IT業界の仕事内容について説明しようと思っても、上手に言えないものです。なんだか難しそうだし、「言葉だけは聞いたことがあるけど…」という人も多いのではないでしょうか。でもインターネットがここまで普及した今、IT関係の仕事にまったく関係がない人もなかなかいません。
ということで今回は、IT業界の仕事内容が誰でも分かるような情報をまとめてみました。IT業界の仕事に就きたいと思っている人はもちろん、今はそこまで考えていない人も、とりあえず見てみてください。
おおまかな業界説明から具体的な業種まで網羅し、最後は悩みがちな質問に答えたQ&Aコーナーもあります。これを読めば、誰でもIT業界の仕事内容はカンペキです!ぜひ読んでみてください。
気になるIT業界、どんな仕事内容があるの?
1コンピューターに関わる仕事
IT業界の仕事内容をおおまかに説明すると、「コンピューターに関連する仕事…」と表現できるでしょう。おおまかすぎ!と思うかもしれませんが、ITという言葉そのものが非常に多義的なのです。
ITとは、”Information Technology”の略。つまり、情報技術のことを指します。インターネットが世界を席巻し始めた頃からの概念で、いわゆるハイテク業界のことを全部指します。同じIT業界の中でも、さまざまな企業が属するということですね。
2職種はさまざま
業種が多岐にわたるのはもちろんのこと、職種も非常にさまざまです。IT業界ならではの技術職もいますが、それだけでは会社は回らないので裏方として支える立場の人もいます。それ以外の立場の社員もたくさん存在しますし、IT企業だからといってみんながみんな同じような仕事をしているわけではないのです。
入社からずっと同じ仕事を責任もって行い続ける人もいれば、ジョブローテーションで色んな仕事を経験する人もいます。これはIT企業の中でも企業によって変わってきます。一概には言えないということですね。
3実務と営業に分かれる
職種は人によってさまざまだと述べましたが、その中でもざっくりと種類を分けると、実務と営業に分かれます。実務は、いわゆる技術職としてコンピューターを扱う仕事です。技術職をサポートしたり、補佐的位置で指示を出す人もこちら側に入ります。
これに対して営業は、一般の会社と基本的には変わりません。企業と企業をつなぐパイプ役として、自社の技術を広める役割を果たします。自分の適性を見て、どちらがより合っているか確認してから希望職種を決めるといいでしょう。次からは具体的な仕事内容を見ていくので、より自分に合った仕事を見つけてみてください!
IT業界の仕事内容カタログ
1ITエンジニア
ITエンジニアとは、情報技術に関連する仕事を行う技術職の総称です。細かく分けると何十種もの詳しい仕事に細分化できますが、ここではおおまかな内容のみに触れます。
一番ITエンジニアの中でも有名なのは、システムエンジニアでしょう。コンピューターシステムの設計、開発からテストまでを企画して進めていく仕事です。他にも特に設計・構築などを専門的に行うネットワークエンジニア、データベース専門のデータベースエンジニア、サーバー専門のサーバーエンジニア、機能を実装していくプログラマー、Webサイト運営を主に行うWebプログラマーなどが挙げられます。
理系はもちろん、多くの人物とコミュニケーションを取りながら業務を進める力が求められるので、文系の人も多く活躍しています。
2セールスエンジニア
セールスエンジニアとは、技術職と営業職の両方の立場を合わせ持った仕事です。技術職としてシステムの構築などを担当しながら、営業職の社員と一緒に企業を回り、販売する商品・サービスの紹介やサポートまで行います。
営業を行うには、適切な商品知識が求められます。顧客を広げるために、実務的な現場でも働いているセールスエンジニアの力が発揮されるのです。デモ実演を行うことも出来るので、取引先の理解度を一気に増すことも可能です。
ただの営業職と違うのは、「専門的な立場から補佐しながら営業する」というところですね。
3プロジェクトマネージャー
IT業界の仕事内容で特徴的なのは、具体的な業務が個人によって細分化されていることでしょう。中には、そんな多くの社員をまとめる役割の仕事もあります。それが、プロジェクトマネージャーです。
プロジェクトマネージャーは、エンジニアらが経験を積み、ようやくその立場に立つことが出来るリーダー的役割です。各エンジニアが円滑に業務を進められるように、人員管理や予算の折り合いをつけていくのが具体的な業務内容です。
各エンジニアの仕事や経験がなければ進められない仕事なので、責任も重大です。リーダーシップはもちろんのこと、マネジメント力も求められます。
4テスト
どんなシステムにも、最後はテストが必要です。商品化して世に売り出していくには、徹底的な品質管理が求められるからです。品質管理チームとして製品の最終テストを行うのが、テストエンジニアの仕事です。
テストそのものの企画からはじまり、設計、実行、そしてテスト結果の文書化まで全部同じチームが行います。プロジェクトを遂行していく力と、1度決めた計画を正確に進めていく確実性が求められます。どんなに魅力的な製品も、安心性がなければ多くの人から支持を集める商品にはなり得ません。システムの安全性の底上げとして役割を発揮してくれるのが、テスト。製品をより広めるための、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
5コールセンター
商品やサービスを提供する業務なら、ほぼ必ず存在するのがコールセンターです。サポートデスクとも言いますね。実際にシステムを運営していく上で顧客から出た質問や苦情に答えていくのが仕事です。故障などの原因を解明し、具体的なアドバイスをしていきます。
メールや電話でコミュニケーションを取ることが多いですが、質問内容によっては顧客先に直接出向いて対処する場合もあります。製品に対する知識はもちろんのこと、IT関連の基礎知識も知っている必要があります。どんな顧客にも対応できるように、レベル差に応じた対応を使い分けられるともっと良いでしょう。
6Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトのデザインを1から作り上げるのが仕事です。自分の企業のサイトを担当することもあれば、クライアントから発注されたものを手がけるのがメインの人もいます。
デザインそのものからコーティングまで行うので、デザイン力に加えてコミュニケーション能力も求められる仕事です。クライアントを相手にする場合は、相手側の要求にしっかり答えられるデザインを作り上げないといけないので、責任も重大です。
PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックソフトを使って作ることが多いので、使用経験があると有利かもしれません。
7DTP
DTPとはDesk Top Publishingの略称で、印刷物の入稿データの作業をパソコン上で行うのが仕事です。デザインそのものはグラフィックデザイナーが行うので扱いません。DTPは基本的に、グラフィックデザイナーが出す指示に沿って作業を進めます。
文字部分や写真などの各素材を配置して、より魅力的な印刷物が出来上がるようにレイアウトを工夫します。随時修正指示が入るので、クライアントが納得してくれるように根気よく対応し続けることも必要です。経験を積んでいくと、フリーランスとしても活躍できるようです。
8グラフィックデザイナー
DTPに指示を出す側のグラフィックデザイナーは、デザインそのものを決めていくのが仕事です。クライアントと直接コンタクトを取り、相手側の要望通りの印刷物ができるように改稿を重ねます。
デザインの種類によっては、コピーライターやイラストレーターなどの人達と1つのチームを作って、合同でデザインを手がけていくこともあります。
DTPと同じように、実力さえあればフリーランスとして活躍していく人も大勢います。
9バックオフィス
IT関連の仕事にも、一般企業と同じように バックオフィスの仕事はあります。事務・経理・人事をはじめ、会社の業務が上手く回るようにさまざまな管理を行うのが仕事です。
その中でも経理は、ほかの企業と比べて相違点があります。それは、「労働時間」が重視されることです。ソフトウェアのプログラミング等は、労働時間によって原価が決まってくるからです。
特別にプログラミングなどの能力は求められませんが、いつどんな仕事が回ってくるのかわからないので、知識はあって損は無いでしょう。
10その他
これ以外にも、IT関連の仕事はたくさんあります。たとえば、クリエイティブ系の仕事はパソコンを利用することが多いのでIT系に入ります。CGデザイナーや、ゲーム制作もこちらに入ります。
また、CADソフトを利用して設計図を制作する仕事もIT関連の仕事です。他にも数えきれないほど職種にはバラエティ性があるので、自分に合うものを探してみましょう。
IT業界の仕事内容Q&A
最後に、IT企業の仕事内容についてQ&Aをまとめてみました。不安な人も、これで安心して選考を受けられますよ。
未経験でも大丈夫?
ほかの企業に比べると、専門職感が強いIT関連職。学生時代からバイトや学校などである程度の経験がなければ選考に受からないのでは?と思いがちですが、そんなことはありません。転職なら話は別ですが、新卒ならまったく問題ないです。
もちろん経験はあるに越したことありません。でも、未経験だからこそ、まっさらな状態で業務を覚えられるメリットもあります。経験がないことを引け目に思わず、自信を持って答えられるようになりましょう。現に、未経験からトップに上り詰めた社員もたくさんいますよ。
残業って多い?
イメージで、IT関連の仕事は残業が多い印象があるようです。しかし、他の企業と比べて格段に残業時間が多い訳ではありません。確かに繁忙期は会社に泊まり込んで作業をする人も見られますが、全員が全員それを求められている訳ではありません。残業を断る権利ももちろん全社員にあります。
もちろん、職種によって業務時間もさまざま。IT企業に入ったからといって、死ぬほど残業をしなければならない訳では無いので安心して下さいね。
なりたい職種につける?
これも、他の企業と特に違いはありません。時と場合によります。タイミングが合えば希望職種にそのまま配属することも出来ますし、合わなければ今のところはほかの職種で我慢しなければなりません。
ただ、技術職か営業職かくらいは選考の時点で選り分けるのが普通なので、「技術職に就きたいのに、営業職やバックオフィスになったらどうしよう…」という心配は不要ですよ。
なりたい職種につけるかどうかは、IT業界に限らず全ての業界で共通して言えることでしょう。
どんな人が向いてる?
IT関連の企業は、とにかく事業を拡げるスピードが早いです。よって、時代を読む力に長けている人や、新しいことにどんどん挑戦していきたい人にはオススメです。
また、自分の担当する職種を根気よく続けていく必要もあるので、持久力やガッツも必要です。そして、あたりまえですがコンピューターそのものに関心がなければ仕事がつまらないでしょう。コンピューターについて勉強したいと思える人が求められます。
若いうちから活躍できる?
ITは比較的新しい業界のため、他業界に比べると若い社員が早いうちに活躍できる風通しの良い職場が多いようです。年功序列よりも、実力によって出世が決まるわかりやすいシステムが目立ちます。
魅力的にも思えますが、逆に言えばしっかり努力しなければ何も手に入らないということ。自分の業務はもちろん、ほかの職種の業務もある程度理解できないと評価はされません。評価されるには、業務外でも勉強やチャレンジ精神が必須となります。
離職率は高い?
どうしても気になる離職率。IT企業はなんとなく離職率が高いイメージがあるようですが、実際に数字に出してみるとそこまで高くはありません。マッチングミスを感じて仕事を辞めるのは、他の業種も同じです。
「IT企業だから特別なこと」はありません。就活で求められる自己分析がしっかり出来ていれば、早期退職も避けられます。
何より大切なのは、「コンピューターに関心を持っていられるか?」ということ。これだけは絶対に必須です。自分自身が楽しみながらステップアップできるように、納得できるまで自己分析をしてみてください。
資格は必要?
資格がなければ絶対に内定が貰えない、というわけではありません。しかし、選考の最後で「この子にしよう!」という決め手になるのは資格です。確実にIT業界で内定を決めたいのなら、勉強しておいて損はありません。
また、だいたいのIT関連企業は内定者研修などで資格取得を課すことが多いようです。いずれは取得する資格なら、就活前に取っておいた方がお得かもしれませんね。
具体的に言うと、情報処理技術者試験などをおすすめします。自分のスキルを文面上で証明してくれる証拠があるのは、精神的にも心強いものですよ。時間に余裕があるなら、就活が本格的に始まる前に取得しておくといいでしょう。
IT業界の仕事内容を理解して志望動機につなげよう!
ここまでIT業界の仕事内容についてご紹介してきました。大まかなIT業界の仕事内容やイメージを抱くことができたでしょうか。そのイメージをぜひ志望動機にも盛り込みましょう。
志望動機に仕事内容や、業界へのイメージを盛り込むことで、「しっかりと業界研究ができている」とアピールすることができます。
また、以下の記事ではIT業界のぢ某同期の作り方をご紹介しています。こちらも記事も合わせて参考にしてみてください。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか。IT関連の仕事に興味がある人もそうでない人も、仕事内容について少しは理解が深まったのではないでしょうか。
「社会人になったらこの仕事、やってみたい!」と思える職種があれば、それはとてもラッキー。やる気は、何物にも代えがたい宝物です。これから就活を進めていくにつれて大変なことが増えても、やる気があれば乗り越えていけます。理想の社会人に近づくためにも、今回紹介した情報を参考にして、やりたい仕事を見つけてみてくださいね。
IT関連企業に就職してもしなくても、きっとそこで得る経験や情報は非常に価値があります。志望通りの企業から内定をゲットできるように、頑張りましょう!応援しています。
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