会社選びの軸を決めるのは、とても難しいものです。就活をはじめて間もないと、例文などが欲しいと思うこともあるでしょう。就活を始めて一番最初に驚くことが「日本にこんなにたくさんの会社があると思ってなかった!」という人も多いようです。そんなたくさんの会社の中から自分に合った企業を探し抜くのは、とても難しいことですよね。
そこで今回は、会社選びの軸の決め方についてまとめていきたいと思います。どんな人でも、これを読めば自分に合った会社選びの軸が見えてくるはずです!
例を学ぶ前に…会社選びの軸を決めるべき5つの理由
1マッチングミスを減らすため
せっかく内定をもらった企業でも、いざ入社してみると「なんか違うな…」と思ってしまい、入社数ヶ月でやめてしまう新入社員が多発しているようです。これを、マッチングミスと呼びます。自分に合った企業を求めて妥協しないことは素晴らしいですが、最初からピッタリの企業に巡り合えていれば、無駄な時間と労力を使わずに済みますよね。
就活中からしっかりと会社選びの軸を定めておけば、マッチングミスを減らすことができます。自分の力が発揮できる良い会社に早めに巡り合えるように、自分だけの軸について考えておくことが大事です。
2就活を効率よく進めるため
内定をもらうためには、各会社の選考を受けなければなりませんよね。選考を受けていくにつれて、「もしかしたら自分とは合ってないかも…」と感じて選考辞退する人が少なくありません。その時間があったら、本当に自分と合っている企業の選考を受けた方が絶対に効率が良いはずです。
就活生には、とにかく時間がありません。卒論を進めなければならない人も多いですし、まだ授業が残っている人もいます。一緒に、アルバイトも頑張らなくてはいけません。そのためにはやはり、効率の良い就活が必須です。焦ることも減るので、自分の気分も落ち着きますよ。
3面接対策になるため
また、面接では必ずといっていいほど自分の就活の軸を問われます。そのため、民間企業での就職を望んでいるなら、会社選びの軸対策は必ずしておかなければなりません。面接の際に、採用担当者の心をグッとつかむような就活の軸を答えることが出来れば、その後の選考にも良い風が吹くのです。
会社選びで大切にしている軸は、そのまま入社後にも生かされます。人事の皆さんは、この質問からあなたの人となりを探っているのです!対策しておけば、絶対に損はないのです。
4自分の魅力を伝えやすくなるため
自分の強みやアピールポイントの表現には、限りがあります。よって、だいたいの学生が似たようなアピールをしてしまうことが多発しているようです。そんな中でも自分の個性を出せるのが、会社選びの軸です。「会社での働き方」と「自分の強み」を融合させて話すことが出来るので、他の就活生とかぶらない自分の魅力をアピールできます。
就活は結局のところ、強烈なインパクトを残せたものが勝ちます。採用担当者の記憶にこびりつくような印象バツグンのアピールができるように、会社選びの軸探しは必要不可欠です。
5自己分析につながるため
就活でかなり大切なのが、念入りな自己分析です。自己分析なしで内定をゲットできるのはごくわずかといっていいでしょう。自分がどんな会社に魅力を感じるのかを定めておけば、「自分はそもそも、どんな人間なのか?」という問いにも答えが出やすくなります。
がむしゃらに自己分析と呼ばれるものを続けてみるよりも、「まずは会社の軸について考えてみよう」と小さな目標を立ててみた方が効率が絶対に良い結果につながります。
会社選びの軸を説明する、おすすめの例10選
1やりがい
就活で一番企業側が求めているのが、どれだけ仕事に充実感を持って取り組んでくれるか、ということでしょう。やりがいを感じながら仕事をしてくれれば、早期退職の不安もありません。
インターンやアルバイトなどでやりがいや達成感を感じた経験を入れ込みながら、「自分が社会人になる理由は、やりがいを感じたいから」ということをアピールすれば、新入社員らしいフレッシュさを採用担当者側も感じ取ってくれるはずです。
もしも良い理由がなかなか思いつかなかった場合は、この「やりがい」をいう言葉をキーワードにして文章を作ってみると、汎用性の高い軸が完成するのでおすすめです。業種・職種問わず、志望度の高さを伝えられますよ!
2業種
絶対にIT業界・食品業界・金融業界etc…で働きたい!という強い気持ちがある人は、それを軸にするといいでしょう。志望業界が明確に定まっている人は、自分の目指す未来がしっかりと見えているということです。それはそのまま、志望度の高さにも換算されます。もちろんただ「この業界で働きたいんです!」という熱意をアピールするだけではなく、納得できる理由も必要なのでしっかり考えておきましょう。
ただ、もう一つ対策しておくべきことがあります。それは、「その志望業界の中でも、どうしてこの会社を選んだのか?」という疑問に対する対策です。ここが説明できないと、「別にうちじゃなくても良いよね!」と判断されてしまいます!
3職種
「絶対に営業がやりたい!」や「SEになりたい!」といった、職種に魅力を感じて就活を進めている人もいるでしょう。「この仕事をやりたい!」という熱い気持ちが伝わりやすいので、特に現場で働いている社員が選考を行っている場合に、良い印象を持ってもらいやすい解答です。
ここで気を付けなければならないのが、「職種に関するデータや基礎知識は絶対に勉強しておく」ということです。そこまで熱意を持って志望している職種なのに、こんなことも知らないの?と思われると、すべて水の泡です。これから長い選考が続いていくことを頭に入れて、しっかり努力もしておいてください!
4社風
これから長く勤めていくことになる会社。どんなに志望する仕事につけたとしても、「労働環境が自分の性格と合っていなければ働いていける自信がない!」という人も多いです。ゆっくり丁寧に働きたいと考えている人がスピード重視の職場に放り込まれても仕事を楽しめないですし、その反対も然りです。
ただ、就活の軸として「社風を重視しています」とだけ述べてしまうと、その後に論理的な理由を話すことが出来なければ「あいまいな基準で会社を見ている子」という烙印を押されてしまいます。ぼんやりしたイメージだけではなく、納得できる理由も用意しましょう。
5社会貢献度
学生時代からボランティアなどに勤しんできた人にとって、自分の仕事が社会や世界のために役立ったら、これほど嬉しいことはないでしょう。地域活性化や世界平和など、どう貢献していくかは企業によって違いますが、社会貢献度を軸にする学生は総じて「会社のために働きたい」という気持ちが伝わりやすいので、会社からの印象も良くなります。
サークル経験などのエピソードを織り交ぜるのもカンタンなので、ボランティア精神が高い人におすすめの例です。ただ、だからといって経験したこともないウソをついてしまうと後で大変なので、それはやめておきましょう。
6企業規模
就活生の中には、「大企業でバリバリスケールの大きい仕事をしたい!」と考える人もいれば、「アットホームで小規模な会社で、着実に自分の力を付けていきたい」と思っている人もいます。こういった企業規模や仕事のスケールの大きさが一致しないと、のちにフラストレーションがたまるきっかけになってしまいます。
失敗する就活生の中でもよく見られるのが、職種だけに気を取られてしまい、その規模にまで気持ちが追い付いていない人です。でも、いざ社会人になって一番身をもって感じるのが仕事の規模、企業の規模です。納得できるスケール感の会社を探すのも、大事な考え方の一つです。
7成長性、安定性
現時点でどんなに良い業績を上げていても、将来性のない事業を行っている会社はあまり魅力的ではありませんよね。何年も仕事をしていくことを考慮に入れると、ある程度の成長性や将来性がある会社を志望する学生が多いです。
将来の事までしっかり考えていることをアピールすると、採用担当者にも良い人材であることが伝わるはずですし、その会社のデータについて勉強していることも主張できます。
8先輩の人柄
インターンや説明会に参加することで、社員の人柄や雰囲気に魅力を感じて入社意欲が増した人も多いです。「こんな人たちと一緒に仕事をしてみたい!」と思ったその感情は、何よりも正直な気持ちです。一見あいまいなようにも思えますが、とても素直で信頼できる会社選びの軸になります。
実際にその場の空気を感じて思ったことを軸にしているので、より個性が伝わりやすくユニークさをアピールできるのがポイントです。他の人ともあまり軸が被らないので、集団面接などでも役立つ軸の一つです!
9裁量権
若いうちから責任のある仕事を任されるような、裁量権がある会社を軸に掲げるのもおすすめです。裁量権を求めるということは、つまり自分でグイグイと会社を引っ張っていきたいという気持ちのあらわれです。積極性のある学生だということの主張になるので、一石二鳥です。
逆に、新入社員のうちは与えられた仕事をこなして会社に慣れたいという人もいると思います。そういう人は、「自分のスキルに合った仕事を着実に身に付けていける環境を大切にしている」などと説明すると、ポジティブな印象になりますよ!
10専門性
もしも学生時代に専門性の高い勉強をしてきた人は、そこで得たスキルを仕事でも活かしたい旨を軸に挙げてみるといいでしょう。他の学生と比べて、自分のスキルが即戦力で役に立つ事を述べると目立つこと間違いなし。「この学生を取らない手はない!」と思わせたものの勝ちです。
ただ、面接などで直接話をする社員が、その専門分野に長けているわけではないことを覚えておきましょう。何も知識がない人にもしっかり話の意味を分かってもらえるように、説明やプレゼンの力を上げておいてください!
例文を見ても分からない事だってある!会社選びの軸Q&A
軸を決めるおすすめの方法は?
会社選びの軸を決める際におすすめの方法は、やはり「自分史の作成」です。自己分析としても多く利用されているこの方法。自分がどんな場面でモチベーションが上がったり、魅力を感じたりしたかが分かるので自分自身を見つめるのにはとても役立ちます。
今までの自分の人生で感じたことは、これから続く人生でもおそらく変わりません。社会人として後悔のない日々を送っていくためにも、まずは自分史を作って自分の思考をまとめてみることから始めてみてください。
他の方法としては、モチベーショングラフの作成・今までの説明会やセミナーで感じたことをグラフ化することなどが挙げられます。周りからおすすめされた方法も、自分でやってみるとあまりはまらない場合もあります。逆も然りです。いろんな方法を試してみて、自分に合った方法を見つけてください!
「説明会は意味がない」と思っている方も多いかもしれませんが、上記のように役立ったり、また企業研究する際にも役立ちます。以下の記事も併せて参考にしてください。
何をやっても軸が上手く定まらない
どんな方法を試してみても、しっくりくる軸が見つからない人ももちろんいます。そういう人は、まずは自己分析や企業分析をはじめに取りかかってみてください。「自分自身」あるいは「企業そのもの」に関する知識が少なすぎるせいで、軸がぼんやりしてしまっている可能性があります。
「会社選びの軸を決めないと!」と焦ってしまうと、なかなか本質にたどり着けない場合もあります。考え方を変えてみると、意外とすんなり答えが見えてくることもあります。一度視野を広く持って考え直してみることも、必要ですよ!
自己分析・企業分析のやり方に迷っているようであれば以下の記事も併せてチェックしていてください。
もしそれでも自己分析や軸選びに迷っているのであれば、就活を経験してきた社会人に相談してみるのも一つの手です。サークルやゼミの先輩に聞くのはもちろん、ぜひOBOG訪問なども積極的に行ってみてください。
OBOG訪問のやり方が分からない!という人は、まずはOBOG訪問サイトやアプリを上手く活用して進めていきましょう。以下のサイトは、学生一人に社会人メンターがついてくれるマッチングサービスです。就活の悩みを気軽に話すことが出来るので、自己分析や軸の見つけ方を相談するのにオススメですよ!
友達の軸を真似するのはダメ?
友達と話していると、相手の軸がキラキラ見えてくることもありますよね。もちろん、参考にしてみるのはいいです。でも、相手の許可も取らずに勝手に真似するのはやめておきましょう。面接でより詳しい話を聞かれた時に、自分で決めた軸じゃないと思わず口ごもってしまうこともあります。そうなると、「この学生は嘘をついているな」と採用担当者にばれてしまうことも十分考えられます。
魅力的だなあと感じた部分をピックアップして、その理由を自分なりに分析して自分らしい軸を作る参考にする…程度にとどめておくことをおすすめします。ここで楽をしてしまうと、後で大変ですよ!
ウケがいい軸、ウケが悪い軸ってあるの?
企業ウケは、みんなが気になる部分ですよね。ですが、軸の評価は企業によって異なるため一概に軸の評価はできない、というしかないようです。ただ、「こんな軸は嫌だ!」と感じる部分は、どの企業も総じて共通しているようです。企業が総じて悪い軸だと評価するのは待遇面のことしか話していない軸です。
確かに給料や休暇、残業時間は働いていく上でとても肝心な情報です。ですが、採用選考の場で話してしまうとあまり評価は上がりません。
「待遇面の分を差し置いても、この企業で働きたい!」という気持ちを伝えるのが選考の場ですから、なるべく採用率を挙げたいのなら待遇面に関する言及はしない方がよさそうでしょう。
タブーの軸ってなに?
絶対に軸で話題にしてはいけないのは、他企業の悪口です。「◯◯は~~だったけれど、御社は~~だったので魅力的に感じ…」などと言ってしまうと、「他の企業ではうちの会社のことも批判しているのかも?」と思われて、印象が悪くなります。
会社のことを褒めたいなら、他の企業のことをわざわざけなす必要はありませんよね。会社選びの軸を含め、選考の場で悪口や批判を口にすることはタブー。そう覚えておきましょう!
おわりに
さて、いかがだったでしょうか。就活を続けていく上で、絶対に考えておかないといけないこの会社選びの軸。最初のうちは少し難しく思うかもしれませんが、一度やり方を覚えてしまえば意外と簡単です。今回紹介した例を参考にしながら、誰もが納得できるような素敵な軸を作れるように、頑張ってください!
また会社を選ぶ際の軸の作り方や今の軸に自信がない方は現役の社会人に質問することオススメします。メンターズというサービスを利用すれば現役の社会人がアドバイスとともに就活の軸を一緒に見つけてくれます。
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