不動産業界の動向について、しっかりと勉強していますか?不動産業界に就職したいと考えている人は、業界研究に頭を悩ましている頃だと思います。スムーズに選考を進めるためには、不動産業界に関する知識を完璧にしなければなりません。でも、あなたが行っている業界研究…本当にそれで正しいのでしょうか?
ということで今回は、不動産業界の動向が一気に分かる情報を総まとめしてみました。どんなに就活初心者でも、これを読めば不動産業界の動向のすべてが分かってくるはずです。少しでも不動産業界に興味がある人は、試しに読んでみてくださいね。志望動機を書くのが、かなり楽チンになるはずです!
・不動産の動向を知る前に…向いている人間像とは?
まずは、不動産業界に向いている人はどんな人なのか考えていきます。自分の性格や就職の希望と重ね合わせて、自分が本当に不動産業界に合っているかチェックしていきましょう。
–規模が大きい仕事がしたい
不動産業界が取り扱う商材は、建物や土地。これを動かすには、何千万円から何億円ものお金が必要です。業種・職種に問わず、この規模の大きさは変わりません。
取り扱う金額の規模が大きいので、若いうちからかなりスケールの大きい仕事ができます。もちろんそのぶん責任も重大ですが、一つの仕事を終えた時の達成感はたまりません。
規模は小さくていいから地道な仕事がしたい人には向いていないかもしれませんが、とにかく規模が大きい仕事がしたい人にはおすすめの業界なのです。
–コミュニケーション能力に自信がある
意外と思われるかもしれませんが、不動産業界で就職したいなら、コミュニケーション能力が必須です。高い金額の商材を扱うため、取引や打ち合わせをする時に、相手に不安感や不信感を抱かせてしまったらおしまいです。「この人になら任せられる」と思ってもらえるように、会話をしなければなりません。
スムーズに取引を行い、契約などを取り付けるためにも、最低限の水準以上のコミュニケーション能力は絶対に必要です。ですから、人と会話したり打ち解けたりするのが苦手だと考えている人は、入社してから少し大変かもしれません。
–資格が必要な仕事がしたい
不動産業界には、多くの資格が存在します。もっとも有名なのは、宅地建物取引士(宅建)。不動産業界に関する基礎知識を始め、法令や納税に関する知識も問われます。また、これ以外にもたくさんの資格が存在します。たとえば、管理業務主任者やマンション管理士。マンションを管理する上で必要になる資格ですが、いずれも国家資格です。
資格が必要な仕事は、専門性が高いということ。他の人にはできない仕事がしたい!専門的な知識を身に付けたい!という人は、不動産業界ならその希望を達成できるでしょう。ただし、もちろん資格を取得するには、必死に勉強することが求められます。
–世間の流れに敏感
不動産業界は、世間のニュースや世界情勢の流れに非常に左右されます。人間の「衣・食・住」の住にあたる部分ですから、もしも景気が良くなったり、悪くなったりしたら…すぐにその影響が出てきます。
普段からニュースや新聞をよく読んでいて、世界の流れを掴むのが好きな人には、やりがいのある業界かもしれません。自分の知識がダイレクトに仕事の業績に結び付くので、勉強し続けることに嫌気がささない人にもおすすめです。
–泥臭い仕事でも構わない
ブレインの部分も大事ですが、自分の足で走りまわって泥臭く営業に駆け回らないといけないのも不動産業界です。昔から根付いてきた業界のルールや雰囲気が長年続いているのも特徴なので、効率性を重視して無駄を省くことに重きを置いている人は働きづらいかもしれません。
もちろん職種にもよりますが、基本的には泥臭く働かなければ評価されないという雰囲気もあるようです。根気とガッツを持って、頑張って仕事をし続ける心意気が、一番大切かもしれません。
・不動産業界のこれからの動向は?
それでは、ここから本題に入ります。そんな不動産業界は、これからどんな動向を辿っていくのでしょうか。これを知っているといないでは、業界理解がまったく違います。不動産業界を目指す人なら絶対に知らないといけない情報を、集めてみました!
–オフィスビルの建築数増加
現在、都内にオフィスビルが大量に建造されています。2020年の東京オリンピックを見越して政府が指定した「国家戦略特区」によって規制が緩和され、大規模な建築増加が各地で見られています。これによって、海外の企業誘致が見込まれています。
いずれにしても何百もの企業のオフィスが入っていたり、超高層ビルだったり…。インパクトが強いオフィスビルも増えてきています。この現象により、ビル建築を扱う企業の業績は右肩上がりのようです。
–業界そのものは好況
不動産業界そのものは景気がいいの?悪いの?そこが一番気になるポイントですよね。先ほども言った通り、2020年東京オリンピックを見越した大規模な建築などのおかげで、現在の業界は好景気です。全体的に建築の需要が増えているので、各企業も事業の範囲を広げようと考えているようです。
今すぐにつぶれたり、業界の元気がなくなってしまう恐れは今のところないので安心してくださいね。「自分がやりたい仕事」にチャレンジする余裕があるとも言えるので、就活生には優しい業界です。
–ニーズを細分化したサービスの提供増加
数十年前は画一化されていたニーズが、どんどん細分化されているのが現在の日本です。これは、不動産業界に限らず、飲食・衣服・その他娯楽…。すべてのものがそういった傾向にあります。省エネ重視の人もいれば、とにかく機能性が欲しいという人もいます。見た目第一主義の人もいますし、社会貢献の有無を気にする人もいます。
そういった細分化されたニーズに合ったサービスを、ひとつずつ考えて提供するのが現在の不動産業界の常識となっています。その方が結果的に大きな収益を得ることが出来ますし、顧客の満足度も高いです。
–核家族化により宅地数は増える
不動産業界にとって、大切なのが宅地数の数。現在は少子化が進んでいるため、宅地数も減っているのでは…?と思いがちですが、意外とそうではありません。一つの家族が分かれて暮らす核家族化も同時に進んでいるため、結果的に宅地数は増加しているのです。
もっと詳しくみてみると、分譲住宅の割合は減っていますが、持ち家と借家の割合は増加しています。借家は特にその増加率が高く、需要の多さが伺えます。この傾向はおそらくこのあとしばらく続くことでしょう。
–リフォーム・イノベーション
現在、古い住宅をイノベーションしたり古民家を再生したりして、新しい価値観を見出す動きが活発です。もともとあったものに命を吹き込む考え方は、若い女性をはじめとして現在は幅広い世代の男女から支持されています。
これと同じように、リフォームへの関心も今までよりも強くなってきています。より少ない予算で美しい家に住みたいという気持ちのあらわれです。不動産業界の各企業も、そんなニーズにこたえるためにさまざまなサービスを考えて提供しています。
・不動産業界の動向、これからの課題は?
ここからは、不動産業界がこれから直面するであろう問題点や課題について見ていきます。回避できるトラブルは、事前に見つけておくのが大事です。
–オリンピック終了後は不況か
現在は2020年東京オリンピックやアベノミクス効果のおかげで建築物の需要も高まっていますが、問題なのはそのオリンピックが終わった後です。オリンピックを見越して建築されたビルやテナントも、必要がなくなってしまうかもしれません。
建築物は、それを維持するためにも相当の費用と負担がかかります。人が使わなくなったから放置しておけばいい、というわけにいかないのです。となると、大ダメージを受けるのは間違いなく不動産業界。おそらく数え切れない数の不動産企業が倒産するでしょうから、今のうちから対策を立てておかなければなりません。
–地方の地価は低下
都心をはじめとした都会は地価が上昇し、需要も高まっていますが、地方の地価は年々低下しています。そもそも人口がどんどん減少していますから、当たり前といったら当たり前のことです。人がいなくなれば需要も減るので、自然な流れと言えるでしょう。
都会と地方の間に大きな差が生まれていることは明白ですが、これからはその差がどんどん大きくなっていくでしょう。都心だけではなく、地方の不動産の扱い方についても意識を向ける必要があります。
–海外に目を向ける必要あり
現在、業界を問わずグローバル化の流れが激しいです。これは、不動産業界も同じです。人口の減少が著しい日本では、いずれ不動産業は頭打ちになってしまいます。ここから事業の幅を拡大するためには、海外に目を向けるしかありません。
海外でオフィスビルを建築したり、大規模な土地売買を行ったり…。もちろんリスクも大きいですが、これからの事業展開を考えるとどの企業も絶対に通らなければならない道でしょう。なるべく早いうちから海外に目をやり、自社の立ち位置を確立しなければなりません。
–デジタル化
デジタル化・IT化の波は、不動産業界にも流れ込んできています。具体的に言うと、宅地売買や住居貸借の新しいサービスをインターネット上で始めたり、クラウド化したデータを複数企業で分配したり…。どんどん新たなサービスやアイディアが考えられています。
ただし、これらの新しい流れを受け入れない不動産企業も少なくありません。これは、先ほども言った通り、不動産業界そのものがこれまでの慣習を順守する傾向にあるからです。不動産業界の可能性を高めるためにも、新しい価値観を受け入れる必要があります。
–人口減少
少子化により、現在の日本は人口の大幅減少が懸念されています。核家族化によって現在はひとまず宅地数減少の心配はいりませんが、さらに人口減少が進んだ未来はどうなるかわかりません。
現在のサービスを維持しているだけでは、未来もやっていけるとは思えません。日本の人口を増加させることは難しいので、宅地数が大幅減少した時の対策を考えながら次の事業計画を立てなければなりません。
・不動産業界の動向Q&A
それでは最後に、不動産業界の動向を追っていく上で多くの人が疑問に感じることと、その答えをまとめてみました。ここまで読めば、どんな人でももう知識は完璧です。
–動向をさらに知るには?
もっと不動産業界の動向について知りたい人は、詳しい書籍を購入して読み込むことが必要です。具体的に言うと、会社四季報や日経業界地図です。これらを読みながら動向について情報をまとめれば、さらに理解が深まるでしょう。
また、毎日のように新聞をしっかり読むことも大事です。現在不動産業界に起きている生のニュースを捉えることで、時事問題や面接での口頭試問にも十分太刀打ちできるようになります。新聞を読む時間がないならネットニュースでもいいです。とにかく、毎日不動産業界の情報を調べる癖を付けることが重要です。
–業種によって動向に変化はある?
不動産業界といっても、その中にはさまざまな業種に分かれています。開発・賃貸・デベロッパー・コンサル…。たくさんの業種がありますが、基本的にその中に流れる動向は同じです。
違う業種を受けるからと言って、全く違う内容の勉強をしなければならないわけではないので、安心してくださいね。
–面接で動向について逆質問してもOK?
逆質問は、面接で最後に採用担当者から尋ねられる質問です。学生側が唯一能動的に質問できる機会ですが、動向について聞くのはやめた方がいいでしょう。なぜなら、それは「面接前に事前に自分で調べておくべき内容だから」だからです。
採用担当者からしてみれば、「そんなことをまだ調べられてないの?」と思うこと間違いなし。気になるなら書籍を読んだりニュースを見るなどして、自分から事前に情報を集めに行ってください。
–この動向予測が変化する可能性はある?
もちろん予測はただの予測ですから、十分変わる可能性はあります。世界情勢が大幅に動いた時は、良い場合も悪い場合も変わっていくでしょう。
今回紹介した動向は、あくまで「現在一番起こり得る未来」に過ぎません。全てをうのみにせず、世界情勢が変わるたびに自分の頭で考えなければなりません。
–他業界の動向と比較するとどう?
不動産業界は、他の業界と比べると扱う商材が確固たる価値のある「土地・建物」であるので、その未来はある程度安心できます。
ただし、油断は出来ません。そのぶん何かトラブルが起きた時に抱える負債の額は半端ではないので、今現在不動産業界がどんな道を辿っていっているのか逐一確認する必要があります。
・おわりに
さて、いかがだったでしょうか。不動産業界に就職したいと強く考えている人は、最低限今回紹介した知識はマスターしておかなければなりません。最近就活を始めたばかりの人は心配になるかもしれませんが、これは言ってしまえば学校の勉強と同じです。
覚えなければならない内容を、ただそのまま覚えるだけです。そしてその知識を基に、自分で業界の未来について考える癖を付ければいいだけの話です。「自分に出来るかな?」と思うかもしれませんが、みなさんなら絶対にできるはずです!
志望動機を考えるにしても、面接対策を立てるにしても、必要不可欠な業界の動向に関する知識。今回の記事をきっかけにして、皆さんのやる気に火が付いたら幸いです。頑張った分だけ結果が出るのが、就活の醍醐味!志望通りの企業から内定がもらえるように、頑張ってくださいね。
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