比較的大規模な企業で行われる課題が、一つのお題について討論しあうグループディスカッション(GD)です。複数の学生を同時に選考し、比較的対策されやすい面接では見えてこない機転や応用力を確認するのが企業の狙いです。事前対策の難しい学生泣かせの課題でもあります。
そんなグループディスカッション(GD)課題を有利に進めるための対策の一つが、提示されるお題を予測することです。グループディスカッション(GD)では「地球温暖化を防ぐ方法を討論してください」「赤字店舗を復活させる方法を考えてください」のようなお題が提示されますが、傾向をある程度つかめば対策を講じることが可能となります。本記事では、グループディスカッション(GD)でよく出るお題やそれに対する対策方法を解説するので参考にしてください。
1.グループディスカッションのお題を正確に予測するのは難しい
グループディスカッション(GD)のお題を予測すると前書きでは書きましたが、100%完全に予測するのは難しいです。お題が事前に知られては課題の意味がなくなるので、企業側は毎年違うお題を出すなどして対策を講じています。
ただし、ある程度の傾向をつかむのは不可能ではありません。志望企業で過去行われてきたグループディスカッション(GD)を調べれば、ある程度同じ傾向のお題が出されているのを確認できるはずです。
ピンポイントではありませんが、不動産や商社など業界ごとの特色を調べる事も有効です。例えば、コンビニエンスストア業界では「アルバイトをどのように教育するのか?」などアルバイトに関するお題がよく出される傾向にあります。出される可能性にあるお題をできるだけ把握することがグループディスカッション(GD)攻略のカギです。
2.グループディスカッションでよく出てくるお題5選
それでは、実際にグループディスカッション(GD)課題でよく出てくるお題を確認してみましょう。どんなお題があるのかを把握しておけば、どんな場合でも落ち着いて行動することができるでしょう。
知識を問うもの、思考力を試すもの、ビジネス感覚が必要なものなどお題には様々なものがあります。どんな課題が出てもいいように事前の準備はしっかり行いましょう。
2-1時事問題
新聞やテレビなどを騒がせた事件・事柄について討論するのが時事問題です。公務員の試験ではよく出る課題で、世間に対する関心度が問われます。時事問題は、ずばり「知識の有無」が大きなポイントとなるお題です。たぐいまれな素質があっても、知識がなければ有利に立つことはできないでしょう。
裏を返せば、ある程度対策しやすいのが時事問題グループディスカッション(GD)の特徴と言えます。近年では、面接やグループディスカッション(GD)対策としてその年の時事問題やニュースをまとめた書籍もあるので、一度購入してみるのもおすすめです。ですが、万全を期するなら日ごろから新聞やニュースをこまめにチェックし、世間の動きに対する関心を持つのが一番の対策です。
また、基本的に時事問題を題材としたグループディスカッション(GD)のお題は、業界の時事問題に関連付いたお題であることが多いです。ですから、業界研究を行っていれば自ずと対応力が増します。時事問題対策と業界研究を一気に行いたいと考えている人は、こちらの記事を参考にしてください。オススメの書籍・ニュース、新聞などを紹介しています。
2-2発想力を問う問題
「幸せと不幸せの定義を決めてください」「宝くじが当たったら何をするか」「無人島に一つだけ持っているとしたら何を持っていくか」など、決まった回答がない問題に対して各々の意見を言いあうのが発想力を問うお題です。
確たる答えはありませんが、その場の人間を納得させたり驚かせるような回答が必要となります。
このお題を出す企業は、常識にとらわれない自由な発想をする人材を求めていることが多いからです。対策をするのが難しい分野なので、日ごろから発想力を鍛える練習をしましょう。
2-3就職活動に関する問題
「就活にスーツは必要か?」「就活で大事なものといえば?」「第一志望はどのように決めるか?」など就職活動に関するお題が出てくることもあります。学生にとって就活は一番の関心事なので、討論がしやすい課題となります。
このお題を出す企業は、話しやすい話題だからこそ学生の素が見えてくると考えていることが多いです。学生の一人一人の就活のとらえ方を見ることで、自分の風土に合った人材なのかを確かめています。討論をする際は、企業が求める人物像をイメージしながら行いましょう。
2-4ビジネス感覚を試す問題
「わが社の商品を1万個売るにはどうしたらよいか?」「企業はどうすれば成長できるのか?」「できる社員とはなにか?」などビジネス感覚を問うお題を出してくる企業は即戦力となる人材を求めていることが多いです。学生に求めているレベルも高いため、緊張感をもって臨む必要があります。
このお題を有利に進めるには、志望企業のビジネスモデルを調べてみるのがおすすめです。
どのような商品を販売しているのか、どのように成長したいのか、どのような人材を求めているのか…などを抑えておけば、グループディスカッションでもビジネスに関するお題が出ても臨機応変に答えられます。
2-5その他の問題
上記に挙げたお題の他にも、様々なお題のグループディスカッション(GD)があります。なかには聞いたこともないような面白いお題も。就活の息抜きがてら、こちらの記事に紹介している面白いグループディスカッション(GD)のお題をのぞいてみてはいかがでしょうか?
また、以下の記事ではこの記事で紹介していないお題についても言及しています。こちらも併せて参考にしてみてください。
3.グループディスカッションのお題の対策方法
最後にグループディスカッション(GD)のお題をどうやって予測し、対策するかを解説します。グループディスカッション(GD)のお題によって対策のしやすさは変わりますが、できる限りやったほうが本番で有利に立てます。知識や時事問題など、対策のしやすいお題は真っ先に対策していきましょう。
グループディスカッション(GD)でなにが評価されているかは企業によって違います。どんなお題にも対応できるよう準備を進めましょう。
3-1本や新聞を読む
本や新聞を読むことは、時事問題や知識が問われる問題に対して有効です。単に読むだけでなく、「この時事問題ならどんなお題が出されるか」「この知識はグループディスカッション(GD)のどのような場面で有効か」を考えながら読み進めると効果的です。
あまり自分が興味のない分野に遭遇することもありますが、全ての知識を吸収するという心構えをもって読んでいきましょう。苦手な分野にも興味を持ち挑戦することは、社会人への第一歩です。
また、本や新聞を読むことで得た知識は業界研究や企業研究を行うときにも活用できます。まさに一石二鳥ですね。積極的に本や新聞を活用していきましょう。
3-2志望企業の傾向を調べる
「志望企業のグループディスカッション(GD)課題で過去どのようなお題がでたのか」を調べるのは、お題に対する対策の最も確実な方法です。まったく同じお題がでる可能性は低いですが、傾向が分かれば集中して対策することもできます。
過去に出たお題を調べる方法は様々な方法がありますが、OB・OG訪問が最も確実な方法です。どんなお題が出たのか、どのような方式で討論したのか、どのような学生が選考を突破したのかを事細かに聞き出しましょう。
OB・OG訪問をしたことがない人は対策必至です。以下の記事でOB・OG訪問のやり方をマスターしましょう。
3-3自分でお題を考える、練習する
発想力や機転が問われるようなお題は、事前の対策がしにくい分野です。アドリブや即興で考えを発表することに自信がない場合は、イメージトレーニングとして自分でお題を考えてみるのがおすすめです。
通学中に見た広告や自分の身近にあるものを使って「自分が企業の人間ならこれでどんなお題を作るか」を考え、「自分が学生ならそれにどのように答えるか」をイメージしてみましょう。何度か行えば、即興で考えをまとめる能力が徐々に身に付きます。友人と共通のお題に対して考えを発表する練習をするのもおすすめです。
3-4勉強会やイベントに参加する
どうしてもグループディスカッション(GD)に自信がない!という方は勉強会やイベントに参加してみましょう。近年はハローワークや大学の就職相談室などでもグループディスカッション(GD)に対する講座や討論の練習を行っているのでおすすめです。
就職カウンセラーに自分の討論中の姿を講評してもらえば、自分の課題も見えてきます。
SNS上やインターネット上では、様々なイベントが募集されています。グループディスカッション(GD)はやればやるほど慣れていくので積極的に参加して自分のスキルを磨いていきましょう。
以下の記事でもグループディスカッション(GD)に向けた詳しい練習方法・対策方法をご紹介しています。併せて読むことで、どんなお題にも対応できる力を身につけましょう。
4.まとめ
いかがでしたか?グループディスカッション(GD)課題は確実に対策できるものではありません。しかし、その分学生の能力が問われるやりがいのある課題と言えます。
また、こうしたお題を克服するためには対策はもちろん、グループディスカッション(GD)の流れや役割分担も把握してお金ければなりません。まだグループディスカッション(GD)を経験したことがない就活生の皆さんは以下の記事も参考にしてみてくださいね。
できる限りの準備をした後は、リラックスして自分の能力を120%発揮できるようにしましょう!
コメント