エントリーシートの健康状態について、頭を悩ませたことはありませんか?特に問題がない人でも、なにか疾患がある人でも、いざエントリーシートに書くとなるとどう書けばいいのかわからない人も多いと思います。質問しようにも、誰に聞けばよくわかりませんよね。
ということで今回は、エントリーシートの健康状態の書き方がすべて分かる情報をまとめてみました。これで就活初心者はもちろんそうでない人も、エントリーシートの健康状態は誰でも完璧に書けるはずです。少しでも書き方について不安に感じている人は、この記事を参考にしてみてくださいね。それでは、説明していきます!
・エントリーシートで健康状態を書かせる理由
まず、企業が就活生に健康状態を尋ねる理由について見ていきましょう。「なんで?どうして?」を把握できれば、理解も更に深まるはずです。
–健康状態の把握は義務だから
そもそも前提条件として、企業が社員の健康状態や持病について把握しておくことは義務です。勤務中の責任は企業が負うのですから、これは当然のことです。
逆に生活の半分以上を過ごす会社側が、自分の体調について何も知識がなかったら…怖くありませんか?企業側と社員側がお互いに安心して働けるように、採用試験の段階で健康状態について聞いておくのは必要なことなのです。
–より有能な人材を求めるため
体力に自信がある人材と、自信がない人材…。それ以外のスペックがほぼ同じで、あと1人しか採用できない。そんな時、企業側が選ぶのはおそらく前者でしょう。せっかくなら、アピールポイントができる限り多い有能な人材を獲得しておきたいのは、どこの企業も同じです。
特別に体力があるわけでなくても、一般的に見て健康的な身体を持っているならそれで十分です。入社後体調を崩されたら困るのは企業側なので、できるだけ健康ですこやかな就活生を採用したいというわけです。
–事前にトラブルを回避するため
いざ入社したあと、持病が悪化してしまったり、違う病気を併発させたりして退社を余儀なくされる場合もあります。企業側としては、そういうリスクをなるべく減らしたいと考えています。病気の悪化を事前に食い止めるために仕事の量をセーブしたり、違う仕事を与えたり…そのような事前対策を行って社員を守るには、全社員の健康状態および病歴を把握しておかなければなりません。
何も知らない状態で社員を無理して働かせると責任問題になりますし、双方によくありません。気持ち良い労働環境を保護する為にも、健康状態の把握は絶対に必要なのです。
・エントリーシートの健康状態の書き方とは~問題がない場合~
ここからは、エントリーシートの健康状態の書き方を具体的に説明していきます。まずは、特に健康状態に問題がない場合です。
–問題がなかったら「良好」
今まで病気で倒れたことがなくて、特に健康状態に心配がない場合。これは簡単です。「良好」と書いてください。「特に問題なし」「健康です」など、具体的な表現は自由です。
今現在少し風邪をひいていたり、微熱があったとしても、それは書く必要がありません。エントリーシートの健康状態とは、「これから入社し、働く上で企業側が知らなければならないこと」のみ書きます。今まで健康状態で悩んだことがないなら、迷わず「良好」と書けば間違いないでしょう。
–健康診断で異常値が出ても、業務が出来たら「良好」
学校の健康診断を、みなさんも毎年受けていると思います。そこで何かの項目で異常値が出てしまった…再検査の通知が来た…そんな人もいるのではないでしょうか。今まで健康に自信があった人も、不安になりますよね。
でも、このくらいならエントリーシートに記載する必要はありません。一般的に健康診断は「特に健康状態に異常がない場合も、念の為通知しておく」ものです。それなのに健康診断で指摘されたことをすべて記載してしまったら、企業側も困惑してしまいます。基本的な業務ができるなら、まるっと「良好」と記載してしまって全然問題ありません。
–体力に自信があるならその旨を書く
ただ「良好」と書くだけでは、少し物足りません。もしも運動部などに所属していて特別体力に自信があったり、今まで風邪やインフルエンザにかかったことがないなら、その旨を記しておくと素晴らしい自己アピールにつながります。
「高校時代から野球部に所属し、体力には自信があります。どんなに体を動かしても、持久力と回復力で疲労感を感じません」や「今まで22年間、風邪をひいたことがありません。この健康な体で、御社のために全力で働きます」などと追記しておくと、周りの就活生とはひと味違うエントリーシートを書くことができます!
–無欠勤もここで書く
今まで病気や怪我で学校やアルバイトを休んだことがない人は、ここで書いておきましょう。無遅刻無欠席無欠勤は、社会人にとって非常に魅力的にうつります。ただ真面目なだけでは達成できないので、まわりの就活生を見回してもなかなか見つからないでしょう。
人間ですから急な病欠はもちろん仕方ありませんが、できるなら予定どおり健康に働いてもらえた方が企業も嬉しいです。ここぞと言わんばかりに、自分の健康ぶりをたっぷりアピールしてください!
–面接で話せる追加エピソードも用意しておくとGOOD
もしもエントリーシートを通過して面接に進んだら、健康状態に記載した内容に言及されるかもしれません。「風邪をひいたことがありません!」などと書いた場合は、追加で披露できるエピソードを用意しておくと安心です。
面接は、採用担当者の印象に残った者勝ちです。選考中に、「あの子おもしろかったなあ」と思い出させることができたら、それが勝ちです。何を聞かれてもいいように、面接のイメージトレーニングを重ねておくと、緊張する面接本番もリラックスして話すことができるはずです!
・エントリーシートの健康状態の書き方とは~問題がある場合~
ここからは、何か体調に問題がある場合の書き方をまとめてみました。
–とにかく正直に、具体的に書く
エントリーシートの鉄則として、「正直に書くこと」が挙げられます。自分の体調のことですから、嘘をついても意味はありません。なにかトラブルが起きた時に、被害を受けるのは自分です。「病気を抱えていることを素直に言ったら、内定がもらえないのでは…?」と不安になっても、嘘をつかずに正直に書かなければなりません。
また、病状をなるべく具体的に書くことも求められます。採用担当者は医療従事者ではありませんから、初めて聞く病名なら具体的に説明されないと理解できません。面接に進んだ際、いちいち口で説明するのも面倒。それなら、エントリーシートの時点でしっかり説明していればいいですよね。
–通常業務に支障がないなら「良好」でOK
たとえ何か持病があっても、その症状が通常業務に支障がない場合はわざわざ病名を記載する必要はありません。何も体調に問題がない人と同じように、「良好」と記載して問題ありません。
企業側は、別にみなさんのプライベートを暴くために質問している訳ではありません。仕事に支障がないのなら、企業側としてはあってもなくても関係ありません。
–もう完治している場合も「良好」でOK
業務に支障が出るか否かが判断のラインなのですから、既に病気が完治している場合もわざわざ記載する必要はありません。迷わず、「良好」と書けば良いでしょう。
ただし、病気そのものは完治していても何かの後遺症が残っている場合は、その旨を記載してください。その後遺症が業務に差し支えあるのかないのかも、しっかり書きましょう。
–通院が必要ならその頻度を書く
まだ病気が完治しておらず、現在も病院に通院している人もいますよね。その場合は、その旨と週に何回通院しているのかの頻度を書いてください。
いざ入社したあと、もしかしたら仕事を休んで病院に行かなければならないかもしれません。早退や遅刻も十分考えられます。あまりに頻度が多いと職種を考え直さなければならない場合もありますし、企業側からしてみたら重要な事項です。素直に、本当のことを記載してくださいね。
–配慮してほしい事項もここで書く
その他、勤務先に知っておいて欲しい健康上の問題は、ここにすべて記載しておいてください。エントリーシートの備考欄に書く人もいますが、それよりも健康状態欄にまとめて書いておいた方がわかりやすいです。
通院歴の他にも、薬を飲む頻度や発作の詳細などもここで書いておくといいでしょう。面接で言いづらいことは、事前に文章で書いてしまえば心に余裕も生まれます。頭の中で整理も出来ますし、企業側に伝えておきたいことは全部まとめておいてください。
–なるべく前向きな一言を添える
健康状態について詳細情報を記載する時、気をつけたいのが「なるべく前向き・ポジティブな印象を受ける一言を添える」ということです。健康状態で問題がある、ということを伝える際は、どうしてもネガティブなイメージが付きやすいです。
でも、エントリーシートは「この子を採りたい!」と思わせた者勝ち。できるだけネガティブな印象を払拭し、前向きな印象を根付かせなければなりません。
よって、病歴を記載したあとに「現在は週に一回通院しておりますが、回復力は以前より増してきております。」「病状は数年前より見違えるほど回復しているため、心配は不要です。」など、読んでいる側が安心出来る事項を付け加えるといいでしょう。ただし、この場合も嘘だけはついてはいけませんよ!
・エントリーシートの健康状態Q&A
それでは最後に、エントリーシートの健康状態に関するQ&Aを集めました。ここまで読めば、どんな人でも完璧なエントリーシートが書けるようになるはずです!
–健康状態が理由で不採用にならない?
これは、誰もが不安になるポイントです。他の項目が全て横並びの就活生と比較される場合は不採用になるかもしれませんが、それ以外ならそんな心配はありません。
今、この世の中ではたくさんの病気持ちの方が働いています。どんなに重い病気を持っていても、働き手を求める企業はこの世にたくさんあるのです。ですから、不採用になるのを恐れて嘘をついたり、過剰なエピソードを披露するのは避けましょう。真実でないことがバレると、最悪の場合内定取り消しや合格取消も十分ありえます。ハイリスクローリターンな行為は避けてください。
–怪我の場合は?
病気ではなく怪我の場合も、同じです。現在も通院している場合はその頻度を記載し、その怪我のレベルが業務に支障が出るか否かを書いてください。もしも特に支障が出ないレベルの怪我なら、こちらもエントリーシートにわざわざ記載する必要はありません。
「生まれつき腰痛が酷く、重いものを持てない」「捻挫しやすい体質で、あまり体力がない」など、生まれ持った体質についても同じように書くといいでしょう。体力に関してはあまりから見るだけではあまり分からない部分なので、自分からしっかりと説明することが大事です。
–アレルギー等は記載するべき?
食物アレルギーなどは、特別に記入欄が用意されている企業もあるようです。企業側で食べ物を用意する機会もありますし、入社後も必要になる情報です。もしもアレルギーがあるなら、健康状態の欄に記載しておくと安心です。もしも健康状態の欄がいっぱいで書くスペースがないなら、備考欄でもいいです。
ただし、花粉症をはじめとした軽度のアレルギー疾患なら、書く必要はありません。「本当にこの情報は企業にとって必要かな?」と考えて行動してくださいね。
–「前向きな一言」の例文を知りたい
特に体調に問題がない場合も、何か疾患がある場合も、一緒に「前向きな一言」を付け加えることをおすすめしました。
具体的に言うと、「幼少期から喘息の発作があります。現在は、激しい運動をしなければ特に大きな問題はありません。」「中学生の頃から、貧血の症状があります。毎日薬を服用すれば、特に問題なく生活することができます。」などが挙げられます。
難しく考えなくても、「どうして問題ないと言えるのか?」という質問に自問自答すればよいのです。思いつかなかったら、家族や友人、キャリアセンターの職員さんなどに質問してみるのもいいでしょう。自分一人では考えつかなかったような例文を、生み出してくれるかもしれませんよ!
–プライバシーに関わる内容を書きたくない
病気の情報は、この上ないほどプライベートに関わる情報です。でも、だからこそ企業には伝えなければなりません。なぜなら、企業はこれからあなたの身体やお金などを保証する立場になるからです。
もちろん、タダで保証してもらうわけにはいきません。プライベートの情報を渡さなければ、いざと言う時に守ってもらうことはできません。プライバシーを守りたい気持ちはわかりますが、これが「社会人になる」ということ。理解していただけると幸いです。
・おわりに
さて、いかがだったでしょうか。エントリーシートの健康状態は、選考を受ける上で非常に大事なものだとお分かりいただけたでしょうか。これから社会人になる上で、健康は必要不可欠なもの。その情報を企業に知らせるのは、就活生にとって義務とも言えるでしょう。
今回紹介した情報やポイントをきちんと理解すれば、どんな人でもきっと完璧なエントリーシートが書けるはずです。今まであまり自信がなかった人も、この記事をきっかけにしてコツを掴んでいただけたら嬉しいです。第1志望の企業から内定を貰うために、できることを一つ一つ増やしていってくださいね。みなさんの就活が上手くいくことを応援しています!
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