就活において、面接で指定された時間内に自己PRをする場面は多くあります。
しかし、いちいち時計を気にして話していたのでは、上手な自己PRとはいえません。
この記事では、時間を指定された自己PRへの対策をご紹介します。
指定された時間によって異なる自己PRのポイントを抑えて、上手に自己PRをしましょう。
まず面接で自己PRする目的を正しく知ろう
面接で自己PRをする目的は、自分がその会社にとって価値ある人間であると認識してもらうことです。
自己PRとは、単に自分の持つ能力やポテンシャルを誇示するためにするのではありません。
それはただのアピールにすぎません。
そもそも、PRとはPublic Relationの略称であり、本来、PR自体は、広く大衆に向けて自分のことを知ってもらい信頼を得るための活動を指します。
つまり、面接の場における自己PRとは、企業に自分のことを知ってもらい、組織の一員として働くうえで信用に足る人間であると認識してもらうことです。
この本来の目的を意識しない自己PRは、相手不在の「目的語のないただの訴え」になってしまいます。
【1分間の時間指定】自己PRのコツと文字数の目安
「それでは、1分間で自己PRをしてください」というように、多くの場合、自己PRの際には時間指定がなされます。
1分間という短い時間の自己PRではどういったポイントに気をつければ良いのでしょうか。
また、事前に原稿を用意する場合には、どの程度の文字数を目安とすべきなのでしょうか。
簡潔な表現がコツ
1分間の自己PRでは、簡潔で論理的な表現をこころがけることが重要なポイントです。
1分間という短い時間では、内容に現実味を持たせたり印象を強めたりするために、余計な文章を盛り込む余裕はありません。
結論と理由、具体例と補足を入れるだけで1分はかかってしまいます。
あれもこれもと欲張らずに、本当に言いたいことがしっかりと伝わることだけを重視しましょう。
文字数の目安は300文字
人が1分間に話すことができる文字数の目安は300文字と言われています。
もちろん、話すスピードや文章の内容によって文字数は変わってきますから、これはあくまで目安にすぎません。
ところで、ここまでの文章だけで、おおよそ100字程度です。
1分間の自己PRで、どれだけ簡潔な表現が必要となるかわかるのではないでしょうか。
【3分間の時間指定】自己PRのコツと文字数の目安
自己PRの時間として3分間与えられた場合にはどういったポイントを気をつけるべきなのでしょうか。
また、原稿作成の文字数の目安もご紹介します。
印象的な具体例がコツ
3分間ともなると、ある程度の時間的余裕があります。
そこで、自分の主張を裏付けるために印象的な具体例を添えることがポイントになります。
逆に、具体例もなく結論だけを述べた場合には、1分程度で自己PRが終わってしまい、時間を持て余すことになってしまいます。
時間を余らせることが必ずしも低評価につながるとは限りませんが、時間を有効に使えていないということは間違いないでしょう。
文字数の目安は800文字
1分間に話せる量の目安が300字なので3分間ならば900字としたいところかも知れません。
しかし、少し余裕をもって800字を目安としておいたほうが良いでしょう。
文章と違い、口頭で話す場合には一息にすべてを話しきるわけではありません。
息つぎも必要になりますし、強調すべきところでは意図的に一拍置くこともあるでしょう。
それらの空白の時間を考慮するとやや短めの文字数が目安となります。
仮に、原稿が短すぎて時間があまりそうだったならば、少しだけ話すスピードを遅くすると良いでしょう。
時間内におさめようと早口になるよりは、ゆったりとしたスピードで話すほうが余裕のある印象を与えられる可能性もあるぶん、はるかにマシです。
【時間指定なし】自己PRのコツと文字数の目安
特に時間指定もなく、自由に自己PRをしてくださいと求められることも珍しくありません。
この場合には、ここまでご紹介してきた1分~3分を想定しておくと無難でしょう。
どうしても伝えたいことがたくさんある場合には、「少しだけ長くなるのですがよろしいでしょうか」と前置きして、5分以内にとどめておきましょう。
印象的かつ簡潔な表現がコツ
ある程度、時間を意識せず自由に自己PRできるという状況では、印象的な表現をこころがけましょう。
印象的な表現といっても、おおげさな言葉遣いをするということではありません。
聞き手が理解しやすいように簡潔な表現を使うのは基本です。
文字数の目安は200~800文字
あえて30秒で自己PRを求めてくる会社があると聞いたこともあるのではないでしょうか。
30秒の場合には200字程度の原稿を作っておくと対策ができます。
自由に時間が使えるならば3分間を目安にして800字程度の原稿を作っておきましょう。
800字は、ちょうど原稿用紙1枚ぶんの分量です。
書くとなると長いようにも思えますが、話すと意外と短いものです。
どうしても原稿が作れないという人は、実際に口を使って話した内容を録音し、それをあらためて文字に落とし込んでみると良いでしょう。
面接官の指定する自己PR時間をオーバーした場合はどうする?
指定時間を超えてしまったことが明らかならば、ひとこと指定時間を守れなかったことを詫びれば十分です。
マイナス評価となる可能性は避けられませんが、過剰に気にしても仕方ありません。
すでに行ってしまったミスをいつまでも悔いていると、それこそ精神的に弱いのではないかといったマイナス評価をされかねません。
面接官の指定した自己PR時間をオーバーしないためには
事前の準備がなにより大切
事前に準備をせずに感覚だけで時間に合わせて自己PRができる人はほとんどいないはずです。
先にご紹介したように原稿を作るといったことも準備のひとつです。
あるいは、人前で発表する機会が多い人は、発表の際に意識的に時間を気にかけてみるのも良いでしょう。
少し注意して発表するだけで自分の話すスピードが把握できます。
また、自然に時間感覚も磨かれていくはずです。
実際に口に出して練習しておく
発表の場に恵まれない人は、実際に口に出して自己PRの練習をしておきましょう。
ただし、練習の際にはくれぐれも原稿を読み上げないように注意が必要です。
実際の面接の場には原稿を持ち込むことはできません。
自分の考えていることを自分の言葉で話さなければなりません。
原稿を読み上げる練習がまったく効果がないわけではありませんが、できる限り実際の面接と同じ環境で練習することをおすすめします。
まとめ
指定時間のある自己PRでは、話す内容が同じであっても指定時間ごとに表現方法も変わってきます。
指定時間が短くとも長くとも、簡潔で論理的な表現は前提です。
しかし、指定時間の長さによって、具体例をどれほど盛り込むかの部分を変える必要はあります。
対策としては、あらかじめ原稿を作って実際に口に出して練習するほかありません。
慣れてくれば、原稿を作らずとも時間に合わせて話す内容を調整することもできるようになります。
はじめのうちは、面倒がらずに練習を繰り返しましょう。
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