内定は企業研究で勝ち取れ!就活での企業研究ノートの作成法

就活の肝となり、内定の分水嶺といっても過言ではない志望動機。志望動機を考える上では、業界研究や企業研究が欠かせません。企業研究は、やりっぱなしで安心するのではなく、いかに整理して、就活に活用するかが重要になってきます。最終的には、志望動機などの源泉になり、内定を近づけることになります。そのための企業研究ノートの作成方法について、お伝えします。

1.企業研究ノートを作るメリット

企業研究ノートを作るメリットは何でしょうか?とりもなおさず、就活を円滑に進めるための手段に他なりません。企業選びと選考の場面で、他の学生と差をつけることができるのが企業研究ノートを作成するメリットです。くわえて、就活の成果を可視化することができるので、振り返りなどに活用することもできるでしょう。

企業研究ノートは企業選びと選考で活用できる

企業研究ノートは次の二つの場面で力を発揮します。つ目は、企業選びです。社会や業界についての知識を深め、企業研究を進めると、企業の立ち位置も見えてきます。その中で、自分がどの企業を志望したいかという志望企業を選ぶための材料に活用することができます

2つ目は、選考です。ある程度、学生生活を頑張ってきた学生で、基本的なことをマスターしていれば、初期段階の選考は割とスムーズに進むこともあります。しかしながら、採用は進めば進むほど、経営に近い方、つまり社長や役員が登場する割合も増えていきます。経営者はお友達を探しているわけではありません。企業は就活生がどのように具体的に貢献してくれるかをイメージします。そのためには、企業のことを知らなければ話せません。

企業研究ノートには、客観的な情報の他に、自分の企業に対する主観的な想いもまとめていきます。企業と向き合う作業を経ておくことで、企業への理解を深めることができます。企業への想いをより説得力を持って伝えることもできるでしょう。

就活の成果の可視化

就活は答えや正解がありません。就職をしたことがないのに、就活をしなければならないという手探りの状態が続きます。箱の中身がわからずに、箱の中に手を入れることが怖いように、手探りで就活を始めても不安が募るだけです。

自己分析にしろ、企業研究にしろ、自分がやってきたことを成果としてきちんと可視化した方が安心感も増します。しかも、もしダメだった場合でも、自分の就活を「見える化」しているので、振り返りができます。軌道修正がしやすいということです。

2.企業研究ノート作成のための準備

企業研究のやり方を押さえておく

「就活の決め手は企業研究!企業研究のやり方をマスターしよう!」でもお伝えしたように、社会全体から業界、最後に企業を見ておきましょう。藪から棒にノートに書き始めても、せっかく収集した企業情報を就活に活かすことができません。

企業研究は、マクロ視点からミクロ視点へ進められるようにしておくことです。ホームページ、会社説明会などの情報は必須となります。それらの情報は他の学生も把握している可能性が高いからです。もう一歩踏み込んだ、企業研究もしておくことをおすすめします。

なお、企業研究とはどういったものかを把握していない人は先に以下の記事を見ることをオススメします。具体的な企業研究のやり方について書かれていますのでぜひ参考にしてください。

企業研究ノートはいつ作るのがよいのか

企業研究ノートを効果的に活用するならば、就活を意識し始めて業界研究を終えたあたりがオススメです。業界研究を終えた後であば、志望企業選びに役立てることができます。

選考スケジュールが差し迫っているようなら、すぐにでも企業研究ノートにまとめましょう。ホームページや会社説明会の資料など、入手できる情報を集めた際にまとめておけば、エントリーシート作成をスムーズに進めることができます。

なお、業界研究のやり方がわからない、もしくはまだ業界研究を行なっていないという人は以下の記事を参考にしてください。

企業研究ノートはルーズリーフがおすすめ

ノートといっても、利便性を考慮するのであればルーズリーフを準備するのが良いでしょう。企業研究は一過性のものではありません。情報は日々更新されていきます。後からOBOG訪問などをした場合や選考が進んだ際に、内容を自由に書き足すことができるのが、ルーズリーフの利点です。逆にデメリットは、整理整頓をしないと、ごちゃごちゃしてしまうことでしょう。

ルーズリーフよりも、ノートの方が整理しやすい学生もいることでしょう。その場合は、ノートでも構いません。ノートの場合は余白を多く取っておくと、後で書き足すことが可能です。市販の企業研究ノートや就職支援会社が配布しているものを活用しても構いませんが、自分が一番やりやすいものをしてください。

3.企業研究ノートは「人軸」と「事業軸」の二方向から攻める!

企業研究ノート作成は、「人軸」と「事業軸」の二種類でまとめてみましょう。「人軸」とは、企業研究をする上での横軸です。「人軸」は、人を中心にして考えてみましょう。「事業軸」とは、企業研究をする上での縦軸になります。「事業軸」は、企業を中心に考えてみましょう。物事を単純に一つの側面から見るのではなく、その複雑さを考慮に入れて、複数の側面から見てください。企業研究ノートの作成一つをとっても、複眼的に展開していけば、より深い理解が進みます。

横軸に「人軸」を持ってくる

横軸は「人軸」として、企業研究ノートを作成してみましょう。「人軸」で企業研究ノートをまとめるとは、人に関わる事項を中心に考えることです。「企業の求める人材像」、「従業員に対する福利厚生」、「そこで働く人々の特性や人柄」、「経営者について」などです。「人軸」と自分を重ねることで、企業と自分のマッチング度もはかることができます。そのためには、自己分析をしっかり行いましょう。企業研究との相乗効果が高まり、企業研究ノートのを作成する際にも、効率的に進めることができます

縦軸に「事業軸」を持ってくる

縦軸は「事業軸」として、企業研究ノートを作成してみましょう。「事業軸」で企業研究ノートをまとめるとは、企業の事業に関わる事項を中心に考えることです。「企業理念」、「会社概要」、「経営方針」、「事業の特徴」などです。企業の「事業軸」を見ていくことは、企業のベクトルがどこを向いているのか理解することに他なりません。自分と企業のベクトルが同じであれば、ミスマッチも防ぐこともでき、志望動機を考える際にも企業の考えと乖離が生まれません。

4.「企業軸」と「事業軸」で意識すること

「人軸」の企業研究のポイントは「背景・原因」

「人軸」を企業研究ノートにまとめる際に、意識することは、「背景・原因」を読み取ることです。なぜ、この企業の「求める人材像」がこうなのか?その「背景」や「原因」を探っていくことが重要です。各自の置かれた立場や環境によって違ってきますが、自分とのかかわりの中で、それがどのような意味を持つのか冷静に捉えてみましょう。

「事業軸」の企業研究のポイントは「ビジネスモデル・強み」

「事業軸」を企業研究ノートにまとめる際に、意識することは、企業の「ビジネスモデル・強み」を正しく理解することです。昨今の社会情勢は、日々変化を遂げています。油断していると、業界の勢力図や企業のビジネスモデルはあっという間に変わっていることも珍しくありません。時代の変化を捉え、正確にスピーディーに企業の「ビジネスモデル・強み」を理解してください。

5.企業研究ノートのまとめ方

ここからがいよいよ本題になります。

具体的にどのように企業研究をまとめていくことが望ましいのか?大きくポイントを4点にまとめました。就活のための就活は時間も労力ももったいないと思います。全てがつながっていると大局的にものごとを考えながら、企業研究ノートを作成することをおすすめします。

業界・企業単位で作成する

整理整頓の基本は、何がどこにあるかすぐにわかることです。企業研究ノートも同様です。業界ごと、企業ごとに整理しておきましょう。できれば、業界の流れを踏まえて、いわゆる川上から川下まで段階的に整理できるとなお良いでしょう。全体を俯瞰して、見直しができるからです。

面接では様々なことを色んな角度から聞いてきます。短絡的に考えず、全体を通して社会・業界・企業をまとめた方が結果としては良いでしょう。

客観的事実をまとめる

客観的事実とは、ホームページや会社説明会で配布されるパンフレットに記載されていることです。企業理念や会社概要、募集要項の内容も含まれます。企業のありのままの事実を正確に把握するための作業です。正確な社名や社長名なども記入しておきましょう

たまに面接では細かい部分まで聞かれることがあります。答えられることが凄いのではなく、面接官によっては、本気度を確かめるためにわざわざ聞いてきます。こうした面接での質問には「当社を受けるなら、社長の名前くらい知っていて当たり前でしょ?」という含意があります。覚えようとしなくても、真剣にその企業と向きあうことで、自然に覚えてしまうくらいになれれば最善でしょう。

主観的なことを記入しておく

客観的な事実の周辺には、見聞きして自分が感じたこと、つまり主観的なことが発生します。それを見て、それを聞いて、自分は何を感じたのか?人によって考え方や、感じ方は千差万別です。

キャリアという観点からすると、客観的事実以上に主観的なことの方が大切かもしれません。内定がゴールではないからです。入社後、自分の特性を活かしながら、長く働こうと思う学生が多いでしょうから、主観を大切にしましょう。

「自分」がその企業の良いと思った点や悪いと思った点、OBOGや社員から聞いた話をどう受けとめたかを自分の頭で考えることが重要です。考えるだけでなく、ノートにまとめて、言語化しておくことも主観的な思考を養うための重要な作業になります。

企業と自分のマッチングを意識する

月並みな表現になりますが、就活はお見合いや結婚と同様です。相性やマッチング度合いが重要になってきます。いくら自分がその企業に入りたいといっても、門前払いをくらうこともあります。

逆に、たくさんの企業に内定して、引く手あまただとしても進路先は一つに絞らなければなりません。企業研究をしながら、ノートにまとめる際にはその企業と自分のマッチング度をはかりながら、作成しましょう。求める人材像に合っているのか?合っていると思うのであればどの部分なのか?ミスマッチを防ぐためにも意識してみましょう。

4.企業研究ノートについてのまとめ

就活に王道がないように、企業研究ノートにもやり方は色々あります。企業研究ノートの作成を効率的に進めることで、内定獲得の確率を高めることは間違いなくできるでしょう。王道といった正解がないからこそ、就活やキャリア、さらに人生は、真剣に考えることに値するのではないでしょうか。最初から答えがわかっている問題にチャレンジすることは面白みに欠けます。ゲームでも初めから攻略法がわかっていれば、そのゲームを手に取る人はいないはずです。

今の時代、結婚相手は自分の意思で決めるべきでしょう。全ては自分の責任で自分の道を切り開くべきだからです。そのために企業研究からノートへの整理を上手く活用してください。

コメント

Copied title and URL