【参考例文つき】面接やESで絶対聞かれる!「就活の軸」の決め方

自己分析

就活を始めると面接やESなどあらゆる場面で「就活の軸」を問われます。就活の軸は、就活生である限り必ず決めておくべきものです。そこで今回は、就活の軸の決め方や例文、学生が特に気になるポイントなどをまとめてみました。これで「就活の軸は大切だとは分かっているけれど、あまり本当の意味が分からない」という人でも、安心して就活を続けることが出来るはずです。就活の軸に迷っている人は、ぜひご参考にしてみてください!

そもそも「就活の軸」とは?

就活は、とにかくたくさんの企業の情報を比較しながら、入りたい企業を選んでいく作業の繰り返しです。情報を集めることは比較的簡単ですが、その中から自分に合った情報を選りすぐっていくことは想像以上に時間がかかり、難しい作業なのです。

そんな時に必要なのが、「企業を選ぶ上で自分はこれだけは大事にしたい!」という就活の軸です。企業選びで重要視するポイントは、人によってまったく違います。ある人が魅力的だと感じたポイントも他の人が見れば真逆の評価だったりしますし、間違いのない就活をするためには自分の考えをしっかり持っていなければなりません。この自分の中で譲れない考えをしっかりと持つ」ということが就活の軸となるのです。

就活の軸を決める理由とは?

理由①面接でほぼ聞かれる鉄板質問だから

そこまで大事な就活の軸は大切ですから、もちろん面接やESでも聞かれます。採用担当者は何百人もの学生を見て評価しなければなりませんから、シンプルな質問でその学生の魅力を引き出そうとします。そんな時に役立つのが、この就活の軸なのです。

就活で大切にしていることは、いわば人生で大切にしたいことと同義ですあなたがどんな人間かを探るために、良い仕事をしてくれる質問なのです。民間企業を受けるなら、聞かれずに就活を終われることはほぼないと考えましょう。

理由②志望理由に一貫性が出るから

就活の軸があやふやな状態で選考を受け続けても、魅力的な人物には見られない可能性があります。なぜなら、企業選びや志望理由に一貫性がなくなり、採用担当者を納得させるのが難しくなるためです。一方、自分だけの軸をしっかりと決めている人は、自信が満ち溢れてくるものですそんな姿に惹かれ、採用担当者は内定を出すのです。

自分の適性に合った企業を見つけるためだけでなく、自信を持って面接に臨めるようにするためにも就活の軸はあらかじめ定めておきましょう。

理由③自己分析や自己PRの精度が高まるから

自分の就活の軸が決まっていると自己分析の精度が非常に高まり、いざ面接に進んだ時に適切な自己アピールができるようになります。

自分自身をきちんと見つめた人は、企業が求めている人物像が見えてくるようになってくるものです。質問にどう答えれば評価されるのかがわかってくるので、自動的に面接の通過率も高くなってくるはずです

理由④ミスマッチが防げるから

せっかく入社した企業でも、自分に合わなくてすぐに辞めてしまう事態は避けたいですよね。近年では、新卒で入った会社を3年以内に辞めてしまう割合が増加しています。3年以内に退社してしまうと企業にとってはもちろん、辞めた本人にとっても大きな不利益となるでしょう。

そこで企業選びの時点で就活の軸を決めていれば、自分に合った企業を見つけることが出来るためミスマッチも防ぐことができます。自分がなるべく長く勤められるような居心地の良い企業を見つけるためにも、就活の軸はとても大切なものなのです

 

就活の軸の大切な要素と決め方


就活の軸を決めるということは、いわば自己分析の一種です。自己分析で自分史を作るのと同じように、これまでの人生で自分が重要視してきた事柄をピックアップしてみるのも一つの手です
とはいえ、「そもそも何を大切にしていたのかはっきりと分からない!」といった場合もあるでしょう。そんな人のために、以下では就活の軸を決める時に参考にしてほしい具体的な要素をいくつかご紹介します。

①事業内容

事業内容は、就活の軸を決める際の最もオーソドックスな要素の1つです。企業が行っている事業そのものに心惹かれて入社することは、つまり分も社員になればそんな魅力的な事業の関係者として働けるということです。

ただ、事業内容を就活の軸にするためには、業界研究や企業研究がしっかりできていなければなりません。たとえば、企業は1社で様々な事業を行なっていることもあるため、特定の事業に携わりたいと思ってても、実際は新人では携われなかったというケースもあります。そうならないためにも、各研究はしっかり行う必要があります。

業界研究や企業研究がまだできていない、またはやり方がよくわからないという人は以下の記事を参考にしてみてください。

②ワークライフバランス

人生には仕事だけではなく、結婚や出産・子育てなどさまざまなターニングポイントがあります。また、趣味を充実させたい人もいますし、人生において何を重視するかは人それぞれですそして、むしろ私生活が充実していなければ仕事にも悪影響を及ぼすこともありえます。

自分の人生を充実させるためにも、ワークライフバランスを両立できるような柔軟な企業を求めている人がここ最近増えています。ワークライフバランスがしっかりと整った企業に入りたいというのも、立派な就活の軸になるでしょう。

③社会貢献

せっかく働くなら、「社会貢献ができるような影響力がある仕事がやりたい」というのも就活の軸として成立します。また、社会貢献度が高い企業は、社会情勢がいずれ大きく変わった時でも独自の立ち位置を築いきやすいといったメリットもあります。

特に学生時代にボランティアを頻繁にやってきた人は、魅力的に感じるでしょうし、面接でも有効にアピールできるのでおすすめです。

④やりがいと成長

自分が好きだと思える仕事でないと、やりがいを感じらないことがありますそういったことを仕事に見出すならば、自分が心から「やりたい!」と感じる業務ができることを就活の軸として設定しましょう。

また、毎日の仕事を通して高いスキルや経験を身に着けたいという人は、「自分が成長できる」という就活の軸で企業選びをするのも1つの手です。

やりがいや自己成長を求めるということは、仕事に対する目的や積極的な人柄が明確にアピールできるので、採用担当者からの印象は格段にアップすることでしょう。

⑤職種 

事業内容よりもまず、「自分が実際に行う業務は何なのか?」という点も就活の軸として大切な要素です。

「絶対に営業職がいい!」という人もいれば、「とにかく事務職ならなんでもいい」という人もいます。他社との違いを個別で説明する必要がありますが、もっとも「働くビジョン」が描けている人でもあります。

⑥一緒に働く人

多くの仕事は、上司や同僚だけでなく他の部署の社員など、あらゆる人が関わり合うことで成立します。時にはある特定の人たちがいることで、働くモチベーションになったり、サポートし合う状況が生まれることもあるでしょう。そういった意味では、一緒に働く人を就活の軸にしていくのは自然なこと言えます。
ただ、ひとことで「人」と言っても実はとても曖昧で、就活の軸として相手にうまく伝えるのは難しい要素でもあります。そんな時は、OBOG訪問などで実際の社員さんに会った経験などを用いるのも1つの手です。「◯◯さんから、しっかりと評価してくれる社風だという話を聞き、常に上を目指したい自分に合っていると感じました」など具体的に説明しましょう。実際に働いている人の話ですから、しっかりとした根拠となり、説得力がある内容になります。

就活の軸を決める上で、気をつけるべき事とは?

具体的な内容になるように掘り下げる

よく「自分らしさを出せる企業」や「ずっと働きたいと思える企業」など、抽象的な表現で就活の軸を表す学生がいます。明確なビジョンが描けていないということは、それは就活の軸が定まっていないことと同じです

自分らしさを出すには、ずっと働きたいと思えるには、「どんな仕事をするか」が大事なのか。それとも、「プライベートとの両立」が備わっていなければ意味がないのか。最初は抽象的なイメージでもいいですが、そこから徐々に具体的なビジョンが繋げられるように考えましょう。

また、明確な自分らしさを見つけるためには自己分析は必須です。まだ自己分析が済んでいない人は以下の記事を参考に進めてみてください。

その企業にしかない特徴を選ぶ

「販売業ができるから」などを軸にしてしまうと、いざ面接に進んだ時に「それなら他の企業でもいいんじゃないの?」と思われてしまいます。もし販売業として働けるならどこでもいいと思っていても、プラスアルファとなる「その企業にしかない特徴」をプラスした軸を作っておく必要があります

例えば「外国人観光客に向けた販売業にチャレンジでき、若い世代からマネージャー業に挑戦できる土壌が作られていること」などを軸にすると、その企業でしか実現できない理由が成立します。指摘されるような部分をなるべくそぎ落とし、説得力が高い理由が書けるようになると、採用担当者から良い返事がもらえる可能性も高まります!

消費者目線は捨てる

就活の軸で陥りがちなのは、「おいしくて、人気のある製品をたくさん世に出していること」など消費者目線で軸を定めてしまうことです。その企業に入って仕事をするということは、「提供する立場で消費者に満足してもらうために頑張る」という新しい目線を身に付けることです

「既に支持を集めている商品を更に日本人の生活に根付かせるために、自分のアイディアを試すことが出来る職場だから」など、具体的かつ裏方に視点を置いた説明ができるような軸を用意しましょう。

第一志望であることをアピールする

就活の鉄則として、「その企業が第一志望であること」をアピールしなければなりません。「社会貢献ができる魅力的な企業があり、その事業と似たような仕事ができるので選んだ」などを志望理由にあげてはいけないのと同じように、就活の軸も「他社の存在をイメージさせるもの」ではダメです

それと同じように、「本当はワークライフバランスの方が大事にしているんだけど…」のような素振りもご法度です。自分の本当の気持ちをしまっていることがバレたら、信頼する気持ちが生まれることはありません。本当に思っていることをすべて伝える必要はなく、大事なのは相手の気持ちを考える誠意なのです。

随時手直しを加える

就活を進めていくうちに、一度決めた就活の軸がぶれてくることがあります。もちろん、そんな時は必要に応じて手直しを加えてください。人の心や気持ちは毎日毎秒変わってくるのが当たり前です。その時の自分の考えが一番反映されているものを使いましょう

また、「もっとこうした方が受かりやすいのでは?」「実はこっちの方が自分に合っているかも」と思うことが当然あります。その場合も、就活の軸を企業に合わせて柔軟に変えることも大事です。しっくりくる自分だけの就活の軸を武器にしていきましょう。

【例文】就活の軸の伝え方

自分の軸を見つける上で、まずはお手本となるような例文が知りたい!という人もいるでしょう。以下の例文を参考にして、オリジナルの軸を作っていきましょう。

「私は、『いかに多くの人の日常生活を支え、感謝してもらえるか』という点に軸を置いて就活をしています。大学ではボランティアサークルに所属しており、先の◯◯震災では炊き出しや食事の配給などを手伝っていました。そこでは、食そのものの大切さと安全であることがいかに重要かを学びました。また、被災地の方から『本当にありがとう。おかげさまで助かった』とたくさん声をかけて頂けて、生活面で誰かの役に立つことへのやりがいを感じました。
こうした経験から、「安心安全な食を通して、みんなを笑顔にする」という理念を掲げている御社に魅力を感じ、ぜひ自分も貢献していきたいと思っております。」

上記の軸はあくまで一例ですが、自分で決める際にぜひ参考にしてほしいのが、大学のキャリアセンターです。キャリアセンターでは毎年たくさんの就活生が悩みを相談しに来ているため、過去に就活をしてきた先輩方の経験が積み重なっています。キャリアセンターの方は、きっと参考になる模範的な就活の軸を教えてくれます。権利の関係上ESそのものを見ることができない場合もありますが、アイディアや着眼点を伝授してくれることがあります。大学の施設を有効活用して自分の武器を強化していってくださいね。

みんなが気になる「就活の軸」についてのあれこれ

①待遇面について魅力を感じたんだけど、素直に言っても大丈夫?

お給料が良かったり、残業が少なかったり。そういった待遇面に惹かれて企業を選ぶ人の方が多いと言っても過言ではありません。でも、中には思ったことをすべて言うとしかめっ面になる担当者もいますから、一概に待遇面について話していいかというとそうではありません。ではどうすればいいのかというと、「連想ゲーム」することをおすすめします。

お給料が良かったら、何ができるのか。残業が少なかったら、自分にどんなメリットがあるのか。それが分かると、面接でも使える軸に早変わりします。ワークライフバランスが両立出来る、自己のスキルを高める時間に使える…など、表現の仕方はたくさんあります。言い方を変えて表現してみてください

②ひとつの軸に決められない!

大切にしたいことがたくさんありすぎて、軸をひとつに絞れない人もいますよね。でも、軸は一つしかないから軸なのです。あれもこれもと欲張りに入れてしまうと、どっちつかずなイメージになってしまいます

せっかく良い題材を見つけても、いざ選考に進んだ時に評価してもらえないかもしれません。自分が本当に譲れないものが分かるまで、根気よく自己分析を続けてみることをおすすめします

③何もやりたいことがないんだけど…

就活の軸と呼べるような、大事にしているものが特に見つからない場合もあります。でも、「就活の軸はありません!」と面接で答えて評価してくれる企業はそうそういないことも事実です。内定をもらうために就活をしているなら、無理やりにでも一つの軸を見つけ出して戦わないと明るい未来は見えないと思います。

高校や中学の頃まで記憶をさかのぼってみて、自分自身の歴史をもっと真剣に見てみてくださいそうすれば、自分がやりたいと感じるものが何も見えない…なんてことはないはずです。

就活の軸のまとめ

さて、いかがだったでしょうか。就活の軸とは何なのか今までよく分かっていなかった人も、これで目の付け所や具体的な決め方が分かったのではないでしょうか。一度やり方を覚えてしまえば、あとは随時修正するだけなので意外とカンタンなのが就活の軸。誰もが納得できる就活の軸を作るために、小さなことから頑張ってみてくださいね。

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