エントリーシート(ES)や面接で、必ずと言っていいほど聞かれる「学生時代頑張ったこと」通称「ガクチカ」。どんな風に書けばいいのか、悩んでいる就活生の皆さんも多いのではないでしょうか。

ガクチカは、小さな経験でも書き方によっては評価されますし、経験の内容がせっかく素晴らしいものでも表現次第では相手に伝わらないものになってしまいます。

何を書けばいいかわからない、思い当たる経験があるけど伝わる書き方がわからない。ここでは、そんな皆さまのためにさまざまなガクチカの種類ごとに例文と簡単なポイントをご紹介していきます。

あくまで、例ですのでこれを参考に自分の経験を照らし合わせて考えてみてくださいね。

人事はどこを評価する?ガクチカの書き方

ガクチカを考えるにあたって、まずは人事がガクチカを通じて何を評価しようとしているのか理解する必要があります。

結果ではなく過程を見ている

1つ目の評価ポイントは、エピソードの内容です。なかでも、面接官は結果に至るまでの過程を重点的に評価しているということです。

就活生はエピソードの結果にばかり固執する傾向があります。いかに「珍しいエピソードにするか」や「いかに壮大なエピソードにするか」を追求します。その確たる例が、「サークルの副代表」です。就活の時期になるとサークルの副代表が増えると皮肉られることがありますが、それは多くの就活生がサークルの副代表という「結果」を重視しているからです。

しかし、それらにはなんの価値もありません。前述した通り、人事は頑張ったことの結果でなく過程を見ているからです。つまり、人事は結果にたどり着くまでの「困難」や「努力」、「過程から学んだこと」を知りたいのです。

ですから、ガクチカを書く際には「過程」と「過程から学んだこと」を重点的に書くようにしましょう。結果は最後に一言付け加える程度で構いません。自分の強みが伝わるエピソードであれば平凡なことや人と内容の被りやすい内容でも構いません。

結論に始まり結論で終わっているかを見ている

2つ目の評価ポイントは、結論に始まり結論で終わっているかどうかです。

文章構成法にPREP法というものがあるのはご存知でしょうか。PREP法とは、P=Point(結論) R=Reason(理由) E=Example(具体例) P=Ponint(結論)の頭文字をとった文章構成法です。結論に始まり、結論に至った理由、理由を導き出す具体例、最後に結論を持ってくる。つまり、「起承転結を意識して文章を書け」ということです。

結論から書くことで、人事は「この人は〇〇について話しているんだな」とあなたが伝えたいことを簡潔に理解した上で文章を読みます。一方で、結論から書かないと、「こいつは何が言いたいんだ?」と思われ、人事はその時点で読む気が失せてしまいます。

結論から話すことは社会人として大切なスキルです。理由や具体例から述べる社会人は評価されません。ですから、ガクチカにおいても結論から書き始めるよう意識しましょう。

簡潔に書けているかを見ている

3つ目の評価ポイントは、伝えたいことを簡潔に書けているかどうかです。

伝えたいことをいかに端的に書けているかでガクチカの評価は大きく変わってきます。「1分で話せ」という本が人気を博したように、社会人は簡潔に述べることを求めています。どんなに良いエピソードでも、メリハリなくダラダラと書かれている文章は評価の対象外となってしまいます。エピソード以前の問題だからです。

特に多いのは、「文字数が余ったから何か付け加えないといけない」と考え、無理やり分量を増やした結果ダラダラした文章になってしまうことです。面接官によっては「同じようなこと書いてるなあ」と感じ、その時点で評価の対象外にしてしまうかもしれません。そうならないために、ガクチカは簡潔に書くことを意識しましょう。

もっとも、前述した「結論に始まり結論で終わる」ことを意識すれば、自ずと文章にメリハリが出てきます

ガクチカは突っ込まれることを前提に作ろう

話を詰め込み過ぎるのもよくありません。読み手を食傷気味にさせてしまうよりも、会ってからもっと話を掘り下げてみたいと思わせることも大切です。飢餓感を煽ることで、もっと話を聞いてみたいと思わせましょう。

余韻を残したり、敢えて突っ込まれることを前提にガクチカを作ってみましょう。「会いたい」と思わせる内容を前提にガクチカを作成しながら、突っ込まれることを前提に作ることで、面接において色々と突っ込まれる種を蒔いておきましょう。

学生時代に頑張ったことがないあなたへ!

学生時代に頑張ったことがないと思った場合でも、実際に話を聞いてみると、ガクチカに使えるネタを持っていることの方が圧倒的に多いものです。ネタがないと思う人のほとんどは、自分で使えないネタだと言った決め付けている可能性が高いのです。

まずは、第三者に相談することをおすすめします。自らの学生生活で、本当に頑張ったことはないのか?実は自分が思っていなくても、他人にしてみれば、頑張ったと思えることがあるかもしれません。大学のキャリアセンターでも、ハローワークでも、気心の知れた先輩でも構いません。他人の力を借りることで、解決の糸口が見つかったり、道筋を考え付くことがあります。

「人生は物語なり」という言葉があります。つまり、生きていれば、それ相応の物語が知らず知らずのうちに出来上がっているものなのです。

自己限定は成長への最大の足かせとなります。人間は可能性の生き物です。機能的に発達するようにできているのです。成長のスピードが人によって異なるのは事実ですが、一気に伸びる人間もいれば、気づかないほどゆっくりだが着実に成長する人間もいます。ずっと平行線をたどりながらも、ある日突然伸びる人間もいるのです。努力を続けていれば、必ず可能性は引き出されます。可能性に限界はありません。もしも、今、「学生時代に頑張ったことがない」と思う人は、誰かに相談してください。

誰かに相談するということは、行動に起こすことに他なりません。行動は必然的に結果を生じさせます。行動、思考、感情すべて、その人の気性や習慣、判断力を育てるために役立つことでしょう。おちろん、ガクチカを書く上でも!

ガクチカがないと悩んでいる方は以下の記事も参考にしてみてください。

ガクチカのエピソードの選び方

上記でエピソードは平凡なものでも問題ないとご紹介しました。では実際、どんなエピソードであれば人事から高評価を得られるのでしょうか。ここでは、エピソードの選び方についてご紹介していきます。

自分の強みが伝わるエピソード

エピソードは自分の強みが人事に伝わるようなものを選びましょう。

どんなに優れたエピソードでも、自分の強みが伝わらなければ本末転倒です。海外留学や部活での栄冠など人とは違った素晴らしいエピソードがあったとしても、ここが抜けているガクチカは評価されません。逆に言えば、強みが伝わるエピソードであればアルバイトや勉学に関するエピソードでも高く評価されるガクチカになります。

では「強みが伝わるエピソード」とはなんでしょうか。それは、「自己PRで語る強み」と同じ強みを盛り込んだエピソードのことです。インターンの選考に向けてはガクチカだけではなく、自己PRも対策をする必要があります。その際、ガクチカと自己PRの内容に共通伝があると相乗効果が発揮され、高評価につながります。ですから、エピソードを考察する際には「ガクチカ=自己PR」の方程式になるように意識して取り組みましょう。

ガクチカがどうしても定まらないという方はOB訪問をして現役の先輩に聞くのがオススメです。

困難に直面したエピソード

エピソードで、困難を乗り越えた経験を話せると高評価が得られやすくなります。ガクチカのエピソードには困難に直面したエピソードを盛り込むようにしてください。

というのも、人事は学生の困難を乗り越えたエピソードから「忍耐力がある人間か」や「努力できる人間か」を評価しているからです。会社に入ると、数多くの困難に直面します。成功することよりも失敗することの方が多いのです。その際にその失敗を乗り越えられる人間でなければ社会人として一人前にはなれません。そのため人事はあなたが困難に直面したエピソードを求めています。

もちろんインターンの選考なので本選考ほど高いレベルでのエピソードは求められません。しかし、対策しておくに越したことはありません。自分がどんな困難に直面し、どうやって克服したのかを盛り込むようにしましょう。また、その時に感じた率直な思いを伝えられるとなお良しです。

強みを効果的に理解してもらうための伝え方

ここからはガクチカの具体的な書き方と面接時の伝え方についてご紹介します。

ガクチカで強みを伝える方法には段階がある

自分の考え方は自分で育てることができます。一方で、思考の深化なくして、言葉だけを成長させることはできません伝え方にも段階があります。読み手にガクチカで強みを100%理解してもらうためには、その伝え方の段階を把握する必要があります。

不理解・誤解→理解→納得→共感・共鳴

ガクチカを読む選考担当者は、あなたのことを全く知りません。就活において、これは前提条件です。選考担当者は、顔も見えない相手の書いた文章を理解しようと努めます。全く知らない相手のことをよくわかろうとすると、上記のように思考が変化していきます。伝え方にもコツがあります。このような段階を踏んで、伝わっていくということを是非理解しておきましょう。

「具体と抽象」

ガクチカで強みを100%理解してもらうためには、「具体的」という言葉がポイントになります。ガクチカに盛り込むエピソードを具体的に展開できるか否かが重要です。なぜ、「具体的」がポイントなのか?ガクチカを具体的に書くことで、以下のような効用があります。

  • 数字などを使って、読み手に基準を持ってもらう
  • 具体性は、読み手にわかりやすいイメージを喚起する
  • 具体的なエピソードは記憶に残りやすい
  • 具体性を伴うことで、他人と差別化された話になってくる
  • 具体例は、読み手の思考を豊潤にする

具体性は重要ですが、「具体と抽象」のバランスも肝心です。人の思考は具体と抽象の間を絶えず往復している状態がよいといいます。具体的な話に終始してしまうと、つまり何が言いたいのかがわかりにくくなることもあります。逆に、抽象的な話だけだと、印象に残りにくく、他の学生に埋もれてしまいます。まず、あなただけが話せる具体的なエピソードで印象付けてから、抽象的な概念で言い換えることで明確に伝えましょう。

「量、質、関連性、作法」

会話において、「グライスの会話の公準」というものがあります。グライスの協調性の原則における四公準というものです。認知心理学では、人間の協調性について、心理学者のグライスが定義した「協調性の原則」があります。グライスは、人間が他者と協調するためには、話す際に、量、質、関連性、作法の4つの公準を守る必要があると定義しました。

それによれば、人と会話をするときには、普通、次の4つの公準が満たされています。これをガクチカに応用することができるのではないでしょうか。

量の公準(適度の情報量)-会話では、必要とされている情報より、多過ぎても少な過ぎてもよくない
質の公準(真実性)-ことわりのない限り、あるいは自明でない限り(自明なら、嘘は一つの修辞表現になる)、嘘は言わない
関連性の公準(一貫性)-会話の流れに関連したことを言う
作法の公準(明瞭性)-簡潔に、はっきりと話す

相手にイライラさせられているときは、これらのいずれかがおかされていると考えられます。

【ポイントと例文】接客のアルバイト経験のガクチカ

留学や長期のインターンなどの「ザ・ガクチカ」な経験をしていなくて悩んでいる人も多いと思います。例えばありふれているように思える接客のアルバイト経験だって、書き方によっては立派なガクチカになります。実際、学生時代に接客のアルバイトを何よりも頑張った人は少なくないのではないでしょうか。

例文

私が学生時代に頑張ったことは、居酒屋での接客のアルバイトです。私が働いていた居酒屋は、大手チェーンで売り上げは安定していましたが、大手だからこそマニュアル通りの業務が重視され、お客様へのサービスが機械的なものになっていることが課題だと●年働いて感じていました。そこでバイトリーダーだった私は、店長に許可をもらい、皆が働いていて感じている不便や不十分だと感じるサービスをまとめ、店舗独自のマニュアルを作成しました。アルバイトが作ったアルバイト目線のマニュアルのおかげで、皆が接客に気を配るようになり、回すことで精一杯だった接客に少しの気配りを追加しただけで、お客様からの任意アンケートの回収率が上がりました。また、自分が率先して理想の接客を心がけたことで「印象の良かった店員」の欄に、1ヶ月で1番多く名前を書いていただく事ができました。私はこのアルバイトを通して、アルバイトだからと言って元ある決まりに甘んじない行動力、お客様を第一に考えるサービス精神が身につきました。

【ポイント】

居酒屋のアルバイトという、誰もが経験していそうな経験でも、工夫して書けばガクチカになります。ただ、エントリーシートで書いたことは通過した場合面接で深掘りされるので、例えば1年に満たない期間しか働いていなかったアルバイト先での話や、極端に脚色した話は書かないようにしましょう。

ポイントは、以下の3点です。

  1. アルバイト先、もしくはそこで働いている自分が直面した課題を提示する
  2. 課題解決のために起こした行動を提示する
  3. その結果どう改善し、何が得られたのか提示する

この流れは接客のアルバイトに限らず、自分の経験を伝える際に気をつけるべきポイントです。

アルバイトに限っていえば、自分が成長したことを主張するのはもちろんですが、「仕事」である以上、自分の行動によって売り上げやお客様の反応が向上したという接客ならではのポイントを示すことも大切です。

【ポイントと例文】留学経験のガクチカ

留学経験が無い人にとっては、留学経験のガクチカというのは書きやすそうで羨ましいものです。しかし、最近では留学はめずらしくなくなってきているので、書き方を間違えるとせっかくの素敵な経験が人事に伝わりません。

例文

私が学生時代にもっとも力を入れたことは、○○の△△大学への研究留学です。大学での研究で行き詰まって目標を失っていた時、△△大学の先生が私の研究に使えそうな手法を用いていることを知りました。先生のもとでぜひ直接学びたいと思い、自研究室の教授にも承諾をいただいて自らアポを取り、研究留学という形で●ヶ月間、留学する機会を得ました。初めはコミュニケーションもままなりませんでしたが、休みの日に積極的に研究室仲間に観光案内をしてもらったり、ランチをかかさず一緒に行くなどコミュニケーションに気を配ったことで打ち解けることができ、研究に専念することができました。満足のいく結果が得られるまでとことんトライし、ディスカッションしたことで、日本では行き詰まっていた研究が大幅に進み、●ヶ月という短い期間で求めていた結果を出すまでに至りました。結果を出せたことはもちろん、大学での勉強や研究のスタイルは本当に国の色が出るので、一度日本を出て海外の大学生の在り方を経験できたことはそれだけで大きなプラスになりました。

ポイント

今回は研究留学について例をあげました。ゼミの内容に関することなどで留学した人も、同じようにアピールできます。

語学留学や短期留学は今では多数の人がしているので、留学経験そのものをアピールするのではなく、留学中に経験した出来事や、自ら志願してまで留学しようと思った経緯についてしっかり書きましょう。

なぜ留学しようと思ったのか、なぜ日本ではダメだったのかを意識して書きましょう。

【ポイントと例文】部活動・サークルのガクチカ

部活やサークルに打ち込んだことはもちろんガクチカになります。部活動・サークルは参加したことがある方が多くエピソードも考えやすいのではないでしょうか。とはいえ、ただ参加して、頑張った。というだけではもちろん伝わりません。

例文

私は学生時代、体育会○○部での活動に注力しました。新しいことに挑戦したいという思いから、高校まで続けてきた●●部ではなくあえて経験のない○○部に入部しました。全国大会出場を目標とし、早朝練習を実施し、授業の後にはトレーニングを行う生活を続けました。経験者も少なくなかったため1年目の大会には出場することができず、本当に悔しい思いをしました。私の強みである「達成するまで決して諦めない忍耐力」を武器に悔しさをバネに練習を続け、その結果、経験者もいる中でついに部内でトップの成績をおさめ、全国大会出場の切符を手にすることができました。3年目には後輩の育成や部の運営にも携わり、自分が頑張るだけではなく組織として成長することの大切さを学びました。

ポイント

キャプテンなど役職をつとめていなくても伝え方次第で立派なガクチカになります。ここでもポイントは同じで、

  1. 入部したきっかけ
  2. 挫折・苦労したこと
  3. どう乗り越えたか
  4. 部活を通して得たこと

を意識して書いてみてください。

【ポイントと例文】研究・ゼミに関するガクチカ

理系の学生さんや、文系でもゼミに所属していた学生さんはそのエピソードももちろんガクチカになります。大学で、研究やゼミをした話ではありきたりでは?と思う方が多いと思いますが、学生の本分である学業を頑張った経験は企業への立派なアピールポイントになります。

例文

私は学生時代、研究室での研究活動にもっとも注力しました。私の所属する研究室は1人1人が個別のテーマをもらい、自分のペースで研究の一切を任せてもらえる研究室でした。その分個人間での進捗の差が激しく、担当教官が多忙だったこともあり私の進捗は4年生の夏頃の時点で同期よりも遅れていました。焦れば焦るほど失敗も増え、思うような結果を出せない日々が続きました。焦っているだけでは駄目だと考えた私は、結果を次々出している同期や先輩と自分の何が違うのか一度立ち止まって考え、私には実験前の情報収集にかける時間が足りないことに気づきました。コツコツ努力することは得意だったため、失敗を減らすことがそのまま結果に繋がると考えました。それから、教官との時間が取れない代わりに人一倍論文を読み、実験を始める前の事前準備に時間をかけるようにしました。すると失敗が減り、持ち前の粘り強さで卒業までに1本英語論文を執筆するまでに至りました。自分の問題点を客観的に振り返り、改善策を練る力を得た研究生活でした。

ポイント

研究をしていれば、誰もが必ず挫折を味わったことがあると思います。その挫折と、それをどう乗り越えたかを論理的にアピールすれば、必ず伝わるガクチカになります。
研究室での生活は、企業での研究と大きく変わらないため、研究職を志望している場合特にアピールポイントになります。

 

おわりに

些細なことでもガクチカとして表現することが大切です。的確に伝える表現力に自信がない方はメンターズがオススメです。就活を勝ち残った現役の社会人があなたを内定までサポートします。

◼︎ガクチカの情報をもっと知りたい方にオススメの、就活Hack厳選ノウハウ記事はこちら

 

 

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