就活をしている中で、お世話になった企業に、面接後にお礼のメールを送るべきか悩む就活生は多いのではないでしょうか。実際、面接後にお礼のメールを送る就活生は少なからずいるようです。しかし、やみくもに送ればいいというわけでもありませんし、送る場合はさまざまな配慮も必要です。今回は、どういった場合に面接のお礼メールを送るべきなのか、送る場合のマナーや相手への配慮はどのようなものなのか、などについて詳しくご紹介していきます。
・面接後のお礼メールは送るべき?
就職活動中、面接後にお礼のメールは送るべきなのでしょうか?もちろん、送らなかったからといって選考結果に影響したりはしませんし、必ずしも送らなければならないものではありません。また、大企業などで選考に参加している就活生が極端に多い場合や、大きな企業でなくても選考生の多い1次面接の後などは、企業側が就活生ひとりひとりに時間を割くことが出来ないので、むしろ送らない方が無難なこともあります。ですから、お礼メールはやみくもに送るのではなく、自分の受けた企業や選考の進行状況、自分がどのくらい企業にお世話になったのかを振り返り、臨機応変にお礼メールを送るようにしましょう。
例えば、長期のインターンに参加していた企業の早期選考に参加させてもらった場合や、面接が5回など長期にわたり何度もお世話になった場合の最終面接後など、企業側もしっかり自分を認識していて、通常の場合よりお世話になったと感じた場合にお礼メールを送ると、企業からの印象も良いでしょう。一般選考の1次面接では、企業はまだ就活生の顔と名前も一致していませんし、数も多いのでお礼メールを受け取ってもピンと来てもらえません。
また、お礼メールを送るタイミングですが、夜遅くない時間に送れるのならば面接当日、帰宅が遅くなってしまうようなら翌日までに送るようにしましょう。面接から時間が経ちすぎてしまっていては、お礼メールの意味はあまりありません。できれば翌日の午前中に、遅くても翌日の16:00頃までに送るよう心がけましょう。
・面接後にお礼メールを送る場合のマナー
ビジネスメールのお礼メールにはいくつかマナーがあります。おおまかに件名、本文、署名に分けてメールのマナーを詳しくご紹介していきます。
①件名
件名は、一目で何の要件なのかわかるものにします。これは、お礼メールに限らずビジネスメールの基本的なマナーです。面接のお礼メールの場合は、
「×月×日の面接のお礼/△大学○○(フルネーム)」
のように、要件と送り主が一目でわかるようにしましょう。人事担当の社員さんは一日に何十件ものメールを受信します。わかりにくい名前だったり、重要性が感じられない件名だと、確認を後回しにされてしまったり、見逃されてしまったりする可能性もありますし、件名がわかりやすければ、極端に言えば本文を読まなくても「学生からのお礼メールだな、○○さんからか」と、お礼メールを送ったことを認識してもらえます。
②本文
本文の出だしは、宛名です。宛名には、①会社名(正式名称)、②部署(多くの場合は人事部)、わかっている場合は③担当者名と肩書 を記載します。また、最後が個人の名前の場合は「様」を、会社名や部署名の場合は「御中」を付けます。会社名は、略称や㈱は使わず、正式名称で書きます。
部署宛ての場合
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○○株式会社
人事部 御中
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人事担当者(名前は不明)宛ての場合
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○○株式会社
人事部 採用担当者様
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人事担当者宛ての場合
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○○株式会社
業務本部 人事課
課長 △△ 様
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名刺などをもらっておらず、採用担当の方の名前がわからなくなってしまった場合は「採用担当者様」にすると良いです。面接で複数の社員さんが担当してくださった場合など、特定の社員さんに対してではない場合のみ、御中を使いましょう。
本文は、挨拶とお礼、簡潔でわかりやすい内容、最後にもう一度、ビジネスマナーに沿った結びの挨拶をします。
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いつも大変お世話になっております。
選考に参加させていただいております、△大学の〇〇でございます。
先日の面接では貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。
貴社で活躍する方々の働く姿勢や、貴社で働く上での心構えなど、
多くのことを学ばせていただき、大変感謝しております。
面接でお話を伺い、貴社で働きたいという思いが一層強くなりました。
重ねまして、お礼申し上げます。
改めて面接のお礼を申し上げるとともに、貴社のますますのご発展をお祈りしております。
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③署名
ビジネスメールでは、最後に必ず署名をします。大学でテンプレートを作って使っている方も多いと思いますが、ビジネスメールでの署名は学部や学科だけでなく、住所や連絡先を盛り込んだ詳しいものです。入れる内容は①大学名、学部学科名②フルネーム③住所④連絡先(電話番号とメールアドレス)です。
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△大学 △学部 △学科
〇〇 〇〇
mail: abcdef@sankakudaigaku.com
TEL:090-123-4567
〒000-0000 東京都・・・・・・
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・面接後のお礼メールは「感謝の気持ち」を伝えることを最優先する
面接のお礼メールは、必ずしも送らなくてもいいものであるからこそ、送る場合には配慮が必要です。内容も、だらだらと長文だったり、読みにくい文章だったりしてはかえって企業側の手間を増やしてしまうだけです。「面接の機会をいただいて、感謝していること」を伝えるためにメールするのですから、その感謝の気持ちが伝わるように努力しましょう。ビジネスメールのマナーを気にするのも大切ですが、挨拶などでしっかりマナーを守り、内容の部分は堅苦しすぎないように自分の言葉で書きましょう。自分が受け取る側の場合を考えても、すべてが定型文のメールが送られてきたら、嬉しくないですよね。マナーは守れているけれども、内容は自分の気持ちを自分の言葉で表現しているな、という文章の方が気持ちが伝わりますし、読んでいて良い印象になります。
その日の面接で感銘を受けたことや、面接に参加したことで良い印象を持ったことなどを簡潔に表現しましょう。ここで、伝えたいことがいくらたくさんあっても、文章を長くしすぎるのはよくありません。ちょうど良いところで改行して、4~5行に収まるようにシンプルな文章にするよう心がけましょう。
・面接後のお礼メールで自己PRはしない
面接のお礼メールでの一番の注意点は、メールで自己PRをしない、ということです。面接はもう終わっています。言い残したことがいくらあっても、それをメールで主張するのはマナー違反ですし、その内容が選考に影響されることはありません。それに、自己PRを本文に組み込むとどうしても長い文章になってしまいます。簡潔なメールにするためにも、感謝の気持ち以外のことは書かず、シンプルな内容になるように心がけましょう。
・面接後のお礼メールは面接の度に何度も送らない
最初の章でも少し触れましたが、面接のお礼メールは送るべきかどうかをしっかり見極めることも大切です。たとえば、面接が4次まであるとわかっているのに、1次から毎回お礼メールを送るのはNGということです。お礼のメールは、早期選考で面接が1、2度程度しかない場合や、最終面接の後にのみ送るようにしましょう。何度も送ると機械的になってしまいますし、内容も薄くなってしまいます。
また、もしお礼メールに返信が返ってきた場合は、そのメールに対しても返信しましょう。ビジネスメールをし慣れている人事担当者は、こちらが返信すればそのメールには返信は来ないことが多いはずです。なるべく、自分のメールでやり取りを終えるようにしましょう。
・面接後にお礼メールを送る場合は、マナーを守って好印象を目指そう
いかがでしたか?面接のお礼メールは、まず送るべきかどうかを見極めるところからはじめ、送る場合はマナーを守って丁寧な内容になるようにしましょう。お礼メールですから、「感謝」を伝えるのが唯一の目的であることを忘れずに、相手に気持ちの伝わるメールで好印象を持ってもらえるよう、頑張ってください。
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