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2011年、三越伊勢丹はある就活生の内定取り消しを決定しました。これはTwiiter上で内定者が犯罪をほのめかす投稿を行ったことがきっかけで起きた内定取り消し劇でした。これは稀なケースではありますが遠い存在のように見える「内定取り消し」は実は非常に身近な例として存在しているのです。

そして内定取り消しと常にセットで考えられているのが「損害賠償請求」。これは就活生側も企業側も忘れてはいけない内定取り消しの際のリスクです。

今回の記事では就活生目線で「内定取り消しをされて損害賠償ができるケース」「内定取り消しをして損害賠償をされるケース」を解説しつつ、就活生が内定取り消しをされて損害賠償請求が実際に行った事例についても紹介していきましょう。

内定取り消しは損害賠償ができる&される!

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先ほども述べたとおり内定取り消しをした場合には損害賠償請求を受けるリスクがあり、内定取り消しをされた場合には損害賠償請求を行うことができます。それだけ内定承諾する誓約書を記した時点で就活生と企業との間には労働契約が成立するという見方があり、口約束で交わした決まりとは訳が異なるからです。以下から内定取り消しをして損害賠償請求をされるケース、内定取り消しをされて損害賠償ができるケースについて詳しく見ていきましょう。

内定取り消しをされて損害賠償ができるケース

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内定取り消しをされて損害賠償ができるケースに関する事項について、わかりやすく順を追って見ていきましょう。

内定取り消しをされて損害賠償をした事例

まずは就活生が内定取り消しをされて損害賠償をした事例についてご紹介していきます。

有名な事例としては「大日本印刷事件」が挙げられます。これは就活生が在籍していた大学の推薦を受けた上で求人応募に参加したことが発端となりました。この就活生はいくつかの企業を受けようとしたものの、大学が「推薦をした企業のうち先に内定が決定した企業に行くこととする」という制限をしたことにより実質上1社しか受けないこととなりました。

しかし入社をする2ヶ月前に突如として具体的な内定取り消しの理由もなく内定の取り消し通知が届きます。入社予定期日間近であるということや大学側が1社に制限をしたことなどを理由として、就活生は就職先を失った状態で卒業をすることとなってしまいました。

結果的に就活生は「従業員としての地位確認訴訟」を企業側に対して行います。これにより企業側の内定取り消しは無効。就活生と企業との間に取り交わされた労働契約の成立が認められることとなりました。

まずは内定取り消しを「取り消す」対処をしよう

上記の「大日本印刷事件」のように内定取り消しの理由が到底認められないものである場合には、「従業員としての地位確認訴訟」を行うことによって内定取り消しを無効にすることができます。これは本来、会社から解雇された従業員が解雇の理由を不当と考える場合に従業員としての地位の確認を求めて訴えることができるものですが、就活生であっても内定承諾をした時点で従業員と見なされます。そのため「従業員としての地位確認訴訟」を行うことで内定取り消しを無効とすることができる可能性があるのです。

損害賠償請求

ただし1度、内定取り消しが行われた企業で働きたくないという人もいるはずです。そのような場合には損害賠償請求を行うことも可能なのです。何に対する「損害」の「賠償」なのかというと「働いてもらうはずだった給与(損害)」を「もらう(賠償)」という意味での賠償請求となります。

また他にも理由なき内定取り消しには損害賠償請求を行うことが考えられます。例えば入社間近に突如として内定取り消しが行われた場合、入社日までに他社へ入社することは難しいはず。つまり卒業をしてから就職ができない期間が一定期間存在するはずです。他にも理不尽な内定取り消しを原因とする精神的苦痛に対する損害賠償請求もあり得ます。

決して大金をもらうために行うことではないですが、受けた損害に対して相応の賠償を行うことは可能なのです。

内定取り消しで損害賠償をされるケース

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次に就活生が内定取り消しをすることによって損害賠償請求を受けるケースについて、順を追って見ていきましょう。

全ての内定がリスクなしで取り消しできるわけじゃない!

まず注意すべきなのが全ての内定がリスクなしで取り消しできるわけではないということです。先ほどまで内定取り消しを行なった企業に対して就活生が損害賠償請求を行なったケースを紹介していきましたが、それは企業側も同じ。獲得できるはずであったはずの労働力を不合理な理由で失うとなればその分の「損害」を「賠償」できる権利があるのです。そのため内定を承諾する際には「絶対に内定を取り消ししない」という覚悟を持ち、内定取り消しを行う際には「損害賠償請求を受ける可能性がある」という気持ちを持つ必要があります。

内定取り消しができるケース一覧

内定取り消しができるケースについてこれまでの事例とともにご紹介していきましょう。先に述べておきますが「就活生優位で内定取り消しができるケース」というのはほとんどありません。何かしら内定取り消し必須の事由があった際に内定取り消しができる可能性があります。まずは一覧で見ていきましょう。

  • 卒業できなかった
  • 必要な資格を取れなかった
  • 業務に耐えられない程、健康状態が悪化した
  • 経歴等にウソの申告であって、もし正直な申告があれば採用しなかった

卒業できなかった

1つ目の内定取り消しができるケースは「卒業できなかった」というものです。大学を卒業できなかった場合には就職ができないため内定取り消しができる、というかせざるを得ないです。大学を卒業できないと分かった時点ですぐに企業側に連絡をしましょう。

必要な資格を取れなかった

2つ目の内定取り消しができるケースは「必要な資格を取れなかった」というものです。資格を取得見込みで申告していた場合には企業側に相談をする必要があります。その資格が必須条件の場合には内定を取り消すこともあり得ますし、場合によっては入社後に取得をしなければならない可能性もあります。

業務に耐えられない程、健康状態が悪化した

3つ目の内定取り消しができるケースは「業務に耐えられない程、健康状態が悪化した」というものです。怪我や病気などで健康状態が悪化し、業務を遂行できない場合には内定を取り消すことができる可能性があります。こちらも企業側との相談の元、慎重に話し合いを進めていく必要があります。

経歴等にウソの申告があって、もし正直な申告があれば採用しなかった

4つ目の内定取り消しができるケースは「経歴等にウソの申告があって、もし正直な申告であれば採用しなかった」というものです。経歴などの虚偽報告を行なってしまった場合にはそれを理由に入社後解雇される可能性もあります。もし虚偽報告を行なってしまったのであれば正直に企業側に打ち明け、内定取り消しを行うかどうかの話し合いを持たなければなりません。

まとめ

今回の記事では就活生目線で「内定取り消しをされて損害賠償ができるケース」「内定取り消しをして損害賠償をされるケース」を解説しつつ、内定取り消しをされて損害賠償請求が実際に行った事例についても紹介していきました。

意外にも例年80件程度の「企業側からの内定取り消し」が行われているということには驚きですね。

このような「内定取り消し」や「損害賠償請求」などの自体に陥らないように内定が出てもすぐには承諾をするのではなく、熟考の上で後悔のない内定承諾をすることを心がけていきましょう。

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