学生時代に部活動に力を入れた人は少なくないと思います。
そして幸いなことに、面接の場で部活の経験は自己PRにおいて強力な武器となります。
本記事では、部活の経験をどのように自己PRに活かすのかの具体例とポイントをご紹介します。
【部活の種類別】面接で自己PRに活かしやすいポイント
ひとくちに部活といっても様々な部活があります。
ここからは、部活をいくつかのカテゴリーに分けて、そこから自己PRに活かしやすいポイントを解説していきます。
運動部
野球部やサッカー部、バスケットボール部などの一般的な運動部では以下のポイントが自己PRとして活用しやすいでしょう。
協調性
多くの運動部はチームプレイが必須になります。
チームプレイにおいて協調性は非常に重要なことは間違いありません。
多人数でプレイする部活であればなおさらですから、運動部での経験を通して協調性を学んだという言説には説得力があります。
また、陸上部など基本的に一人で活動する部活であったとしても、部として組織されている以上、ひとつのまとまりの一員であったことに変わりはありません。
協調性が必要になった具体例があれば、自己PRに活用するのも無理はないでしょう。
忍耐力
忍耐力に欠ける人が肉体を酷使する運動部を続けられることはありません。
運動部に所属していた人が忍耐力をアピールするのは自然です。
スランプなどの過酷な状況に陥っても、忍耐強く練習を続けて結果を出したというエピソードがあれば積極的に自己PRに織り込むと良いでしょう。
体育会系文化部
文化部であったとしても、ゆったりと活動している部ばかりではありません。
吹奏楽部などは過酷な練習と厳しい上下関係があることもよくあります。
運動部に近い雰囲気のある体育会系文化部では以下のポイントが自己PRに活用しやすいでしょう。
協調性
やはり、運動部に近い体育会系文化部では協調性が非常に重要です。
厳しい上下関係も協調性を得たエピソードとして有効です。
また、吹奏楽部や合唱部などの部員間の連携が肝となる部活では部活動そのものが協調性をアピールする有効な材料になりえます。
責任感
チームプレイは、ともすれば他の部員に隠れて手を抜くこともできるというのが特徴です。
実力さえあれば、責任感を持たずにいいかげんな気持ちで過ごしても周囲に気づかれることはありません。
そのような環境でも、自分にできる精一杯の努力をしてきたという経験は十分に自己PRに活かすことができます。
あるいは、逆説的にチームの一員であるという責任感から自分の出せる最高のパフォーマンスを犠牲にしたという経験も良いでしょう。
文化系文化部
運動部未経験の人は面接で評価されないとも言われていますが、文化系文化部であったとしても自己PRに使える経験はあります。
計画性
いくつかの例外はあれど、一般的に文化部の活動は個人で行われます。
また、ひとつの作品や目標に向かって淡々と活動を続けていくものです。
そのような部活のあり方において、計画性は必須となります。
多くの文化部はなにかを制作する創造的な活動のため、創造性を自己PRに使いたくなるものです。
しかし、創造的な制作の前提には、企画構想、スケジューリングなどの緻密な計画があるはずです。
具体的に計画を作り、ひとつのものを作り上げたという経験は十分に自己PRの素材となります。
勤勉さ
計画を実行するには勤勉さが欠かせません。
また、顧問役による細かい進行管理がない場合には、自らを律してコツコツと作業を進める必要があります。
自ら目標に向かって計画を作り、自律的に作業を進める勤勉さは、社会人としても必須の能力ですから、高く評価されることでしょう。
【部活での役割別】面接で自己PRに活かしやすいポイント
ここまでは部活の性質ごとに自己PRに使えるポイントを説明してきました。
では、部活内における自分の立ち位置の違いからはどのような点が自己PRに活かせるのでしょうか。
キャプテン
キャプテンや主将、幹事長などは自己PRもしやすくなります。
責任感
ひとつの組織をまとめる立ち位置であるキャプテンが強い責任感を持っていることは当然です。
責任感を持って部活動に取り組んだといったアピールだけでは不十分でしょう。
責任とは、必ずしも立場だけに付随するものではありません。
できれば、具体的にキャプテンとして自ら意思決定をして、その結果の責任をとったというエピソードを自己PRに入れ込むと、より一層印象的な自己PRとなります。
リーダーシップ
キャプテンがリーダーシップを持っていなければならないとは限りません。
しかし、リーダーとして振る舞って組織を引っ張ったという経験があるのであれば、自己PRに活用しても良いでしょう。
かつては就活に置いてもリーダーシップは高く評価されていましたが、現在はリーダーシップを求めない会社も数多くあります。
自分が志望する企業がどういったタイプの人材を求めているのかを正しく理解して自己PRの方向性を考えましょう。
マネージャー
部活動でマネージャーをしていた場合には注意が必要です。
一般的に、企業におけるマネージャーは、部門責任者などの管理者を指します。
一方で、部活動のマネージャーは部員のサポート役を意味することが多いのではないでしょうか。
自分がどちらの意味でマネージャーという言葉を使っているのか混同しないようにしましょう。
観察力と気配り
サポート役であれ管理者であれ、部員たちの様子を観察し、適切に配慮した対応をすることはマネージャーに求められる重要な資質です。
見落としがちな些細な変化も見逃さずに、部活動をしっかりと支えてきた経験は企業において管理者として働くことになっても生きてくることです。
協調性
マネージャーが好き嫌いで動いていては部活動は回りません。
すべての部員と別け隔てなく接して部活動を支えるために協調性は必須となります。
当然、社会に出た後に仕事で接する人々に対しても、好き嫌いで対応を変えるような姿勢はありえません。
部活動でマネージャーを務めてきた経験は、基本的な協調性を備えていることの証明として十分なはずです。
一般部員
誰でもがキャプテンやマネージャーなどの特殊な役割についているわけではありません。
では、一般部員として部活動に励んできた人はどのような点を自己PRに使えば良いのでしょうか。
素直さ
一般部員は、組織の構成員としてなんらかの役割を持っています。
その役割を放棄して独断で勝手に動くようでは部活動は成立しません。
これは企業においても同様です。
キャプテンからの基本的な指示や他の部員からの指摘などに実直に対応してきたというエピソードは、素直さや誠実さとして自己PRに利用できるでしょう。
責任感
責任感はキャプテンなどの役職者の専売特許ではありません。
組織の一員であるからこそ、役割を強く自覚して活動してきたという経験は責任感のアピールとして十分に説得力があります。
一般部員として明確に役割を与えられているわけではないが、暗に自分に求められているものを察して、責任感を持ってその役割を任されてきた、といった経験があればなお良いのではないでしょうか。
部活での挫折も自己PRの素材になる
怪我や病気などで不運にも部活動で結果が出せなかったという挫折も自己PRの素材になります。
むしろ、人は窮地に陥ってこそ本性が明らかになるものです。
自分が挫折に対してどのように思い、どうやって乗り越えてきたのかといった経験は自分自身を他者に説明する恰好の素材です。
部活に入っていなかったときの面接での自己PR方法
「部活動をしていなかった理由はなんですか」
部活に入っていなかった人がこのような質問をされることもあるでしょう。
ただ面倒だからといって部活動をしていなかった場合には、返答に窮するのは仕方ありません。
しかし、部活動をしていなかった明確な理由があれば話しは違います。
理由として、アルバイトや趣味など自分が学生時代に力を入れた部活以外のことを話しましょう。
まとめ
部活の経験は、部活の種類や部内での自分の立ち位置などで自己PRに活かしやすいポイントも変わってきます。
部活を通して自分がどういったものを得てきたのか、しっかりと整理して、印象的なエピソードを話せるように準備しておくと、好印象を与えられる自己PRができることでしょう。
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