客観的に捕らえることで、今度は未来につなげていくことができます。何もないところから、急に志望業界や企業を考えるのは至難の技です。自分の内側にある過去から未来の見通しを立てる方が自然でしょう。

2.過去の自分を振り返ろう【自己分析シート例】

採用では、大学時代の話が中心になりますが、今の自分を形成した原点が高校や中学にあるのなら、そこから振り返ってみましょう。面接では、過去や理由を深く掘り下げてきます。なぜ?なぜ?なぜ?と、しつこいくらいに聞いてくることもあります。その問いに答えるためには、にわか仕込みでは歯が立ちません。自己分析シートを活用して、過去の経験と向き合うことです。

  1. 中学時代
  2. 高校時代
  3. 大学時代

(1)力を入れたことを振り返る

大学時代を中心に力を入れたことを振り返ってみましょう。なぜ、それに打ち込んだのか。力を入れてきた中には、その学生の人間性が詰まっています。成果は何か。成果を出すためにどのように工夫したのか。そこに至るまでには、どのような失敗や挫折があり、どのように立ち直ったのか一生懸命取り組んだ経験というものは、その人の人間性を垣間見ることのできる宝庫と言えます。

上記のように過去を振り返ることができれば「ガクチカ」を明確化することができます。しかし、就活生の中には「過去を振り返ってもガクチカがない」と悩んでいる方もいると思います。そういった就活生は以下の記事を参考にしてください。

(2)成果を出せたことを振り返る

力を入れたことには、必ず成果があるはずです。成果とは、大会で優勝したなどではなく、人間的な成長で構いません。むしろ、成果を出すために、自分なりにどのような工夫をしたかを考えてみましょう。思考から行動への過程を振り返ることで、その学生の特性が見えてきます。

(3)失敗や挫折をしたことを振り返る

失敗や挫折については、就活の定番のように問われます。中には、「壁にぶちあった経験」とか「人生最大の困難は何ですか」といったものまであります。急に、そのようなことを聞かれても困ってしまいます。つまるところ、意図は全て同じです。言葉の印象が違うだけで、要するにここでも学生の特性を知りたいだけです。人間は誰でも失敗します。失敗したときに、どのように乗り越えられる人間なのか。それが知りたいのです。

3.現在の自分を見つめ直そう【自己分析シート例】

過去を振り返ることで、自分がどんな人間なのか、特性が浮かび上がってきます。そこから、今の自分を見つめ直しましょう。就活の中で、自分自身の成長を感じることもあるでしょう。一番初めに受けた選考と後の方に受けた選考で、自分の成長を実感する学生も少なくありません。過去と共に、現在の自分にも向き合ってみましょう。

  1. 好きなこと・得意なこと
  2. 長所
  3. 短所

(1)自分が好きなことや得意なことは何か

自分が好きなことや得意なことを考えてみましょう。就活では、やりたいこととやれることの折り合いを付けなければなりません。人生の岐路であり、慎重な判断が求められます。体力に全く自信が無いのに、憧れだけで刑事にはなれません。

(2)自分にはどんな長所があるか

自分の長所は何かを考えてみましょう。仕事において、自分のどのような面が活かせるのか。長所を考えることで、自分がその企業でどのように活躍、貢献できるかという問いに答えることができます。自己PRも同じです。結局、あなたを雇うメリットは何かと聞いているだけです。難しく考える必要性はないのです。

(3)自分にはどんな短所があるか

長所と同じくらい、短所も重要です。長所と短所は背中合わせだったりします。いわゆる言葉のあやで、物は言いようです。しかしながら、短所は何か書き出し、それを自分はどのように認識しているのか、どのように向き合っているのかが重要です。失敗や挫折と同様に、そこに人間性が現れるのです。

4.未来の自分を思い描こう【自己分析シート例】

過去、現在とくれば、次は未来と相場は決まっています。過去と現在から、未来につなげていくことが肝心です。志望業界や志望する企業、そこで何を成し遂げたいのか、さらに進路先の企業でどのような夢や目標を達成したいのか。やはり、理由が必要になります。過去と現在から未来の自分を思い描きましょう

  1. 夢や目標などの実現したいこと
  2. 就職したい業界・企業
  3. 十年後の自分

(1)夢や目標などの実現したいことを洗い出す

単純に夢や目標を洗い出すことも悪くありません。そこから逆算して、業界や企業が絞れることがあるかもしれないからです。逆に、志望する業界や企業が明確な学生は、もっとフォーカスした夢や目標を書き出してもいいでしょう。

(2)それを実現できる業界・企業はどういったところか

「人を幸せにしたい」常套句のように学生は口にしますが、煎じ詰めれば、どの企業も「人の幸せ」につながります。もっと、具体的に考えてみるといいでしょう。自分の夢や目標が実現できる業界や企業は、どういったところか。それには自己分析と同じように業界や企業、つまり相手を知る必要性も出てくるでしょう。

(3)身につけたい力、スキルを得るために必要な努力は何か

仕事を通じて、自分が身につけたい力やスキルを得るために必要な努力は何か。これはキャリアプランにつながっていきます。キャリアは点ではなく、線だと考えた場合、中長期的な考えを持つ必要があります。自分はどのように生きていきたいのか。就活では、仕事を中心に考えながら、一方でワークライフバランスについてなども意識する時代です。

5.最後に

自己分析シートを活用することは、考えの整理、可視化に一役買います。兼好法師は「我を知らずして、外を知るといふ理あるべからず。されば己を知るを、物知れる人といふべし すべてはおのれを知ることからはじまる。」と言っています。就活に置き換えてみると、自分を知ることで、自分の武器は何か、それを伸ばすためにしなければならないことは何か。過去から現在、未来へとつなげて自分を活かす方法、活かす場所が明確になるはずです。

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