就活生の皆さんは、面接時の入退室のマナーをしっかりと理解できているでしょうか。
「面接の入退室よりも面接の内容の方が大事だ」と考えている方はいらっしゃいませんか?確かに面接の評価を大きく左右するのは面接の受け答えであることは間違いないのですが、人は第一印象で8割の評価が決まると言われている通り面接の入室で大きく面接官に与える影響は左右されます。
そこで今回は就活の面接における入退室のマナーを順序を追って説明していきます。他にも面接内で大切にしたいマナーについて紹介をしていきますのでぜひ参考にしてみてください。
面接の入退室マナーで面接官からの評価は決まる!
先ほども述べた通り、面接の入退室のマナーによって面接官からの評価が大きく左右されるということを頭の中に入れておきましょう。これは別に入退室のマナーで面接で大きく評価されるべきと言っているわけではありません。入退室のマナーができておらず、悪目立ちをしてしまった場合には最終的に選考の結果に影響を及ぼす場合があるということを理解してほしいのです。
例えば、内定を出す間際で2人の就活生で決めあぐねていたとします。2人の面接での受け答えの評価はほとんど同じで、一長一短ありつつ、どちらも魅力的な人材。そんな際に1人の方の面接評価の備考欄に「入退室のマナーが悪かった」と書かれていたら、その備考欄が決め手となって内定はもう1人の手に渡る場合がかなり高いことは分かりますよね。
入退室はビジネスマナーの1つ。そのビジネスマナーをおろそかにする人は「入社後もビジネスマナーを大切にしないかもしれない」といった懸念事項を面接官に与えてしまいかねません。しっかりと面接の入退室マナーを押さえて良い意味で「面接官の印象に残らない」力を身に付けましょう。
【面接のマナー】入退室の順序を解説
それでは早速、面接の入退室のマナーを順序を追って解説をしていきます。
入室するとき
まず最初に面接で入室をする際のマナーを見ていきましょう。以下の順で入室を行なっていきます。
- 面接室の扉をノック
- 面接室に入室して扉を閉める
- 面接官に対して礼をする
- 就活生が座るイスの隣まで行く
- イスに座る
各入室の順序についてさらに詳しく見ていきますね。
面接室の扉をノック
自分の面接の番が来たら面接室の扉を「3回」ノックしましょう。ノックをしたら面接室の方から声が掛かります。その声が聞こえたら扉が閉まっている状態でも面接官に届くような声量で「失礼します」と言い、丁寧に面接室の扉を開けます。
面接室に入室して扉を閉める
入室をする際に「失礼します」と言うと思いますが、注意すべきなのは入室をしているのと同時に「失礼します」と言わないということです。
基本的に一動作ずつ行う方が、動作を流しているように見えず丁寧な印象を受けます。扉を開け面接室に踏み出し、そこで初めて「失礼します」と声をかけて扉を閉めます。扉を閉めるときには面接官に背中を向けてしまってもいいので後ろ手で扉を閉めることにならないように注意してください。
面接官に対して礼をする
面接室の扉を閉めたら面接官の方向に真っ直ぐ向き直し、両足を揃えて「よろしくお願いします」と言い、一礼をしましょう。こちらも先ほどの一動作ずつのルールに従って、「よろしくお願いします」と言い切ってから頭を下げるようにしてください。
この時、緊張して挨拶の言葉が早口になったり、お辞儀のモーションが早くなってしまうことがあります。そうなると面接官からして「余裕がなさそう」「緊張している」「所作が雑だ」といったマイナスなイメージを持たれる可能性があるため、できるだけゆっくりと挨拶をして、ゆっくりと頭を下げて、上げるということを心がけてください。
就活生が座るイスの隣まで行く
お礼をした後は真っ直ぐに就活生が座るために用意されているイスまで向かいます。この時も焦って早歩きにならないように余裕を持った足取りを心がけましょう。あまり動きや言葉が忙しくなってしまうと自分自身も気持ちが焦るのでできるだけ動き・言葉をゆったりとするようにしてみてくださいね。
また注意してほしいのはイスの場所についてすぐに座らないということです。イスの横まで行って直立の姿勢で面接官の次の支持を待ちましょう。次の支持のパターンとしては、
- 「どうぞ」とイスに座るように声をかけられる
- 立ったままで自己紹介を求められる
のどちらかです。面接官によってどちらの指示をしてくるか分かりませんのでどちらの指示をされても対応できるように頭に入れておいてください。
イスに座る
面接官からイスに座るように指示を出されたら「失礼します」と軽く会釈をしてからイスに座りましょう。
ここでも一動作のルールを守って、「失礼します」と座る動作が重ならないようにしましょう。ちなみにバッグを持っている場合には、イスに座る指示を貰ってから会釈をし、その後、イスの横にバッグを置いて座るようにしましょう。
退室するとき
次に面接で退室をする際のマナーを見ていきましょう。以下の順で入室を行なっていきます。
- その場に立ちお礼を言う
- 入り口の扉の前でもう一度お礼を言う
- 扉を開けて面接室の外に出て会釈をする
- 静かに面接室の扉を閉める
- 電車・バスに乗るまでは油断せずに!
その場に立ちお礼を言う
面接官から「これで面接を終わります」といった声かけがあれば、イスから立って「本日は面接のお時間をいただきありがとうございました」とお礼を言いましょう。お礼を言い終わったらできるだけゆっくりしたモーションで頭を下げ、一礼します。
入り口の扉の前でもう一度お礼を言う
一礼が済んだらカバンを持って扉まで歩いていきます。扉の前まで来たら扉を開ける前に面接官の方をもう1度真っ直ぐ向き直して「失礼します」と声をかけましょう。その後、再び一礼をします。
扉を開けて面接室の外に出て会釈をする
扉の前での一礼が終われば面接官に背中を向けて扉を開け、面接室の外に出ます。そこですぐに扉を閉めず、ドアノブを持ったままで良いので面接官に会釈をしてください。そうすると面接官からも会釈があるはずです。
静かに面接室の扉を閉める
面接官からの会釈を見届けたら丁寧に面接室の扉を閉めましょう。ドアノブは回した状態で閉めて、扉が閉まりきってからドアノブを戻すことによってスムーズに音をさせずに閉めることができますよ。
電車・バスに乗るまでは油断せずに!
面接が終わったらそのまま静かに会社を後にしましょう。ここで油断せずにできれば家に帰るまでは気を緩めないようにしましょう。
会社によっては最寄り駅に社員がいて就活生の様子を見ている場合もあります。面接でどれだけ礼儀正しくしていても駅でのマナーが悪ければそれを理由に内定がもらえない場合もあります。
【面接のマナー】入退室以外に押さえておきたいマナー
次に入退室以外に押さえておきたい面接時のマナーについて解説をしていきます。こちらも入退室マナーと同じく選考評価に影響を与えるものです。しっかりと頭に入れておきましょう。
集合時間のマナー
集合時間のマナーとしては予定時間の10~15分前に会場入りをすることが望ましいです。時間丁度に行こうとする場合には交通機関の乱れや予想していなかったことによって遅刻をするかもしれませんし、あまりに早くに行き過ぎると受付をする社員に対応を強いてしまうことになるので迷惑です。そのため10~15分前の会場入りがベストです。
受付社員への対応マナー
受付社員に対しても面接官と同じく丁寧な対応を意識してください。受付の際には面接の予定がある旨・自分の名前・人事担当者の名前を伝えて取り次ぎをお願いしましょう。
控室でのマナー
すぐに面接が行われずに控え室で待機をするように指示される場合もあります。その際には携帯電話や本などを出さずに静かに待つようにしましょう。机の上に何かを出してしまうと急な呼びかけがあった際にすぐに対応できないからです。
身だしなみのマナー
第一印象を良くするためには入退室と同時に身だしなみも大切です。黒・紺・茶といった就活にふさわしいスーツカラーを選び、シワや汚れのないようにしましょう。また、靴の手入れなどについても面接時には良く見られているため、忘れずに綺麗にしておきましょう。
またヘアスタイルに関しても眉にかからない、ボサボサではないといった最低限のマナーは押さえつつ、実際に会社で働く時にどのような髪型がふさわしいのかをイメージしてセットをするように心がけてください。ヘアスタイルについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、こちらを参考にしてみてください。
まとめ
今回の記事では就活の面接における入退室のマナーやそれ以外の面接における大切なマナーについて解説をしていきました。面接官も人である以上、理論的なことだけではなく感覚の部分で就活生を評価する部分があります。その感覚で評価される部分が今回解説をして来たマナーの部分です。
面接官は「この就活生に仕事を任せられるか」「取引先に連れていっても失礼がないか」といった観点でも人を選びます。そのためビジネスマナーと侮らずにしっかりと身につけていきましょう。
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