面接で緊張するのは仕方のないことです。
多くの就活生にとっては、失敗を重ねて慣れていくほかない厳しいものでしょう。
面接での失敗を面接後のお礼メールで挽回できないだろうかと考えたこともあるのではないでしょうか。
しかし、面接での失敗をお礼メールで帳消しにすることはできるのでしょうか。
今回の記事では、面接での失敗をお礼メールで挽回できるのか、また、お礼メールを送る際のポイントなどを詳しくご紹介していきます。
面接後のお礼メールは基本的に不要
面接後にお礼のメールが必要かどうかはケースによって異なりますが、基本的には不要と考えておきましょう。
新卒採用の就活では、数人の面接官で多くの就活生を面接することも珍しくありません。
そのような就活生すべてから大量のお礼メールが届いては、担当者の業務の負担が増すことは想像に難くないのではないでしょうか。
ただ、中途採用の面接や応募者の少ない企業の面接ではお礼のメールを送ることに差し支えはありません。
場合よっては、メールだけではなくお礼の文書を送ることも許されます。
緊張で失敗した面接をお礼メールで挽回できるのか
面接というのは企業への思いが強ければ強いほど緊張するもの。
緊張のあまり、自分の言いたいことの半分も伝えられなかったということもあるでしょう。
では、面接で緊張しすぎて失敗した事実をお礼メールで挽回できるのでしょうか。
お礼メールの趣旨は「感謝」
結論から申し上げると、面接での失敗をお礼メールで挽回することは難しいといわざるを得ません。
お礼メールの趣旨は文字どおり「お礼」ですから、感謝を伝えることにあります。
感謝の気持ちを伝えることが、緊張しすぎて失敗した面接の評価を覆すことにつながらないのも当然です。
だからといって、本来の趣旨であるお礼をそこそこに、面接での失敗を必死に弁明したところで評価が変わることは稀でしょう。
もし、自分がお礼メールを送っておらず、他の就活生が送ったお礼メールで失敗を帳消しにしていたとしたら不公平に感じるのではないでしょうか。
公正な評価という意味でも、通常、面接担当者は面接の場以外での立ち居振る舞いを過大に評価することは避けるものです。
下心のあるお礼メールは逆効果になることも
まれに、お礼のメールにかこつけて自己PRをする就活生がいますが、これは逆効果です。
面接の担当者は大変多くの就活生を相手にしてきているのが普通です。
その豊富な経験から、就活生がどうにかして好印象を得ようと考えていることをたやすく見破ります。
誰しも、下心のある態度は心地よいものではありません。
お礼メールでは、妙なことを考えず素直に感謝の気持ちを伝えることに専念しましょう。
自己PRの機会は面接の場です。
メールで評価を得ようとするのではなく、面接の場で十分に力を発揮できるように努めることが肝要です。
面接で緊張したことをお礼メールで伝えること自体はOK
お礼メールで面接での失敗を挽回することが難しいのは事実です。
しかし、面接で緊張しすぎて言いたいことをしっかりと伝えられなかったという事実をお礼メールで伝えること自体は問題ありません。
ただし、弁明がメールの主たる内容にならないように注意は必要です。
あくまで、感謝の意を伝えるついでに、面接の場では緊張していたことを伝える程度にとどめておきましょう。
面接後のお礼メールのポイント
面接後にお礼メールを送るかどうかはケース・バイ・ケースです。
もし、面接後にお礼メールを送る場合には以下のポイントをおさえておきましょう。
メールを送るタイミング
メールは受信者が自由なタイミングで開封できる情報伝達ツールです。
そのため、いつメールを送っても問題ないと思われることも少なくありません。
しかし、お礼メールに関しては送るタイミングに特別な注意を払いましょう。
まず、お礼メールは面接をした当日あるいは遅くとも翌日の午前中には送るべきです。
感謝の気持ちを伝えるだけの簡単な内容のメールです。
情報を分かりやすく整理したり凝った表現をしたりする必要はありません。
そのような簡単なメールをすぐに送らないというのは、担当者にとって自分が軽視されていると感じられかねません。
お礼メールは、内容よりも素早い連絡が大切です。
また、できれば深夜早朝にメールを送るのも避けたほうが良いでしょう。
開封するタイミングが自由であるメールであっても、人によっては24時間メールを確認できる体制をとっていることもあります。
相手の業務時間内に合わせてメールを送っておけば、むやみに担当者の時間を奪うような事態は避けられます。
メールの宛先
メールの宛先は、基本的には「人事ご担当者様」としておけば問題ありません。
多くの就活生は直接面接担当者に連絡がとれるメールアドレスを把握していないはずです。
その場合、企業の代表メールアドレスに向けて「人事ご担当者様」宛にメールを送るとよいでしょう。
あるいは、何らかの理由で面接担当者から名刺を頂けている就活生もいるかもしれません。
その場合には、直接担当者へメールしても差し支えないでしょう。
名刺を就活生に渡した時点で、就活生からなんらかの連絡があることは担当者も把握しています。
「突然のご連絡失礼いたします」や「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました」といったように、あらかじめ非礼を詫びたり感謝の念を伝えておけば、それほど失礼にはあたりません。
また、くれぐれもお礼のメールをしたいという一心で担当者に連絡先を伺うようなことはしないようにしましょう。
面接の段階では、まだ就活生と企業の担当者は関係性は強くありません。
担当者にとって、就活生と連絡先を交換するメリットも必要性もないことは当然です。
無理矢理に連絡先を聞いてくる就活生が、担当者から高い評価を得られるはずもないのも頷けるのではないでしょうか。
メールの内容
お礼メールの内容は簡潔であることが重要です。
担当者にとってお礼メールは本来の業務とはあまり関係のないものです。
一方的に長文を送りつけて担当者に時間をとらせてしまうのは配慮にかける行為といわざるを得ません。
長く丁寧な文章が心のこもったメールというわけではありません。
相手の状況に配慮することが本当の心遣いです。
とはいえ、ビジネスマナーのうえで必要とされる慣用句などを省略するのはやめておきましょう。
「宛先」「お世話になっております」などの慣用句、「本文」「署名」をおさえておけば十分です。
メールのマナーはある程度、日頃から定型文として使って慣れておくと新たにメールを送る際にも時間がかかりません。
まとめ
面接での失敗をお礼メールで挽回することは基本的には難しいものです。
お礼メールの本来の趣旨は感謝を伝えることであり、弁明の機会ではないからです。
また、お礼メールを送る際には簡潔に感謝の意を伝えることだけに専念し、無用な自己PRなどを付け加えた長文を送りつけて担当者の業務負担を増やさないように注意しましょう。
就活生が自己PRの機会を探すのは当然のことです。
しかし、お礼のメールは自己PRのためのものではありません。
お礼のメールで挽回することを考えるよりは、次の面接の場でベストな自己PRができるように努力しましょう。
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